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8◆セルジュ視点
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「アイリス、セルジュ君………大事な話がある」
アイリス様の父親であるメフィスト様は、その日深刻な表情をしていました。
「父様、どうしたの?」
「………」
何かを言うことを躊躇う様子のメフィスト様。
しかし、それでも伝えようと口を開きます。
「………魔物の…スタンピードの予兆が報告された」
「「!!」」
魔物のスタンピード………。
また、あの日のようにスタンピードが起きるんですか?
「アイリス、セルジュ君。君たちには、原因の排除に向かってもらう。今なら、まだスタンピードにはならない。だから、スタンピードになる原因を探して排除して来てもらう。加護を持つ二人にしかできないことだ。………すまない。王命だから、逆らうことはできないんだ」
俺とアイリス様は加護持ちです。
加護を持っているのは、この国には俺とアイリス様しかいません。
アイリス様を危険に晒したくはありませんが、王命には逆らえません。
ふとアイリス様の方を向くと、真っ青になって絶望の表情をして、ガクガクと震えています。
いつも顔色をあまり変えず、自分の身を大事にしないアイリス様が………怯えています。
「アイリス様」
「セルジュ………セルジュ、死ぬな。死ぬな。死ぬな……っ!!」
「アイリス様?アイリス様!!」
「死ぬな死ぬな死ぬな死ぬな死ぬな死ぬな死ぬな!!」
アイリス様は突然、壊れたみたいに死ぬなと繰り返し、その瞳は俺の名前を呼ぶのに俺をみてはいませんでした。
そして………。
「嫌ぁーーーッ!!」
悲鳴をあげたアイリス様は気を失いました。
それなのに、翌日。
準備を済ませた俺とアイリス様は、スタンピードの原因があると予想される森に行くことになりました。
一刻を争うことだからとはいえ、アイリス様の精神状態は未だに良くないのに………。
アイリス様の震える身体を抱き締めても、アイリス様の震えは余計に酷くなるばかりでした。
アイリス様の父親であるメフィスト様は、その日深刻な表情をしていました。
「父様、どうしたの?」
「………」
何かを言うことを躊躇う様子のメフィスト様。
しかし、それでも伝えようと口を開きます。
「………魔物の…スタンピードの予兆が報告された」
「「!!」」
魔物のスタンピード………。
また、あの日のようにスタンピードが起きるんですか?
「アイリス、セルジュ君。君たちには、原因の排除に向かってもらう。今なら、まだスタンピードにはならない。だから、スタンピードになる原因を探して排除して来てもらう。加護を持つ二人にしかできないことだ。………すまない。王命だから、逆らうことはできないんだ」
俺とアイリス様は加護持ちです。
加護を持っているのは、この国には俺とアイリス様しかいません。
アイリス様を危険に晒したくはありませんが、王命には逆らえません。
ふとアイリス様の方を向くと、真っ青になって絶望の表情をして、ガクガクと震えています。
いつも顔色をあまり変えず、自分の身を大事にしないアイリス様が………怯えています。
「アイリス様」
「セルジュ………セルジュ、死ぬな。死ぬな。死ぬな……っ!!」
「アイリス様?アイリス様!!」
「死ぬな死ぬな死ぬな死ぬな死ぬな死ぬな死ぬな!!」
アイリス様は突然、壊れたみたいに死ぬなと繰り返し、その瞳は俺の名前を呼ぶのに俺をみてはいませんでした。
そして………。
「嫌ぁーーーッ!!」
悲鳴をあげたアイリス様は気を失いました。
それなのに、翌日。
準備を済ませた俺とアイリス様は、スタンピードの原因があると予想される森に行くことになりました。
一刻を争うことだからとはいえ、アイリス様の精神状態は未だに良くないのに………。
アイリス様の震える身体を抱き締めても、アイリス様の震えは余計に酷くなるばかりでした。
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