魔王様と息子の白雪姫

中

「覗き魔よ、出てこい」

マリウスは、誰もいない場所をみつめてそう言いました。

するとさっきまで誰もいなかったのに、いつの間にか魔術師が現れました。

「マーちゃん。覗いてはいたけど、覗き魔は酷いよ」

この魔術師は、見た目は魔術師ですが、狩人です。

紛らわしいですが、狩人です。

ちなみに、得意の武器は魔術を込めた剣です。

趣味は覗きです。

そんな狩人の名前は、アークです。

「覗き魔よ、毒(媚薬)リンゴを白雪姫に食わせて、襲え(性的)」

「また覗き魔って言った！ふえぇ………」

「私の脱いだパンツをやるから、行け」

「行く！はぁはぁはぁはぁ！！」

マリウスは、その場でパンツを脱いでアークに渡しました。

アークは嬉しそうにパンツを持って、早速白雪姫の所に行きました。

「………覗いとったら、覗きちゃうんか？」

「アレは、自覚のない覗き魔なんだ」

「パンツ渡して良かったんか？」

「脱いだパンツぐらいなら、許容範囲だ」

ライラックは、そんなもんかと仕事に戻るのでした。



白雪姫をみつけたアーク。

「皆～♂セクシー体操はっじまっるよ～♂」

白雪姫は、親衛隊と毎日しているセクシー体操を始めるところのようです。

ちなみに、セクシー体操とはセクシーを極める体操のことです。

発案者は白雪姫です。

「白雪姫、リンゴを食べて」

「ありがとう！セクシー体操終わったら食べるね！」

「わかった」

そして、約1時間のセクシー体操が始まりました。



「リンゴ食べて」

セクシー体操が終わったので、アークは再び白雪姫にリンゴを渡しました。

「じゃあ一緒に食べようね」

「え！？いや、それは………」

毒(媚薬)入りリンゴなので、一緒に食べるのは遠慮したいアーク。

そこに救いが現れます。

………ただし、白雪姫の救いですが。

「我ら白雪姫親衛隊！そのリンゴが毒リンゴと見抜いたぞ！白雪姫、食べてはなりません！もっと美味しい極上のリンゴを後で用意致します！その毒リンゴは、貴様が残さず食え！食材を無駄にするな！」

「ちょっ！？やめっ……！！」

「皆～♂頑張ってね～♂」

抵抗虚しく、アークは親衛隊に毒リンゴを強制的に食べさせられました。



「あ…あ……身体が疼く……はぁはぁ」

「この覗き魔は、魔王の部下ですね。魔王に送り返しましょう」

あっさりマリウスの部下とバレたアークは、マリウスの所に引き摺られて返却されたのでした。