婚約破棄されたら王太子がストーカーになりました

ミクリ21

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2◆レイン視点

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王太子のロビン様がユリウスに婚約を申し込んで、ユリウスは驚いているが……正直俺も驚いた。

ユリウスは優しくていい人なんだが、俺の身体がたえられなくて婚約破棄した。

ユリウスが嫌いなわけじゃないんだ。

でも、こうするしかなかったんだ。

きっとお前ならいい人がみつかるよ。

そう思ってはいたが………まさか婚約破棄直後に現れるとは思ってなかった。

しかもロビン様が。

公爵家の俺より身分はいいし、成績は優秀で運動神経もいい。
さらに性格も良くて人望がある。

誰もを魅了するイケメンで体型も男らしい………もはや欠点なんてないような、そんなロビン様がユリウスに婚約を申し込んでいる。

………俺よりめっちゃいい人現れたな。

ロビン様が相手ならユリウスもたぶん大丈夫だろう。

と、俺は思っていたんだが………。

「お断りします」

ロビン様は笑顔のまま固まっている。

ユリウスはあっさり断ってしまった。

俺とアスモとその他の人全員が驚きのあまりポカーンとした。

「え…?………聞き間違いかな………?」

「婚約をお断りします」

「うぐっ!」

再度ユリウスはお断りしている。

ユリウスの言葉にダメージを食らった様子のロビン様は、胸を押さえて呻いている。

というか、なんで断ってるんだ?

かなりの優良物件じゃないか!

何が不満なんだ!?

「ユリウス君…ロビン殿下の何が嫌なの?」

俺の隣のアスモがストレートに聞いている。

「失恋したばかりなのに、次の婚約なんて今の僕の気持ち的にムリだよ」

「!!すまないユリウス!私は愛するユリウスが他の誰かに取られないか焦っていて、ユリウスの気持ちを考えていなかった!私はなんという愚か者なんだ!ユリウス、私は後日改めて婚約を申し込むことにする。それまでユリウスにアプローチすることにした!」

そう言って、ユリウスの左手の甲にキスをしてロビン様は去っていった。


こうして、俺とユリウスの婚約はなくなったわけだが………。

誰が想像できただろうか?

ロビン様が………ユリウスのストーカーになるなんて………。
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