魔法少女(♂)ローズ君！〜転生ヒロイン(♂)は精神年齢ショタ〜

8◆ロズクロス視点

魔法少女ローズ君は、実は最近ダリアと一緒に活動している。

ダリア曰く、「兄様のことが心配なんだ」とのことだ。

僕の弟は成長しても天使だと思うよ！



「ダリア、今日は山に行こうね」

「わかった！」

ダリアは武器と防具を身にまとい、冒険者のような服装になったら出発進行！

真夜中にダリアをお姫様抱っこして、目的地に飛んだらパトロール開始だ。

パトロール場所は、いつもランダムで決めていたりする。

ダリアには、前に「無理して真夜中まで付き合わなくてもいいんだよ」って言ったことはあるけど、「無理していない」と押しきられてしまった。

お兄ちゃん愛は、睡魔を余裕で倒せるらしい。

ちなみにだが、背後にはストーカーの魔王クロノエルがバリバリに気配を放ちながらつけて来ている。

………魔王の仕事とか、しなくていいのかな？

「ねぇ、兄様」

「どうしたの？」

「魔王の素材って高値で売れるそうだよ。あと、魔王の心臓って、万能薬の素になるんだって。魔王のお肉って、美味しいらしいよ？」

「！？！？」

僕の可愛いダリアが、めちゃくちゃ怖いことを真顔で言った！

そして、後ろからめちゃくちゃむせているような咳が聞こえる。

ちなみに、素材と万能薬の話は本当だけれど、美味しいって話は噂でしかない。

「ダリア、ストーカーのお肉はたぶん不味いから、食べたらダメだよ」

「僕は食べないよ？食べるのは魔物だよ。兄様をつけ狙う不法侵入者を魔物のエサにしようと思って……」

何故だろう………ダリアが、ダークサイドに片足を突っ込もうとしている！！

「魔物がお腹壊すから止めようね」

「お腹を壊したら、一網打尽にしよう！」

キラキラ純粋な眼差しのダリアは、もしかしたらクロノエルにかなりキレているのかもしれない………。