女宰相と窓から侵入したパンツ泥棒〜陛下何をしてるんですか！？〜

11◆ガロン視点

その日、突然反国王派の宣戦布告がきた。

反国王派とは、今の国王である俺を否定する組織のことだ。

そんな宣戦布告を受けた後、騎士団長メッツァーが乱心する。

まるで、理性がなくなったゴリラのように暴れ始めたのだ。

「メッツァー！とうとう理性まで筋肉になったのか！？」

「うがぁーーー！！」

人を襲い(怪我人はいない)物を壊し(主に俺の物を)、更にはフェリシアをまたしても拐うということまでやらかした！

フェリシアーーー！？

拐われたフェリシアを、お姫様でも運ぶようにお姫様抱っこして走るメッツァーを、俺は必死に追いかけた。

「待てやぁ！クソゴリラがぁーーー！！」

「うおぉーーー！！」

そして、たどり着いた先にいたのは………。

「待っていたぞガロン・クインディナ！」

「俺達の恨みを晴らしてやる！」

「やはり貴様達だったか………」

反国王派のダブルトップ。

フェリシアの兄ジルと、弟ルーカスだった。

そう、反国王派が国王に反発する理由は………俺にフェリシアを取られたくないという理由だったのだ！

実は、フェリシアは知らないがフェリシアはモテる女の子。

非公式の親衛隊がある程の人気者だ。

そんなフェリシアの兄と弟が親衛隊のダブルリーダー。

「ガロン・クインディナ！貴様に可愛いフェリシア(お姉ちゃん)は渡さない！」

フェリシアに俺がアプローチ(人はそれをセクハラという)をするのが、気に入らないらしい。

だが、俺は国の頂点だから軽々と俺の邪魔はできない。

だから、フェリシア親衛隊は隊員丸々と反国王派になったんだ。

「俺達が編み出した魔法[洗脳]で、メッツァー・エリアを洗脳した。フェリシアを汚れた欲望で求める者同士で同士討ちしてしまえ！ゴリラ・メッツァーいけ！」

「うおぉーーー！！」

どうやら、メッツァーはあの二人に操られているようだな。

………よし。

どさくさ紛れにメッツァーを不能にしてやろう。

戦闘に必死だったと言えばバレないだろう。

「仕方ない。相手をしてやろう」

俺は不適に笑った。