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6◆セフィーロ視点
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私ったら、やってしまったわ。
私はただ、甘やかしたかっただけなのに、私が抱き締めた坊や……ラウロは気を失ってしまったの。
「兄さん!ラウロ兄さん!!」
他の坊やたちは、倒れたラウロを心配して必死に呼びかけているわ。
私が罪悪感を感じていると、ラウロは意識を取り戻したみたい。
「ハッ!」
「ラウロお兄ちゃん大丈夫?」
「あ…はい。大丈夫です」
そして、ラウロは私に微笑みをみせてくれたのよ。
「えっと……オネェ様は、魔王様……ですか?」
「そうよ。さっきはごめんなさいね。痛いところはあるかしら?」
ラウロは苦笑して、首を横に振る。
それで、私を抱き締めたの。
「え?」
「抱き締めるなら、このぐらいの力加減でお願いします。僕はともかく、他の子たちはまだ未成年ですから」
「私のこと、怒っていないの?」
「この程度で怒るほど、僕は沸点低くないですよ?」
私……うるっときちゃったわ!
それに、なんて心地のいい抱き締め具合かしら。
私は、今度は優しく気をつけて抱き締めたの。
このぐらいなら、苦しくないかしら?
「私はセフィーロよ。坊や、ラウロって呼んでいいかしら?」
「はい。あの、今更ですが、僕たちを雇ってくれませんか?お願いします」
それを聞いた私は、キョトンとしてしまったわ。
だって、さっき私ママになるって言ってたと思うんだけど、意味が伝わってなかったのかしら?
「坊やたちのこと、私は私の養子にするつもりよ?」
「え…?あ…よろしくお願いします?」
「ええ!こちらこそ、よろしくね!」
ブチュ~~~!!
私は、可愛いラウロが私を拒まないことが嬉しくて、つい濃厚な歓迎の口づけをしたのだけど………。
「「「お兄ちゃん!!」」」
またしてもラウロは意識を失ってしまったわ。
………もしかして、キスは初めてだったのかしら?
私はただ、甘やかしたかっただけなのに、私が抱き締めた坊や……ラウロは気を失ってしまったの。
「兄さん!ラウロ兄さん!!」
他の坊やたちは、倒れたラウロを心配して必死に呼びかけているわ。
私が罪悪感を感じていると、ラウロは意識を取り戻したみたい。
「ハッ!」
「ラウロお兄ちゃん大丈夫?」
「あ…はい。大丈夫です」
そして、ラウロは私に微笑みをみせてくれたのよ。
「えっと……オネェ様は、魔王様……ですか?」
「そうよ。さっきはごめんなさいね。痛いところはあるかしら?」
ラウロは苦笑して、首を横に振る。
それで、私を抱き締めたの。
「え?」
「抱き締めるなら、このぐらいの力加減でお願いします。僕はともかく、他の子たちはまだ未成年ですから」
「私のこと、怒っていないの?」
「この程度で怒るほど、僕は沸点低くないですよ?」
私……うるっときちゃったわ!
それに、なんて心地のいい抱き締め具合かしら。
私は、今度は優しく気をつけて抱き締めたの。
このぐらいなら、苦しくないかしら?
「私はセフィーロよ。坊や、ラウロって呼んでいいかしら?」
「はい。あの、今更ですが、僕たちを雇ってくれませんか?お願いします」
それを聞いた私は、キョトンとしてしまったわ。
だって、さっき私ママになるって言ってたと思うんだけど、意味が伝わってなかったのかしら?
「坊やたちのこと、私は私の養子にするつもりよ?」
「え…?あ…よろしくお願いします?」
「ええ!こちらこそ、よろしくね!」
ブチュ~~~!!
私は、可愛いラウロが私を拒まないことが嬉しくて、つい濃厚な歓迎の口づけをしたのだけど………。
「「「お兄ちゃん!!」」」
またしてもラウロは意識を失ってしまったわ。
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