魔法少女(♂)ローズ君！〜転生ヒロイン(♂)は精神年齢ショタ〜

6◆ロズクロス視点

カフェには、アーシュが待っていてくれた。

「アーシュ、お待たせ！」

僕はダリアを椅子に座らせてから、自分も座った。

ふふ、可愛いダリアを優先するのはお兄ちゃんとして当たり前だよ！

「ロズクロス君！ダリア君！僕、そんなに待ってないですよ」

「敬語じゃなくていいよ」

「えっと、うん！」

元気に笑うアーシュに対して、ダリアは………。

「………あげないよ？兄様のこと」

「取らないよ？」

牽制しているダリアと、そういうつもりがないアーシュ。

なんだか、弟が増えたみたいでお兄ちゃん嬉しいよ。

「ところで、実は僕アーシュに聞きたいことあるんだ」

「聞きたいこと？」

「うん。アーシュ………ニホンって知ってるよね？」

「！！」

アーシュが転生者だと思ったからこそ、ここは直球で聞いてみた。

「ロズクロス君………ニホン知ってるの？」

「知ってる」

「本当！？わぁーい！仲間だぁ！僕も知ってる～」

ものすごく嬉しそうなアーシュに比べ、ニホンがわからないダリアは不思議そうな表情をしている。

「兄様、ニホン……って何？」

「お家に帰ったら、マンツーマンで教えるよ。長くなるから」

「………わかった」

さて、お互い転生者だとわかったから………やっぱりアレが気になるよね？

「前って、最期は何歳だった？」

「僕は8歳だったよ」

そうか……そんなに早くに………。

「僕は確か……17歳ぐらいだったと思う」

「じゃあ、お兄ちゃんなんだね！」

「！僕の兄様あげないよ！？」

「取らないよ？」

アーシュがなんとなく、言動が幼いのは前世がショタだったからなんだな………。

一人納得していると、ダリアが子猫の威嚇みたいにアーシュを警戒している。

アーシュの、お兄ちゃん発言が気に入らなかったようだね。

ああ！僕のダリアが世界で一番可愛いよ～～～！！(ぐはぁ！)