異世界でチートをお願いしたら、代わりにショタ化しました!?

ミクリ21

文字の大きさ
上 下
16 / 65

16◆ソーマ視点

しおりを挟む
今日の僕は図書室に移動しています。

僕は思うんですよ。

何もここでお仕事をみつけてもらわなくても、冒険者になって稼ぐこともできるのではないかと。

ちなみに、昨日ギルバードさんに冒険者とかギルドとかという異世界あるあるなものはあるのか聞いてみたら、しっかりありました。

それで、冒険者になって稼ぐと言った僕にギルバードさんは………。

「冒険者になるなら、まずは知識を学んでからでも遅くないはずだぞ」

と言って、図書室に行くことをオススメしてくれました。

護衛だというマルクスさんが一緒に行くと言っていましたが、大丈夫だと思って断りました。

39歳のおっちゃんを襲う人なんて、せいぜい親父狩りぐらいですよね?

まさか城の中に親父狩りはいないはずなので、きっと僕は大丈夫です!

………なんて、思っていた時もありました。

「ハァハァ……君、良かったらおじさんとベッドのある部屋で楽しいことをして遊ぼうね……ハァ…ハァ…」

たしかに、親父狩りではない……と思います。

けれど………代わりに、変質者が出ました。

「へ…へ……」

「なんだい?ハァハァ!」

僕は、城の中とかお構い無しに全力で叫び、全力で走って逃げました。

気分は正に、脱兎の如く!!

「ヘルプーーーっ!!!!」

「あはははっ!追いかけっこかい?楽しいね!あはははっ!」

「イヤァーーーっ!?怖いーーーっ!!助けてくださーーい!ヘルプミー!!」

僕は走りました。

メロスよ走れのメロスもビックリする程に走りました。

どれだけ逃げたかわからず、足が疲れてきた頃、僕は盛大に転けて、しかも転けた勢いで壁までズルズル滑って………頭を除夜の鐘みたいにゴーン!!とぶつけたんです。

………死ぬほど痛いです。

追い詰められた僕、もう絶対絶命ってやつでしょうか………。

そう絶望しかけたその時でした。

ビュンッ!!

バシッ!!

「ぐふぉっ!!」

説明します。

まず、ビュンッ!!という音は誰かが思いっきり振り下ろしたムチの音です。

次に、バシッ!!という音は変質者にムチが勢いよくぶつかった音です。

そして、ぐふぉっ!!とは変質者の声です。

………きっと、痛かったのでしょう。

ムチを持つ人は、どことなくジンジャー殿下様に似ていますが別人のようです。

なんというか、僕のピンチを女王様が助けてくれたってことですね!

ズキズキ頭も他の所も痛いですけど、僕はホッとしました。

「アレン?何をしているのかな?浮気かい?浮気なのかい?また僕に一晩中寝かせてもらえず朝まで鳴き続けたいのかな?」

………女王様は訂正します。

目がなんか………見開かれてまっすぐ真顔で変質者をみています。

手に持つムチを威嚇するみたいに、床に叩きつけています。

なんかこれ、僕も聞いたことあります。

ヤンデレというやつではないでしょうか?

「アレン?後でゆーくりオハナシしようね?今はアレンが浮気しようとした子治さないとね?アレンが浮気しようとした子、こんな酷い怪我して………アレンが浮気しようとしたせいで可哀想に。アレンが浮気しようとしたから………」

「あああっ!!コリーすまない出来心だったんだーーーっ!!」

「出来心で浮気したのかい?出来心で浮気したのかい?出来心で浮気したのかい?………アレン、浮気するなら殺すよ?」

「ひぇっ!!ごめんなひゃいっ!!」

薄れゆく意識の中、僕は思いました。

ヤンデレ……怖い……です……。

ガクッ。



しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】実はチートの転生者、無能と言われるのに飽きて実力を解放する

エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング1位獲得作品!!】  最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。  戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。  目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。  ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!  彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!! ※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~

いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。 他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。 「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。 しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。 1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化! 自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働! 「転移者が世界を良くする?」 「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」 追放された少年の第2の人生が、始まる――! ※本作品は他サイト様でも掲載中です。

運悪く放課後に屯してる不良たちと一緒に転移に巻き込まれた俺、到底馴染めそうにないのでソロで無双する事に決めました。~なのに何故かついて来る…

こまの ととと
BL
『申し訳ございませんが、皆様には今からこちらへと来て頂きます。強制となってしまった事、改めて非礼申し上げます』  ある日、教室中に響いた声だ。  ……この言い方には語弊があった。  正確には、頭の中に響いた声だ。何故なら、耳から聞こえて来た感覚は無く、直接頭を揺らされたという感覚に襲われたからだ。  テレパシーというものが実際にあったなら、確かにこういうものなのかも知れない。  問題はいくつかあるが、最大の問題は……俺はただその教室近くの廊下を歩いていただけという事だ。 *当作品はカクヨム様でも掲載しております。

オッサン、エルフの森の歌姫【ディーバ】になる

クロタ
BL
召喚儀式の失敗で、現代日本から異世界に飛ばされて捨てられたオッサン(39歳)と、彼を拾って過保護に庇護するエルフ(300歳、外見年齢20代)のお話です。

王道学園の冷徹生徒会長、裏の顔がバレて総受けルート突入しちゃいました!え?逃げ場無しですか?

名無しのナナ氏
BL
王道学園に入学して1ヶ月でトップに君臨した冷徹生徒会長、有栖川 誠(ありすがわ まこと)。常に冷静で無表情、そして無言の誠を生徒達からは尊敬の眼差しで見られていた。 そんな彼のもう1つの姿は… どの企業にも属さないにも関わらず、VTuber界で人気を博した個人VTuber〈〈 アイリス 〉〉!? 本性は寂しがり屋の泣き虫。色々あって周りから誤解されまくってしまった結果アイリスとして素を出していた。そんなある日、生徒会の仕事を1人で黙々とやっている内に疲れてしまい__________ ※ ・非王道気味 ・固定カプ予定は無い ・悲しい過去🐜のたまにシリアス ・話の流れが遅い

勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス

R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。 そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。 最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。 そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。 ※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※

処理中です...