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28◆エドワード視点

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現在の僕たち三人は、ハロルドの職場のある町に帰ってきている。

お義父さんとお義母さんになったセインの両親に、お金の管理はセインに任せてはいけないと念を押されたよ。

ついでに、セインは騎士団を辞めて冒険者になったんだよ。

………誰も引き留めなかったな。

そして、皆に言われたことなんだけど…絶対にセインを一人にしてはいけないってね。
散歩に行ったら探す僕が苦労するからだって………。

でもね、それを聞いていたセインが輝くような笑顔で言ったんだ。

セイン「もう俺は愛しい妻の夫だ。妻を一人置いて行ったりはしない。散歩に行くときは一緒に行くつもりだ!」

………キリッと決めたけど、散歩はやっぱり行くんだね。

生活とかあるから、限度はあるけど……。
でもダメじゃないよ。
なんか、夫婦で仲良く散歩っていいよね。

せっかくなら、ハロルドとも散歩に行きたいけど………ハロルドのお休みの日に誘ってみよう。

ん?
ハロルドは散歩じゃなくて、デートのほうが嬉しいかな?
その場合はデートプランを頑張って考えよう。

ハロルドとだけデートはセインが拗ねるかな………?
よし!
平等に両方と散歩とデートしよう!!

いつってのは未定だけどね。


そういえば、僕って宿で生活していたけど結婚したならちゃんと家に住むことを勧められたんだよね。

お金は……お義父さんたちがお祝いということで全額負担すると言い出して………断りまくったら泣き落としされた。
うん、お義父さんとお義母さんが大泣きして………僕が折れて有り難く受け入れたらあっさり笑顔に戻って……。
…大泣きは、涙の跡なんかはなく……嘘泣きだったと知ったよ。

というわけで、家関連の知識がない僕はハロルドに相談したら、すぐにお勧めの住居をみつけてくれた。

三人で住むにはちょうどいい広さの家は、お値段もいい感じだった。

………何故か買うときにちょっと値引きしてくれて、断ろうとしたら即座にハロルドが「いいんですか?嬉しいです!」って、甘い声でお礼を言っていた。

ついでにいえば、迷惑じゃないなら人の好意は有り難く受け入れようね、と……ちょっと黒い笑みで言われたよ。

ハロルドってたまにブラックな感じになるけど、そんなブラックなハロルドも可愛いよ。

そんなわけで、今は三人で一緒の家に住んでいる。
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