異世界に転移したショタは森でスローライフ中

ミクリ21

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6◆ハーメルン視点

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湯船の中、私たちはちょっと気まずい感じになっています。

失敗しました!

全裸の時に告白は、どうやら間違っていたようです。

なんというか、全裸なのが恥ずかしくなっています。

感情の変化一つで、全裸は恥ずかしくなるものだったんですね!

それはともかく。

「あ…あの、私は本当にヤマトのことが好きです」

「あぅ…あ、ありがとう。僕も…ハーメルンさんのことは…好きだよ。でも今は全裸だから…直視できなくなるから……服を着てからにして?」

照れて私をみることができないらしいヤマト………抱き締めたいです。

私は、入浴後にヤマトと一緒にミルクを飲みました。

「美味しい!牛乳…とはちょっと違うような………?ハーメルンさん、これは何のミルク?」

瞳がキラキラして、ミルクの美味しさにヤマトがはしゃいでいます。

尊い!!

「森に住んでいるライラさんのミルクですね。ライラさんは、年中ミルクが出るので、毎日お裾分けしてくれるんです」

私は、ライラさんのことをヤマトに教えました。

ライラさんは、いつもご丁寧にミルクをくれるので、とても助かっているんですよ。

味も美味しくて、栄養価も高くて、文句のつけようのないミルクです!

「ライラさんって誰?」

「ライラさんは、竜人の男性です。故郷から逃げて、この森で隠れて生活してるんです。私にミルクをお裾分けしてくれるのも、森に住まわせてくれてるお礼だとライラさんは言いました。気にしなくてもいいとは言ったんですけどね」

「どうして、ライラさんは故郷から逃げてきたの?」

ヤマトが不思議そうに聞くので、私は話すことにしました。

「ライラさんは、竜人たちの中に希に生まれる特別な竜人だからです。そのせいで、皆がライラさんを巡って争うのに堪えられなくなり、逃げてしまったそうですよ」

「そうなんだね。………ハーメルンさん、聞いといてなんだけど、どうしてライラさんの事情を教えてくれたの?」

「ヤマトを私の妻にするからですよ!妻とは、全て包み隠さず話したいものですから!」

ヤマトを私の妻にする気持ちは、何があっても揺るぎません!

「か…考えさせてください」

「はい!」

真っ赤な顔で、私をみつめるヤマトの頬に軽くキスをして、私はキッチンに向かいました。

ヤマトの胃袋を掴めるような美味しい料理を作って、ヤマトを私に惚れさせてみせます!

一番最初に掴むべきは胃袋だと、古今東西決まっていますからね!
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