魔法少女(♂)ローズ君!〜転生ヒロイン(♂)は精神年齢ショタ〜

ミクリ21

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19◆ライラ視点

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アーシュは今日も子供っぽくて、目が離せない。

「ねぇねぇ、ライラ君は好きな子いるの?」

「え?急にどうした?」

「なんとなく。僕はね、ライラ君大好き!」

笑顔で言うその大好きは、きっと子供が親や兄弟に向ける大好きなんだと思った。

ズキ……。

恋愛なんて感情じゃない。

ズキ……ズキ……。

どうしてそう思うと、辛くなるんだろうか?

………胸が痛くて苦しく感じてしまう。

「俺は………。俺は、アーシュのこと好きだ」

言葉にすると、ストンと納得してしまった。

あぁ、俺はいつの間にかアーシュが好きになっていたんだ。

「ライラ君、ありがとう!」

「………っ!」

無邪気に笑うアーシュ。

俺の好きの意味がわからないんだろうな。

俺の好きを、友情の好きだと思っているのかな?

そんなの、違うから………。

「アーシュ」

「どうしたの?」

「俺の言う好きは、こういう意味だから」

チュッ!

アーシュの唇に軽いキスをすると、目を見開くアーシュの顔をじっとみつめた。

「アーシュが好き」

「ふぁ?あ…え?」

もう一度キスをすると、顔を真っ赤にさせたアーシュが気絶してしまった。

………やり過ぎたかな?

でも、アーシュが好きだと自覚したから、まだ足りないぐらいだな。



その後、俺とアーシュは婚約をした。

まさか、好きな人ができたと父上に言った次の日には婚約が決まっていてびっくりした。

アーシュもびっくりしていたけど、嫌だとは言われなかった。

「えっと、ライラ君よろしくね」

「あぁ、アーシュを大切にするよ」

「あぅ!」

俺の可愛いアーシュ。

ゆっくりでいい。

ゆっくりでいいから、いつか俺をそういう意味で好きになってね。

その時を待っているから………。

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