38 / 65
38◆ソーマ視点
しおりを挟む
デートの順番は、平等にくじ引きで決めたそうです。
主にデートは一週間に一人といった風に決めたらしいんですけど………未だに僕は、何故僕みたいなおっちゃ……いえ、ショタを取り合うのかがわかりません。
百歩譲って僕はもうおっちゃんではないですが(心はおっちゃんですけど)、冴えないというのは変わっていないと思うんです。
今は、冴えないおっちゃん改め冴えないショタな僕です。
ショタになったからといって、美少年になったわけではありません。
鏡でみても、ショタに若返ってるだけのショタ時代の僕でした。
………もしや、この世界は美醜逆転とかそういう世界なんでしょうか?
悩んだ僕は、マルクスさんに聞いてみました。
マルクスさんは僕の護衛をしているので、いつでも近くにいるんです。
「マルクスさん」
「ソーマ君、どうした?」
「相談があるんです」
マルクスさんは、わかったと言って執事さんを呼び、お茶を用意してもらいました。
ソファーに座って、僕は何故皆さんが僕を取り合うのか本当にわからないことを相談しました。
「………ソーマ君は、自分の容姿をどう思っているんだ?」
「冴えない、もしくは地味です」
「………ソーマ君。ソーマ君の前世の世界でソーマ君の容姿が冴えない、もしくは地味に該当していたのかもしれないが、今のソーマ君はもう冴えないや地味には該当していない」
「え!?……えっと、嘘ですか?」
「本当だ。今のソーマ君の容姿は、可愛い、愛らしい、癒しといったものに該当している。つまり、モテてもおかしいことはない」
マルクスさんは、真面目なお顔で断言しました。
なん……だと………!?
僕は衝撃過ぎるその話に、ドンガラガッシャーン!!と雷に打たれたような気持ちになりました。
「まぁ、その容姿だけで好きになったわけじゃないからな。それについてはちゃんとわかってほしい。ソーマ君は、容姿も可愛いが性格も可愛いんだ」
マルクスさんの言葉を聞いて、僕は確信を得ました。
やはりこの世界は、美醜逆転の世界だったんですね!
そうじゃなかったら、僕の容姿を可愛いとか愛らしいとか癒しとか言わないはずです!
僕はちょっと嬉しくなりましたけど………ちょっと待ちましょう。
僕……こういうのに似た設定の本を読んだことがあります。
曰く、ぶちゃいくな悪役の人が美醜逆転の世界に転移して、モテるのをいいことに好き勝手して、最後は主人公にざまぁをされるんです。
僕……悪役なんでしょうか!?
な…なんて恐ろしいことでしょう!!
しかし、その悪役は好き勝手をしたからざまぁをされたんです。
僕も好き勝手なんてしないで、謙虚に慎ましくしていればざまぁはされないはずです。(ガクブルガクブル)
僕は決めました!
僕の心のスローガンは、『謙虚に慎ましく!』です!
ざまぁは嫌ですから!!
主にデートは一週間に一人といった風に決めたらしいんですけど………未だに僕は、何故僕みたいなおっちゃ……いえ、ショタを取り合うのかがわかりません。
百歩譲って僕はもうおっちゃんではないですが(心はおっちゃんですけど)、冴えないというのは変わっていないと思うんです。
今は、冴えないおっちゃん改め冴えないショタな僕です。
ショタになったからといって、美少年になったわけではありません。
鏡でみても、ショタに若返ってるだけのショタ時代の僕でした。
………もしや、この世界は美醜逆転とかそういう世界なんでしょうか?
悩んだ僕は、マルクスさんに聞いてみました。
マルクスさんは僕の護衛をしているので、いつでも近くにいるんです。
「マルクスさん」
「ソーマ君、どうした?」
「相談があるんです」
マルクスさんは、わかったと言って執事さんを呼び、お茶を用意してもらいました。
ソファーに座って、僕は何故皆さんが僕を取り合うのか本当にわからないことを相談しました。
「………ソーマ君は、自分の容姿をどう思っているんだ?」
「冴えない、もしくは地味です」
「………ソーマ君。ソーマ君の前世の世界でソーマ君の容姿が冴えない、もしくは地味に該当していたのかもしれないが、今のソーマ君はもう冴えないや地味には該当していない」
「え!?……えっと、嘘ですか?」
「本当だ。今のソーマ君の容姿は、可愛い、愛らしい、癒しといったものに該当している。つまり、モテてもおかしいことはない」
マルクスさんは、真面目なお顔で断言しました。
なん……だと………!?
僕は衝撃過ぎるその話に、ドンガラガッシャーン!!と雷に打たれたような気持ちになりました。
「まぁ、その容姿だけで好きになったわけじゃないからな。それについてはちゃんとわかってほしい。ソーマ君は、容姿も可愛いが性格も可愛いんだ」
マルクスさんの言葉を聞いて、僕は確信を得ました。
やはりこの世界は、美醜逆転の世界だったんですね!
そうじゃなかったら、僕の容姿を可愛いとか愛らしいとか癒しとか言わないはずです!
僕はちょっと嬉しくなりましたけど………ちょっと待ちましょう。
僕……こういうのに似た設定の本を読んだことがあります。
曰く、ぶちゃいくな悪役の人が美醜逆転の世界に転移して、モテるのをいいことに好き勝手して、最後は主人公にざまぁをされるんです。
僕……悪役なんでしょうか!?
な…なんて恐ろしいことでしょう!!
しかし、その悪役は好き勝手をしたからざまぁをされたんです。
僕も好き勝手なんてしないで、謙虚に慎ましくしていればざまぁはされないはずです。(ガクブルガクブル)
僕は決めました!
僕の心のスローガンは、『謙虚に慎ましく!』です!
ざまぁは嫌ですから!!
10
お気に入りに追加
992
あなたにおすすめの小説
平凡ハイスペックのマイペース少年!〜王道学園風〜
ミクリ21
BL
竜城 梓という平凡な見た目のハイスペック高校生の話です。
王道学園物が元ネタで、とにかくコメディに走る物語を心掛けています!
※作者の遊び心を詰め込んだ作品になります。
※現在連載中止中で、途中までしかないです。
モテる兄貴を持つと……(三人称改訂版)
夏目碧央
BL
兄、海斗(かいと)と同じ高校に入学した城崎岳斗(きのさきやまと)は、兄がモテるがゆえに様々な苦難に遭う。だが、カッコよくて優しい兄を実は自慢に思っている。兄は弟が大好きで、少々過保護気味。
ある日、岳斗は両親の血液型と自分の血液型がおかしい事に気づく。海斗は「覚えてないのか?」と驚いた様子。岳斗は何を忘れているのか?一体どんな秘密が?
ヒロイン不在の異世界ハーレム
藤雪たすく
BL
男にからまれていた女の子を助けに入っただけなのに……手違いで異世界へ飛ばされてしまった。
神様からの謝罪のスキルは別の勇者へ授けた後の残り物。
飛ばされたのは神がいなくなった混沌の世界。
ハーレムもチート無双も期待薄な世界で俺は幸せを掴めるのか?
乙女ゲームが俺のせいでバグだらけになった件について
はかまる
BL
異世界転生配属係の神様に間違えて何の関係もない乙女ゲームの悪役令状ポジションに転生させられた元男子高校生が、世界がバグだらけになった世界で頑張る話。
召喚されない神子と不機嫌な騎士
拓海のり
BL
気が付いたら異世界で、エルヴェという少年の身体に入っていたオレ。
神殿の神官見習いの身分はなかなかにハードだし、オレ付きの筈の護衛は素っ気ないけれど、チート能力で乗り切れるのか? ご都合主義、よくある話、軽めのゆるゆる設定です。なんちゃってファンタジー。他サイト様にも投稿しています。
男性だけの世界です。男性妊娠の表現があります。
異世界転生してハーレム作れる能力を手に入れたのに男しかいない世界だった
藤いろ
BL
好きなキャラが男の娘でショック死した主人公。転生の時に貰った能力は皆が自分を愛し何でも言う事を喜んで聞く「ハーレム」。しかし転生した異世界は男しかいない世界だった。
毎週水曜に更新予定です。
宜しければご感想など頂けたら参考にも励みにもなりますのでよろしくお願いいたします。
異世界に転移したら運命の人の膝の上でした!
鳴海
BL
ある日、異世界に転移した天音(あまね)は、そこでハインツという名のカイネルシア帝国の皇帝に出会った。
この世界では異世界転移者は”界渡り人”と呼ばれる神からの預かり子で、界渡り人の幸せがこの国の繁栄に大きく関与すると言われている。
界渡り人に幸せになってもらいたいハインツのおかげで離宮に住むことになった天音は、日本にいた頃の何倍も贅沢な暮らしをさせてもらえることになった。
そんな天音がやっと異世界での生活に慣れた頃、なぜか危険な目に遭い始めて……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる