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12◆ジルベルト視点
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ところで、家族にマチルダを会わせるのは仕方ないとして………。
「マチルダ、着ていく服って決めているんですか?」
「男物だが、ちゃんとあるぞ」
「………女物は?」
「私に女物が似合うと思うか?」
「………」
確かに、女物が似合わないような気はする。
でも、腐っても令嬢なんだからやはりドレスを着るべきだろうな。
「ドレス………買いましょうか………」
「ジルベルト………まさか、私にドレスを着ろと言うのか?」
「そうですよ」
「ジルベルト。先に言うが、私のサイズのドレスはまず売られていない。特注品になる。素直に軍服にしよう」
グイグイくるタイプだったマチルダが、初めて弱い一面をみせたことにより、俺の中でちょっとした悪戯心が芽生えてしまった。
「特注品でも大丈夫ですよ!俺の使い魔優秀ですから、任せてください!」
長年引きこもりしているだけあって、いろんなタイプの使い魔を使役しているんだ。
裁縫が得意の使い魔も当然いるのさ!
「え!?いや、しかしだな……!!」
「材料も使い魔に買ってこさせますよ。マチルダに似合うものをセレクトしてもらいましょう!」
「ま、待て!ジルベルト!」
「待ったなし!!」
この時の俺は、慌てているマチルダを楽しんでいた。
でも、それは次の日………ドレスが完成して笑っていられなくなった。
「うぅ……恥ずかしい………」
全裸でも恥ずかしがらないマチルダが、ドレスを身にまとい恥ずかしそうに赤面している。
如何に身体を美しく魅せるかを考え抜かれたデザインは、マチルダの男のような身体を女性らしく魅力的に引き立てていた。
ドクン……ドクン……。
マチルダから、目が離せない。
その美しさに、恥ずかしがる可愛さに、俺の鼓動が高鳴って止まらない。
俺は………この時に、彼女に……マチルダに……恋に落ちてしまったみたいだ。
「マチルダ、着ていく服って決めているんですか?」
「男物だが、ちゃんとあるぞ」
「………女物は?」
「私に女物が似合うと思うか?」
「………」
確かに、女物が似合わないような気はする。
でも、腐っても令嬢なんだからやはりドレスを着るべきだろうな。
「ドレス………買いましょうか………」
「ジルベルト………まさか、私にドレスを着ろと言うのか?」
「そうですよ」
「ジルベルト。先に言うが、私のサイズのドレスはまず売られていない。特注品になる。素直に軍服にしよう」
グイグイくるタイプだったマチルダが、初めて弱い一面をみせたことにより、俺の中でちょっとした悪戯心が芽生えてしまった。
「特注品でも大丈夫ですよ!俺の使い魔優秀ですから、任せてください!」
長年引きこもりしているだけあって、いろんなタイプの使い魔を使役しているんだ。
裁縫が得意の使い魔も当然いるのさ!
「え!?いや、しかしだな……!!」
「材料も使い魔に買ってこさせますよ。マチルダに似合うものをセレクトしてもらいましょう!」
「ま、待て!ジルベルト!」
「待ったなし!!」
この時の俺は、慌てているマチルダを楽しんでいた。
でも、それは次の日………ドレスが完成して笑っていられなくなった。
「うぅ……恥ずかしい………」
全裸でも恥ずかしがらないマチルダが、ドレスを身にまとい恥ずかしそうに赤面している。
如何に身体を美しく魅せるかを考え抜かれたデザインは、マチルダの男のような身体を女性らしく魅力的に引き立てていた。
ドクン……ドクン……。
マチルダから、目が離せない。
その美しさに、恥ずかしがる可愛さに、俺の鼓動が高鳴って止まらない。
俺は………この時に、彼女に……マチルダに……恋に落ちてしまったみたいだ。
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