上 下
8 / 77

6◆チェルシー視点

しおりを挟む
初めてのレベル上げなので、ちょっと緊張してしまいます。

「ラフィ、まずは魔物をみつけることからですね」

「あそこ、スライムいるよ?」

「え?あ、本当ですね!」

ラフィの指差す先には、ポヨンポヨンとスライムが跳ねています。

ラフィもスライムですけど、同族は攻撃したくないって思っていたりするんでしょうか?

「攻撃していい?」

「え!あ、はい」

「火の球ポイ!」

「え!?」

ラフィは、躊躇なくスライムを一撃で仕留めました。

同族だからと、容赦はしないようです。

しかし、一番驚いたのはそこではありません。

魔法で火の球を出したと思ったら、ボールを気楽に投げる感覚でポイ!っと投げたんです!

詠唱を唱えないのも驚きのポイントですね。

ラフィは、ドロップ品のスライムの核を拾って僕に手渡してくれました。

「えへへ、倒したよ!」

ニコニコ無邪気なショタスマイル。

あぅっ!

ラフィの尊さが僕の胸を締め付けます!

「ラフィ、すごいですね!」

ラフィの頭をよしよしと撫でて、いっぱい褒めます。

スキンシップは親睦を深めるのに必要不可欠ですからね。

あぁ!ラフィが可愛いです!

「チェルシー、僕いっぱい頑張る!だから、スライムは僕だけにしてね!」

ラフィの、上目遣いのうるうる攻撃が僕にダイレクトアタック!!

「スライムはラフィ以外はテイムしないでってことですか?」

「………ダメ?」

「グフッ!わ、わかりました。スライムはラフィだけです!」

この可愛さに抗える人は、きっと男も女もいないことでしょう。

可愛いは最強なんです!!

「わぁい!チェルシー、大好き!!」

「グハァーーーッ!」

パタリ。

「チェルシー?」

尊いの過剰摂取により、僕はその場に倒れてしまいました。

これが、噂の尊死でしょうか?

ラフィが僕を心配して、僕の周りをぐるぐる回っています。

「……ラフィ、おいで?」

「?……うん!」

腕枕をして、僕が回復するまでちょっと一緒に寝ましょう。

そして、僕たちはゆっくりとお昼寝を………。

「ガルル………!」

………お昼寝は、できないようです。
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

オナホデュエリスト性遊王

SF / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:20

魔法使いの弟子の勤労2

ライト文芸 / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:0

二度目の恋もあなたと

恋愛 / 完結 24h.ポイント:35pt お気に入り:45

僕はキミを、キミは僕を、永遠に愛していたかった

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:1

魔王始めました

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:5

逢瀬のルームシェア〜新入居者の少女を溺愛する話〜

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:40

あの時、君の側にいられたら 【恋愛小説】

恋愛 / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:24

処理中です...