幼馴染はイケメン高学歴リア充、だけどぽっちゃり喪女の私に夢中でなかなかの変態だからもったいない。

茜琉ぴーたん

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epilogue…

85(最終話)

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 初めて体を重ねてからもう10年ちょっとになるか、ここに来て新しい発見があったりするんだから何事も3日坊主は良くないんだろうな。

 色んな物事を好きになってブームが過ぎて手放して、新しく夢中になれるものを探しては挫折したり諦めたり、趣味でも進路でも私に限らず大抵の人がそれの繰り返しだ。

 けれど篤人との関係は珍しく初志貫徹、というか一途というかこれしか無理というか。

 篤人しか私を可愛い女扱いしてくれないしこんなに大事に抱いてくれない、奴だけは手放せないしとにかく離れてくれない。

「珠ちゃん?んッ、目線が合わないの、ちょっと不安、だなッ」

「ん、少し、明るく、するかッ?」

「今度ね、キャンドルとか、焚いてみよ、ん♡珠ちゃんが仮面着けるとか、気になるならそんなのとかね、あはッ♡」

「お前が目隠ししろよッ、ん、篤人、ゆっくり、」

 背中に回した手でぺちぺち合図を送れば篤人は動きを緩やかにして、

「なぁに、珠ちゃん♡」

と最奥へ挿し込んでぐりぐり押す。

「ゔあッ…あ、あー♡」

「珠ちゃんの子宮だ、この奥だよ…これまでもいっぱい注いで来たけど、ピルで邪魔されてたんだよね。辞めたらぜーんぶ珠ちゃんの卵子目掛けて泳いで行くんだよ、ボクの精子♡」

「キモいこと言うなって」

「囲んで、誰が受精するか喧嘩とかするのかな、ボクの子種だからみんな足は速いだろうね?」

「泳ぎだし尻尾しっぽだし」

「珠ちゃんの卵子はやっぱり丸くってぽよぽよしてるのかな…マイクロスコープとか挿れて撮影したい♡」

 これは「キモい」待ちなのか。

 ずいずい突きながら逆光の中笑う篤人からポタリ汗が落ちた。

 その汗を指ですくって私の唇へと運ぶ奴は最高に変態的で。

 シルエットすら狂おしくイケメンで…

「……キモいな、篤人……お前しか無理」

と私なりの愛の言葉を贈ると中の篤人が更にたくましく張る。

「他を知らないくせに♡知る必要も無いけどね、んッ♡」

「変態夫婦だな、」

「照れる♡」

「褒めてねぇよ」



 後日我々は予定通り婚姻届を提出して夫婦となり、なんら変わることなく普段の生活をしばらくは続けた。

 そして…ある日篤人宛に『精密機器』とシールの貼られた荷物が届いて中身が暗視カメラだと知るのも、丸い球に向かって小人な篤人軍が駆けて一等を競うというシュールなゲーム『タマミン』が制作されるのも、もう少し先の未来の話だ。




…In the near future…


「お疲れさま…いやー、売れたね」

「…世の中、物好きが多いんだな」

「そうかもね……次は産後かな、育成ゲームとか作ろう」

「うん…あ、動いた!篤人、ここ触って」

「どれどれ…珠ちゃんのお腹、丸くて可愛いなぁ♡」

「物好きだな、ふふ」



The story is over….
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