7 / 14
7◆フェリシア視点
しおりを挟む
天井の隠し部屋……なんとかならないかしら?
ガロン陛下の職権乱用により、私の部屋の浴室の天井に作られた隠し部屋。
ガロン陛下の玉を潰してやりたいわぁ………。
玉って何かって?
可憐な乙女に何言わせる気よ!
自衛のためにフォークを常にスタンバイするしか、私にはできないわ。
あんなのでも一応尊敬しているガロン陛下だから、流石に殺しはしない。
………玉にフォークが刺さればいいなとは思っているけどね?
お風呂の覗きなんて、最低なセクハラよ!
そんなに女に飢えているなら、早く妻を迎えたらいいじゃない!
被害にあう私の戦いは、いつになったら終わるのやら………。
ある日の月のない夜。
セクハラに耐える毎日だったけれど、それは平和だったのだと、その日私は知った。
私は、何者かに誘拐されてしまったのよ。
油断していた……なんて、言い訳ね。
薬を盛られるなんて、初歩的なことなのに………。
眠りに落ちた私が次に目を覚ますと、そこは知らない部屋。
私の目が狂ってしまったのかと疑いたくなる部屋だった。
灯りも、家具も、シーツやカーテンも、壁も床も天井も………全部ピンク色だったから気持ち悪いわ。
オールピンクなんて、人生初めてよ。
経験したくなかったわ。
私の色はピンクじゃないから、私の目はたぶん狂っていないはず……ちょっと自信なくしそう。
一体、何者が私を誘拐したのか………。
ガロン陛下の職権乱用により、私の部屋の浴室の天井に作られた隠し部屋。
ガロン陛下の玉を潰してやりたいわぁ………。
玉って何かって?
可憐な乙女に何言わせる気よ!
自衛のためにフォークを常にスタンバイするしか、私にはできないわ。
あんなのでも一応尊敬しているガロン陛下だから、流石に殺しはしない。
………玉にフォークが刺さればいいなとは思っているけどね?
お風呂の覗きなんて、最低なセクハラよ!
そんなに女に飢えているなら、早く妻を迎えたらいいじゃない!
被害にあう私の戦いは、いつになったら終わるのやら………。
ある日の月のない夜。
セクハラに耐える毎日だったけれど、それは平和だったのだと、その日私は知った。
私は、何者かに誘拐されてしまったのよ。
油断していた……なんて、言い訳ね。
薬を盛られるなんて、初歩的なことなのに………。
眠りに落ちた私が次に目を覚ますと、そこは知らない部屋。
私の目が狂ってしまったのかと疑いたくなる部屋だった。
灯りも、家具も、シーツやカーテンも、壁も床も天井も………全部ピンク色だったから気持ち悪いわ。
オールピンクなんて、人生初めてよ。
経験したくなかったわ。
私の色はピンクじゃないから、私の目はたぶん狂っていないはず……ちょっと自信なくしそう。
一体、何者が私を誘拐したのか………。
0
お気に入りに追加
34
あなたにおすすめの小説
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
とまどいの花嫁は、夫から逃げられない
椎名さえら
恋愛
エラは、親が決めた婚約者からずっと冷淡に扱われ
初夜、夫は愛人の家へと行った。
戦争が起こり、夫は戦地へと赴いた。
「無事に戻ってきたら、お前とは離婚する」
と言い置いて。
やっと戦争が終わった後、エラのもとへ戻ってきた夫に
彼女は強い違和感を感じる。
夫はすっかり改心し、エラとは離婚しないと言い張り
突然彼女を溺愛し始めたからだ
______________________
✴︎舞台のイメージはイギリス近代(ゆるゆる設定)
✴︎誤字脱字は優しくスルーしていただけると幸いです
✴︎なろうさんにも投稿しています
私の勝手なBGMは、懐かしすぎるけど鬼束ちひろ『月光』←名曲すぎ

純白の牢獄
ゆる
恋愛
「私は王妃を愛さない。彼女とは白い結婚を誓う」
華やかな王宮の大聖堂で交わされたのは、愛の誓いではなく、冷たい拒絶の言葉だった。
王子アルフォンスの婚姻相手として選ばれたレイチェル・ウィンザー。しかし彼女は、王妃としての立場を与えられながらも、夫からも宮廷からも冷遇され、孤独な日々を強いられる。王の寵愛はすべて聖女ミレイユに注がれ、王宮の権力は彼女の手に落ちていった。侮蔑と屈辱に耐える中、レイチェルは誇りを失わず、密かに反撃の機会をうかがう。
そんな折、隣国の公爵アレクサンダーが彼女の前に現れる。「君の目はまだ死んでいないな」――その言葉に、彼女の中で何かが目覚める。彼はレイチェルに自由と新たな未来を提示し、密かに王宮からの脱出を計画する。
レイチェルが去ったことで、王宮は急速に崩壊していく。聖女ミレイユの策略が暴かれ、アルフォンスは自らの過ちに気づくも、時すでに遅し。彼が頼るべき王妃は、もはや遠く、隣国で新たな人生を歩んでいた。
「お願いだ……戻ってきてくれ……」
王国を失い、誇りを失い、全てを失った王子の懇願に、レイチェルはただ冷たく微笑む。
「もう遅いわ」
愛のない結婚を捨て、誇り高き未来へと進む王妃のざまぁ劇。
裏切りと策略が渦巻く宮廷で、彼女は己の運命を切り開く。
これは、偽りの婚姻から真の誓いへと至る、誇り高き王妃の物語。



そのご令嬢、婚約破棄されました。
玉響なつめ
恋愛
学校内で呼び出されたアルシャンティ・バーナード侯爵令嬢は婚約者の姿を見て「きたな」と思った。
婚約者であるレオナルド・ディルファはただ頭を下げ、「すまない」といった。
その傍らには見るも愛らしい男爵令嬢の姿がある。
よくある婚約破棄の、一幕。
※小説家になろう にも掲載しています。

勝手にしなさいよ
棗
恋愛
どうせ将来、婚約破棄されると分かりきってる相手と婚約するなんて真っ平ごめんです!でも、相手は王族なので公爵家から破棄は出来ないのです。なら、徹底的に避けるのみ。と思っていた悪役令嬢予定のヴァイオレットだが……
命を狙われたお飾り妃の最後の願い
幌あきら
恋愛
【異世界恋愛・ざまぁ系・ハピエン】
重要な式典の真っ最中、いきなりシャンデリアが落ちた――。狙われたのは王妃イベリナ。
イベリナ妃の命を狙ったのは、国王の愛人ジャスミンだった。
短め連載・完結まで予約済みです。設定ゆるいです。
『ベビ待ち』の女性の心情がでてきます。『逆マタハラ』などの表現もあります。苦手な方はお控えください、すみません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる