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episode:4…修行
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しおりを挟む「…さて…帰るか…じゃあな、篤人」
「え、同じ道じゃん、一緒に帰ろうよ」
「どこで誰が見てるか分かんねぇだろ…じゃ」
確かに篤人の家は遠いからうちを経由して一緒にもなれるが…こんな私でも一応照れとか別れの寂しさなんてものがあったりするのだ。
改めて振り返った今の方が直後よりよほどドキドキしている。
「(最中も終わった時もそこまでじゃなかったけど…変な感じ…)」
遠足は当日より前日の準備中の方が楽しいとか疲れは忘れた頃やってくるとかそんなことなのだろうか。
まだまだ幼い私はやってしまった事の重大さに気付きもせず違和感の残る股を庇って自転車を漕いだ。
失っても処女の大切さなんて分からなかった。
ただ少し自信がついて大人になって、でも誰にも自慢できない不思議なものだからもどかしい。
その夜はずっと体がぽかぽかしていて、ベッドに仰向けになると昼間のことが思い出されてなんとも恥ずかしかった。
それなりに痛かったし体液混じりの血も少し出た。
でも済んでみれば「こんなもんかぁ」といった感じで…スッキリした気分だ。
この先男運に恵まれなくても非処女のステータスがあるだけで何となく強くなったような気になるし、世界が広がったような開放感がある。
「……篤人…頑張れよ…」
私がここまで予行演習してやったんだから本番は成功させなければ許せない。
ずんと体が重くなって眠たくなった時、篤人からメールが入った。
『今日はありがとう。ところで、次はいつにする?』
「………は?」
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