幼馴染はイケメン高学歴リア充、だけどぽっちゃり喪女の私に夢中でなかなかの変態だからもったいない。

茜琉ぴーたん

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episode:11…本当はね

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 篤人に連れられて入ったのは普通のビジネスホテル、駅から近いし1泊の料金はそう高くないそうだ。

 ツインルームなのでベッドも2つ、「そっちを使ってね」と奥の方を指すので荷物も傍へ添えた。

「…ビジホも…なんか良いな」

「ね。ゆっくりしようね、ボク明日は撮影会入ってるから昼間は居ないけど、ここにずっと居ていいからね」

「何泊すんだよ」

「3泊分は予約してるよ」

「はぁ」


 ベッドに掛けて呆気に取られる私の隣へ腰を下ろした篤人は、

「言ったでしょ、ボクがお世話してあげるって…飼ってあげる」

とほんのり恐いことを言い口付けをくれる。





「すご…ん、」

「どう、ほらカッコいいでしょ?」

荷解きが落ち着いた篤人は対面座位で私を抱き、スマートフォンに収めた自信のショットを見せびらかす。

「別世界の人間だな」

「そうかな…ん、あー、むにょむにょしてる、珠ちゃん、少し体重戻ったんじゃない?」

「肥えたんだよ」

「だから戻ったんでしょ」

重いだろうに倒れないよう私を支えてグラついては「大丈夫だからね」と強く抱き締める、ぬっちょぬっちょと接合部から愛液が流れ出して篤人の足を汚した。

 私はコアラかナマケモノの如く篤人にしがみ付いてゆさゆさ揺らされて、膣内はさして感じないものの外側・クリトリスへの摩擦にぴくぴくと口の端が歪む。


「ん」

「珠ちゃん、感じてる?」

「外側な、ココ…ん…」

「クリちゃんが感じるの?早く言ってよぉ!」

「言うかよ…ン…」

私も自慰行為はするがそれは簡易的なローターを下着の上から外陰部に当てるというもの、いわゆる『外イキ』は何度も経験している。

 だからこそ中イキどころか粘性の高い湿った摩擦を冷静に受け止めるだけのセックスとの落差にガッカリするのだ。

 快感のボルテージだけで言えばオナニーの方が篤人とのセックスより優っている。

 今日の対面座位は、クリトリスが篤人の陰毛に当たって擦られてむずむずとこそばゆい。

 自分から腰を動かしてしまうくらいには気持ちが良い。

「あ、珠ちゃんが自分から動いてる、珍しー…ん、ボクのおちんちん使って、気持ち良くなって♡」

「馬鹿…んッ♡」

「刺激してたらイケそう?」

「いや、難しいかも…」

どういう理屈か説明がつかないが、挿入していると外側の感度も若干下がってイキ難くなるのだ。

 処女を捨ててからは指を入れていじったりもしたがエロ漫画のようにほとばしる快感みたいなものは得られなかった。

 いやそもそもがフィクションを鵜呑みにするのが間違いでこれが普通なのか。

 リアルな一般人のセックスを観覧する機会は無いだろうが篤人も作り物の基準に踊らされているなら私をイカせようなどと余計なことは考えなくても済むのだ。


「おちんちんでイカせてあげたいなぁ、ん、」

「充分、だ、篤人、気負うなって」

「そう?ん、珠ちゃん、好きだよ♡あー、気持ち良い、帰りの時間を気にしなくて良いって超楽しい」

「そだな、逃避しそうだ」

 このままずっとここに居ることができたらどんなに幸せだろうな、何も考えず篤人に抱かれて食わしてもらって、でも何も感じなくて。

 だからこれは今だけの特別な時間だ。

 まだ1泊目だというのに終わりを見据える自分が現実的で嫌になる。

 じっくりじっくり交わった1日目はこの1回でお終い、隣のベッドの存在を確認しながらそれぞれに眠りについた。
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