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6◆ラピス視点
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モーリス兄上には困ったものだ。
他国の王子に唸るなんて、相手が王族じゃなくても失礼だと思うぞ。
「マルチェス、モーリス兄上の代わりに謝罪しよう。すまない」
「ラピスが謝らなくていいよ!その……お兄さんはラピスのこと、大好きなんだね」
兎耳をピコピコとさせながら、苦笑するマルチェス。
………その兎耳、ものすごく触りたいんだがダメだろうか?
愛らしく尻尾もピコピコと揺れていて、何か狼の本能のようなものが疼いて仕方ない。
もふりたいもふりたいもふりたい!
「マルチェス……もふり……マカロン食べよう」
うっかり本能のままにもふりたいと言いかけたが、寸でのところで踏み止まった私はきっと褒められるべきだろうな。
「もふ……?マカロン、気に入ってくれたらまたプレゼントするね」
純粋な瞳で、私が言いかけた言葉を理解できなかった様子のマルチェス……なんか可愛いんだが!
マルチェスをソファーに座らせ、私は自然にその隣に腰を下ろした。
然り気無く腕をマルチェスの背中に伸ばし、偶然触れたかのようにもふもふな兎の尻尾をサワサワと撫でる。
………やはり、本能には勝てなかった。
あぁ、最高の手触りだ♡
「ら…ラピス……くすぐったい…んあっ!」
「マルチェス、いい毛並みだな」
私は、堪えきれなくてマルチェスの兎耳も堪能し、さらにはもふもふな顔も首も手も撫でまくりマルチェスの毛並みを思う存分楽しんだ。
「らぴしゅ……もうりゃめぇ…ぁ……あんっ!」
マルチェスよ、控えめに言って最高だった!!
他国の王子に唸るなんて、相手が王族じゃなくても失礼だと思うぞ。
「マルチェス、モーリス兄上の代わりに謝罪しよう。すまない」
「ラピスが謝らなくていいよ!その……お兄さんはラピスのこと、大好きなんだね」
兎耳をピコピコとさせながら、苦笑するマルチェス。
………その兎耳、ものすごく触りたいんだがダメだろうか?
愛らしく尻尾もピコピコと揺れていて、何か狼の本能のようなものが疼いて仕方ない。
もふりたいもふりたいもふりたい!
「マルチェス……もふり……マカロン食べよう」
うっかり本能のままにもふりたいと言いかけたが、寸でのところで踏み止まった私はきっと褒められるべきだろうな。
「もふ……?マカロン、気に入ってくれたらまたプレゼントするね」
純粋な瞳で、私が言いかけた言葉を理解できなかった様子のマルチェス……なんか可愛いんだが!
マルチェスをソファーに座らせ、私は自然にその隣に腰を下ろした。
然り気無く腕をマルチェスの背中に伸ばし、偶然触れたかのようにもふもふな兎の尻尾をサワサワと撫でる。
………やはり、本能には勝てなかった。
あぁ、最高の手触りだ♡
「ら…ラピス……くすぐったい…んあっ!」
「マルチェス、いい毛並みだな」
私は、堪えきれなくてマルチェスの兎耳も堪能し、さらにはもふもふな顔も首も手も撫でまくりマルチェスの毛並みを思う存分楽しんだ。
「らぴしゅ……もうりゃめぇ…ぁ……あんっ!」
マルチェスよ、控えめに言って最高だった!!
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