兄が好き過ぎて愛を叫ぶケダモノ

ミクリ21

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14◆時雨視点

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俺と兄ちゃんは、とても困惑している。

何故なら、目の前では変質者による俺達のための(?)変態パーティーが開かれているからだ。

「君達を歓迎するよ!特に夏目 時雨は入団を前向きに!お兄さんもぜひ楽しんで、レッツフィーバーしよう!イエーイ!!」

見た目はその辺のインテリサラリーマンみたいな20代後半みたいな男が、スケスケなピンクのネグリジェのみを着て、激しく腰を振り踊っている。

ちなみに、組織のボスらしい。

ノーパンだからぶらぶらしている汚物がみえてしまっていて、俺はとっさに兄ちゃんの眼球を守るために目隠しをした。

あんなものを兄ちゃんにみせたら、兄ちゃんの眼球が腐り落ちて目玉の親父っぽいミニ兄ちゃんが誕生してしまう。

「はあはあ……隠さないでもっとみてくれ!はあはあ………」

うわぁ……うっとりな表情の男の汚物は、元気におっきしているよ。

より一層兄ちゃんにはみせられないな!

ちなみに、この男以外の変質者達は各々変態行動に勤しんでいる。

出された料理には、下ネタオンパレードなメニューだった。

肉団子とウインナー(切ってない)のパスタ、異常にドロドロの白いドレッシングのサラダ、イカのスープとかが特に下ネタっぽい。

何が入っているか不安だから、俺も兄ちゃんも飲み食いはしないつもりだ。

「気にしなくても、毒なんて入ってないんよ」

「スタンガンで襲って誘拐した裏切り者に言われても信用ない」

俺達の隣には、当たり前のように裏切り者の夏目が飲み食いしている。

どの面下げてそこにいるんだ!?

というか、俺が狙われてる理由がここで明かされたよ。

俺を変質者組織に勧誘したかったらしい。

………迷惑でしかないからな!?

何してくれてんの!

そんなことのために、兄ちゃんにスタンガン当てたなんて許せねぇ!

「俺、この組織潰そうかな」

俺と兄ちゃんの幸せを壊す敵は、芽の内に焼き払うべきだ。

うん、いい考えだね!

潰そう!そうしよう!



ということで、暴れてみた。

結果、変質者組織は壊滅した。

………何をしたかって?

知りたい?本当に………?

世の中知らない方が幸せなこともあるさ!

まぁ、一つ言えるのは………。

変質者組織の人達は強いトラウマを抱えたということ。

愛のためには、敵に容赦しないのが俺だからね!
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