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「シャルム公爵!貴方達を断罪する!」
「ガイン殿下!?いきなりなんですか!?」
後日、ガイン殿下は騎士団を連れて捕縛状を持ってシャルム公爵家にやって参りました。
ガイン殿下の方でも、シャルム公爵家を徹底的に調べてから、国王陛下に捕縛状を発行して頂きましたの。
さすが、王族ですわね。
「シャルム公爵家の悪事はすべて調べが終わっている。抵抗するなら武力行使になるが、抵抗するか?」
両親の悪事は、違法薬物の密輸だの、誘拐からの違法奴隷売買だの、詐欺だの……他にも悪さの限りを尽くしていましたの。
はっきり言って、こんなゴミ虫の血が私に流れているなんて、死んで両親の血を私事絶やしてやりたいですわ!
でも、そんなことでは罪は拭えませんの。
ちなみに、アイーダに流れる穢らわしい親の血は、きっと女神様の愛で浄化されていますわ!
だから、アイーダの子孫は繁栄すること間違いなしですのよ!
私……アイーダの結婚を見届けたら、旅に出るつもりですわ。
アイーダの幸せを願いながら、善行を積んでアイーダに相応しい姉になるのですわ。
穢らわしい血の流れる私は、アイーダの姉として相応しくありませんからね。
両親や使用人達が、騎士団に捕縛されて連れて行かれました。
使用人達も、両親と一緒に悪さに加担している証拠はどっさりですのよ。
嘆かわしいですわね。
それぞれの罪が裁かれ、ある者は鉱山行き、ある者は死刑、両親は犯罪奴隷落ちしましたわ。
ちなみに、一番重いのは犯罪奴隷落ち、二番は鉱山行き、三番は死刑ですわ。
我が家は爵位を国にお返しして、潰れました。
アイーダは、国王陛下の信頼している侯爵家の養女になりましたわ。
ガイン殿下の婚約は、当然継続中ですわよ。
私は、一旦教会でシスターをすることにしましたわ。
時が来たら旅立つから、その方が良いのですわ。
月日は流れ、アイーダの結婚ですわ。
私も結婚式に招待されて、涙ながらにアイーダの花嫁姿を拝みましたの!
尊い!私の推しが尊い!!
「お姉様、私はお姉様とずっと一緒にいたいわ。だから、どこにも行かないで!」
「アイーダ?」
「私……気付いてますわ。お姉様が、旅に出るつもりだって………。私はお姉様が大好きです。どんなに辛い時でも、お姉様はいつだって私の味方でした。ガイン殿下にも聞きましたのよ?お姉様……私を置いて行かないでください!」
「アイーダ……幸せになるのよ。ガイン殿下に泣かされたら、私がガイン殿下を不能にしてやりますわ。………どこにいたとしても、私はアイーダが呼べば飛んできますのよ。………だから、寂しくないのよ」
「嫌!お姉様!!」
アイーダに抱き締められ、意地でも離さないというように力を込めていますわね。
あぁ……アイーダから甘い良い香りがしますわ!
アイーダの香りを私が堪能していますと、二人の人物に引き離されてしまいました。
「アイーダ、私の可愛い奥さん、私のことも抱き締めて?」
ニコニコしているガイン殿下は、アイーダの身体を大事そうに抱き締めていますわ。
「ジャンヌ、旅には俺も一緒に行くからな」
私のことを抱き締めているのは、近衛騎士のルイですわ。
ちなみに、私の仲のよい友人ですわ。
「ルイ、旅に一緒に行くなんて初耳ですわ。貴方には騎士の仕事がありますでしょう?」
「辞めた。俺はジャンヌと旅立つから、スッパリ仕事は辞めた」
「はぁ!?」
なんてことかしら!?
きっとルイは、仲良しの私が心配で仕事を辞めてまで私と旅立つことにしたのね。
まさか、私のせいでルイが無職になってしまうなんて、予想外ですわ。
「ルイ……私、責任を取りますわ!ルイを傷物にしてしまったのですもの、全力で責任を取りますわ!ルイ、これからよろしくお願い致しますわね!」
「ぷっ!」
何故か吹き出すガイン殿下。
「お姉様………」
何故か呆れているアイーダ。
「じ、ジャンヌ………っ!」
何故か真っ赤になって、動揺しているルイ。
あら?
私……何か間違ったのかしら?
「ルイ……応援しているぞ?」
「お姉様……鈍いですわ………」
「俺……頑張る……絶対諦めない………!!」
「?」
それから数年後、私とルイは結婚しましたが………それはまた別のお話ですわ。
完
★
読んでくれてありがとうございます!
「ガイン殿下!?いきなりなんですか!?」
後日、ガイン殿下は騎士団を連れて捕縛状を持ってシャルム公爵家にやって参りました。
ガイン殿下の方でも、シャルム公爵家を徹底的に調べてから、国王陛下に捕縛状を発行して頂きましたの。
さすが、王族ですわね。
「シャルム公爵家の悪事はすべて調べが終わっている。抵抗するなら武力行使になるが、抵抗するか?」
両親の悪事は、違法薬物の密輸だの、誘拐からの違法奴隷売買だの、詐欺だの……他にも悪さの限りを尽くしていましたの。
はっきり言って、こんなゴミ虫の血が私に流れているなんて、死んで両親の血を私事絶やしてやりたいですわ!
でも、そんなことでは罪は拭えませんの。
ちなみに、アイーダに流れる穢らわしい親の血は、きっと女神様の愛で浄化されていますわ!
だから、アイーダの子孫は繁栄すること間違いなしですのよ!
私……アイーダの結婚を見届けたら、旅に出るつもりですわ。
アイーダの幸せを願いながら、善行を積んでアイーダに相応しい姉になるのですわ。
穢らわしい血の流れる私は、アイーダの姉として相応しくありませんからね。
両親や使用人達が、騎士団に捕縛されて連れて行かれました。
使用人達も、両親と一緒に悪さに加担している証拠はどっさりですのよ。
嘆かわしいですわね。
それぞれの罪が裁かれ、ある者は鉱山行き、ある者は死刑、両親は犯罪奴隷落ちしましたわ。
ちなみに、一番重いのは犯罪奴隷落ち、二番は鉱山行き、三番は死刑ですわ。
我が家は爵位を国にお返しして、潰れました。
アイーダは、国王陛下の信頼している侯爵家の養女になりましたわ。
ガイン殿下の婚約は、当然継続中ですわよ。
私は、一旦教会でシスターをすることにしましたわ。
時が来たら旅立つから、その方が良いのですわ。
月日は流れ、アイーダの結婚ですわ。
私も結婚式に招待されて、涙ながらにアイーダの花嫁姿を拝みましたの!
尊い!私の推しが尊い!!
「お姉様、私はお姉様とずっと一緒にいたいわ。だから、どこにも行かないで!」
「アイーダ?」
「私……気付いてますわ。お姉様が、旅に出るつもりだって………。私はお姉様が大好きです。どんなに辛い時でも、お姉様はいつだって私の味方でした。ガイン殿下にも聞きましたのよ?お姉様……私を置いて行かないでください!」
「アイーダ……幸せになるのよ。ガイン殿下に泣かされたら、私がガイン殿下を不能にしてやりますわ。………どこにいたとしても、私はアイーダが呼べば飛んできますのよ。………だから、寂しくないのよ」
「嫌!お姉様!!」
アイーダに抱き締められ、意地でも離さないというように力を込めていますわね。
あぁ……アイーダから甘い良い香りがしますわ!
アイーダの香りを私が堪能していますと、二人の人物に引き離されてしまいました。
「アイーダ、私の可愛い奥さん、私のことも抱き締めて?」
ニコニコしているガイン殿下は、アイーダの身体を大事そうに抱き締めていますわ。
「ジャンヌ、旅には俺も一緒に行くからな」
私のことを抱き締めているのは、近衛騎士のルイですわ。
ちなみに、私の仲のよい友人ですわ。
「ルイ、旅に一緒に行くなんて初耳ですわ。貴方には騎士の仕事がありますでしょう?」
「辞めた。俺はジャンヌと旅立つから、スッパリ仕事は辞めた」
「はぁ!?」
なんてことかしら!?
きっとルイは、仲良しの私が心配で仕事を辞めてまで私と旅立つことにしたのね。
まさか、私のせいでルイが無職になってしまうなんて、予想外ですわ。
「ルイ……私、責任を取りますわ!ルイを傷物にしてしまったのですもの、全力で責任を取りますわ!ルイ、これからよろしくお願い致しますわね!」
「ぷっ!」
何故か吹き出すガイン殿下。
「お姉様………」
何故か呆れているアイーダ。
「じ、ジャンヌ………っ!」
何故か真っ赤になって、動揺しているルイ。
あら?
私……何か間違ったのかしら?
「ルイ……応援しているぞ?」
「お姉様……鈍いですわ………」
「俺……頑張る……絶対諦めない………!!」
「?」
それから数年後、私とルイは結婚しましたが………それはまた別のお話ですわ。
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