上 下
46 / 77

44◆ロワクレス視点

しおりを挟む
俺様は、留守番をしている時に訪問客の相手をしていた。

「いやぁ、無理して入れてくれなくても良かったんだけどな………」

「チェルシーの友達なんだろう?俺様が相手だと不満なのか?」

「いや、そんなことはない」

コイツは、前に町で会ったチェルシーの友達だ。

名前は………なんだったっけ?

俺様は、思い出せないから直接聞くことにした。

「お前の名前なんだった?」

「………シャーラだ」

あぁ、そんな名前だったな。

「えっと……君の名前は?」

「俺様はロワクレスだ。いい名前だろ?」

ドヤァ!

俺様は、自信に満ち溢れた顔をした。

「そうだな。(もしかして、ナルシストなのか?)」

シャーラは、何故か若干引き気味に返事をした。

………なんで引いてるんだ?



「俺様達のチェルシーは可愛いだろ?」

俺様は、チェルシーの可愛さを自慢してみることにした。

「可愛い……のか?(急にどうした?)」

シャーラは、少し動揺している。

やっぱりコイツ、チェルシーのこと狙っているんだな!

そう思って、俺様はシャーラに牽制をした。

チェルシーはやらん!!

「やらんからな。チェルシーは、俺様達のチェルシーであって、他者には絶対にやらんからな」

「あ、はい………(あぁ、ただの牽制か………)」

シャーラは、思いっきりドン引きしている。

本当に、なんで引いているのかまったくわからないな。

「えっと……彼氏がいっぱいって、チェルシーはすごいな」

シャーラの表情はピクピクと引きつっている。

「これからも増えるぞ?」

「ふぁ!?」

「なにせ、チェルシーはテイマーだからな」

俺様は、当たり前のことを言ったつもりだった。

しかし………。

「テイマーだから?(テイマーって、そんなにモテたっけ?)」

シャーラは、何故か不思議そうにしている。

「あぁ、俺様達はチェルシーにテイムされたからな。これからもテイムしたら増えるさ」

「ん!?(チェルシーは人をテイムしたのか!?)」

………なんでそこで跳び跳ねる程驚くんだ?

「チェルシーは……どうして人をテイムして………」

何故か、信じられないという表情だ。

「人?……俺様達は魔物だぞ?」

「へぁ!?」

「ちなみに、俺様は魔狼だ」

ドヤァ!

俺様は、魔狼はカッコいいだろと言わんばかりにドヤ顔をしてみた。

「………」

ポカーン。

シャーラは、何故かポカーンとした表情になった。

………なんで?

しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

オナホデュエリスト性遊王

SF / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:20

魔法使いの弟子の勤労2

ライト文芸 / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:0

二度目の恋もあなたと

恋愛 / 完結 24h.ポイント:35pt お気に入り:45

僕はキミを、キミは僕を、永遠に愛していたかった

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:1

魔王始めました

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:5

逢瀬のルームシェア〜新入居者の少女を溺愛する話〜

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:40

あの時、君の側にいられたら 【恋愛小説】

恋愛 / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:24

処理中です...