涙の悪役令息〜君の涙の理由が知りたい〜

ミクリ21

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17◆タナトス視点

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私達は、それぞれ得意な武器を持ってアーミュの所に集まった。

私は剣を。

ルミナスは氷魔法銃を。

ステラベルは双剣を。

ちなみに、魔法銃とは魔力を使って撃つ銃だ。

いろんな属性の魔法銃があるが、撃てるのは決められた属性だけ。

ルミナスのは氷属性だから、氷属性の攻撃しかできないということだ。

「それでは皆さん、武器に祈ってください」

私達はアーミュに言われた通りに祈りを捧げる。

すると、武器は淡い光を放ち美しく輝いた。

「それでは………行きましょう」



アーミュは私達と共に天界とやらに転移で移動すると、そこは立派な神殿だった。

美しくて神々しい神殿なのに、とても冷たくて嫌な気配で満ちている。

「ここに、歪んだ神はいます」

アーミュに導かれるままに進むと、玉座に座る一人の美しい美人がいた。

虚ろな瞳に光はなく、涙を流す神々しい人。

まるで人形のように生気を感じないが、その顔はアーミュを大人にしたような感じで面影がある。

きっと、あの人が歪んだ神なのだろう。

「………ただいま。僕」

悲しそうに、アーミュは誰に聞かせるでもなく小さく呟いた。

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