兎の国の王子と狼の国の王女〜兎が狼を追いかけてもいいじゃないか！〜

9◆ラピス視点

モーリス兄上がシスコンなのはわかっていた。

しかし、あくまで妹としての好きだと私は思っていたんだ。

だが、女としてみているなんて兄に言われて、私は正直引いた。

近親相姦はよくない。

モーリス兄上よ、何考えているんだ。

私は、しばらくモーリス兄上とは距離をとると決めた。

せめて、まともに婚約とかするまで距離をとろう。



それから私は、マルチェスともっと交流を深めた。

マルチェスの兎耳と尻尾が堪らなく魅力的なんだ。

「あぅっ……んやぁっ！……ラピス、ダメ！」

「触り心地だけじゃなくて、匂いも最高だな………もう婚約しよう。マルチェスを私だけの兎にしたい」

「え！？婚約する！！」

マルチェスの兎耳と尻尾をもふりながら、私はマルチェスに婚約を申し込んだ。



モーリス兄上は、未だに私を諦められないようだから、私は今も距離をとっている。

婚約の申し込みなら、いっぱい来ているらしい。

誰かモーリス兄上のハートを射止めてくれることを切に願っている。



完

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