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52◆チェルシー視点

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目が覚めると、ギルバートが縛られていました。

そして、ギルバートは床に転がっていますね。

………え?

「あぁ……いいっ!」

ギルバートの悶え苦しむ悦びの表情に、僕の頭はフリーズしています。

椅子に座っているファルは、ニコニコとご機嫌にしていて、ルイスは複雑そうに座っています。

「亀甲縛りっていうのよぉ!」

ファルは縛りの名前を教えてくれましたが………。

きっこう………?

鳥のカッコウの仲間でしょうか?

そして、ファルは手に持っているムチを、僕に渡しました。

………ムチ!?

「チェルシー。調教は済ませたから、後はご主人様が誰なのかを、ちゃぁんとわからせるだけよぉ」

調教って!?

「はぁはぁ………(期待の眼差し!)」

ギルバートの視線が、ものすごく熱いです。

ファル……僕にそんなハレンチなことを求められても、困ります!!

「ファル、無理です………」

「大丈夫よぉ!スパーンといっちゃえば、ドMを服従できるわぁ!」

「ルイス!ファルを止めてください!」

「チェルシー、諦めてください。姉さんは、完全に楽しんでいます」

そこで、ギルバートも強く強く主張してきます。

「チェルシー。いや、ご主人様!さぁ!スパーンと!スパーンと!!」

ギルバートは………別のナニも主張していますが、今はスルーしますね?



結局、スパーンとしました。

回避できませんでした。(泣)

「あふん!チェルシー様………はぁはぁ!」

「うぅ……変態の道に、片足を突っ込んでしまいました………」

こうして、僕はギルバートのご主人様になってしまいましたが、扱いは皆と同じで大丈夫なんでしょうか?

はぁ………。



「ちなみに、どうして僕にこんなことをさせたんですか?」

「あらぁ、チェルシー。手綱を握ることは大事なことよぉ!テイマーとしても、とても大事なことなのよぉ!」

「え!そうなんですね!」

そして、僕はふと思うのです。

………このムチは、いつ返せばいいんですか?

今でしょうか?

「私のお古だけど、まだ新しいからチェルシーにあげるわねぇ。いっぱい使ってみてねぇ!」

満面の笑顔で、ファルがくれました。



ハッ!

………戦闘で使えそうですね!
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