愛する貴方を死なせない

7◆ディアブロ視点

ユリシスが心の準備をしている間に、ちょっと俺は仕事にでかけた。

俺はそれなりに実力のある暗殺者だから、好きな依頼を選べるんだ。

ユリシスに不自由をさせないために、しっかり働かないとな。

今夜はとある伯爵家の令嬢だ。

ターゲットには、少しも俺の感情は揺るいだりしない。

俺の感情を揺さぶれるのは、ユリシスだけだから。

人を殺して、報酬の金はユリシスのために使う。

ユリシスが何かを欲しいと言えばなんでも買うつもりだし、何かを食べたいと言えばどんな高級食材でも買うつもりだ。

俺はユリシスが幸せなら、俺はそれだけで満足するから特に欲しい物も食材もない。

隠れ家に帰宅すると、ユリシスが寝息をたて健やかに眠っていた。

「んぅ……ディア…ブロ……」

寝言で俺の名前を呼んで、すごく可愛いと思う。

俺は穏やかに微笑みを浮かべた。