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17◆クラッシュ視点
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俺が魔王という人に会った後、たまたま子供たちがこちらに向かっていた。
その中に、俺はご主人様をみつけたんだ。
姿の変わった俺のご主人様………けれど、俺にはわかったんだ。
突然抱き着いて、押し倒してしまって、驚かせてしまった。
ああ……でも……やっと会えた。
感動の再開の後、とりあえずご主人様と俺の関係をその場にいたご主人様の知り合いたちに話した。
「そうなのね!ラウロちゃんが前世で飼っていたワンちゃんなのね!………ラウロちゃん、前世の記憶があるの?」
「はい」
ご主人様の今世の名前はラウロ。
ご主人様は、前世の話を今日初めて皆にしたらしく、皆が驚いていた。
ちなみに、俺はハスキーの姿と人間の姿になれるぞ。
それに対してご主人様は、耳と尻尾は出せないのか?と聞いてきたから、耳と尻尾も出している。
このスタイルは、この世界にいる獣人という種族らしい。
ハスキーになると犬語しか話せないから、これはなかなか気に入ったな。
ところで……。
「ご主人様、俺は貴方に償いたい」
「クラッシュ?何を?」
「ご主人様を死なせてしまった償いです」
俺は、あの日のことを忘れたりはしない。
ご主人様は、飲酒運転の車にやられて死んだんだ。
………俺を守るために。
その車は、ご主人様ではなく俺を殺そうとしていた。
しかし、ご主人様が俺を弾き飛ばしたから俺は助かったんだ。
………ご主人様の命を犠牲にして。
犯人はしっかり捕まったらしいが、犯人がどう裁かれたところでご主人様の死が無くなることはない。
俺が奪ったんだ。
俺のせいで、ご主人様は亡くなったんだ。
「クラッシュ、その事故を僕は思い出せません。けれど、クラッシュのせいでだなんて、僕は思いませんよ。むしろ、クラッシュが生きていて良かったです」
ご主人様は、優しく笑って抱き締めてくれる。
姿も名前も変わったけれど、根元は変わっていない俺の優しいご主人様。
「これからも、ずっと側にいてもいいですか?」
「ふふふ、もちろん。クラッシュ、今日からまた僕の家族ですね。よろしくお願いします」
俺の最愛のご主人様。
今度こそ、貴方を守ります。
神様、ご主人様とまた出会わせてくれて、ありがとうございました。
その中に、俺はご主人様をみつけたんだ。
姿の変わった俺のご主人様………けれど、俺にはわかったんだ。
突然抱き着いて、押し倒してしまって、驚かせてしまった。
ああ……でも……やっと会えた。
感動の再開の後、とりあえずご主人様と俺の関係をその場にいたご主人様の知り合いたちに話した。
「そうなのね!ラウロちゃんが前世で飼っていたワンちゃんなのね!………ラウロちゃん、前世の記憶があるの?」
「はい」
ご主人様の今世の名前はラウロ。
ご主人様は、前世の話を今日初めて皆にしたらしく、皆が驚いていた。
ちなみに、俺はハスキーの姿と人間の姿になれるぞ。
それに対してご主人様は、耳と尻尾は出せないのか?と聞いてきたから、耳と尻尾も出している。
このスタイルは、この世界にいる獣人という種族らしい。
ハスキーになると犬語しか話せないから、これはなかなか気に入ったな。
ところで……。
「ご主人様、俺は貴方に償いたい」
「クラッシュ?何を?」
「ご主人様を死なせてしまった償いです」
俺は、あの日のことを忘れたりはしない。
ご主人様は、飲酒運転の車にやられて死んだんだ。
………俺を守るために。
その車は、ご主人様ではなく俺を殺そうとしていた。
しかし、ご主人様が俺を弾き飛ばしたから俺は助かったんだ。
………ご主人様の命を犠牲にして。
犯人はしっかり捕まったらしいが、犯人がどう裁かれたところでご主人様の死が無くなることはない。
俺が奪ったんだ。
俺のせいで、ご主人様は亡くなったんだ。
「クラッシュ、その事故を僕は思い出せません。けれど、クラッシュのせいでだなんて、僕は思いませんよ。むしろ、クラッシュが生きていて良かったです」
ご主人様は、優しく笑って抱き締めてくれる。
姿も名前も変わったけれど、根元は変わっていない俺の優しいご主人様。
「これからも、ずっと側にいてもいいですか?」
「ふふふ、もちろん。クラッシュ、今日からまた僕の家族ですね。よろしくお願いします」
俺の最愛のご主人様。
今度こそ、貴方を守ります。
神様、ご主人様とまた出会わせてくれて、ありがとうございました。
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