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12◆時雨視点
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その日は、兄ちゃんの友達の夏目と兄ちゃんと俺という三人で帰宅していた。
「最近物騒だから、一緒に帰りたいんよ」
「うん、いいよ」
兄ちゃんと二人っきりが良かったけど、確かに最近は物騒だから仕方なく一緒に帰宅するのに同意した。
だけど、それがあんなことになるなんて想像すらしていなかったんだ。
俺と兄ちゃんが仲良く二人並んで、夏目は後ろからついてくるような立ち位置だった。
夏目を友達として兄ちゃんは信じていたから………。
なのに!!
ビリッと音がして、兄ちゃんが倒れた。
みれば、夏目がスタンガンを持っていたんだ。
俺は夏目に詰め寄ろうとしたけど、俺にもスタンガンを当ててきた。
「大丈夫なんよ。気を失うぐらいの威力だから、死にはしないんよ」
夏目は穏やかにそう言っているが、俺はそんな表情ごときで誤魔化されないぞ!
裏切ったんだろ?
そうじゃないなら、なんでスタンガンなんてもので兄ちゃんを攻撃した!
俺の兄ちゃんを傷つけて、ただでは済ませないからな!
………だけど、身体がいうことを聞いてくれない。
許さない。
許さない許さない許さない!
「殺してやる」
「ふふ、ゾクゾクするんよ♡」
せめてもの思いで、俺は夏目に呪詛を吐いた。
「最近物騒だから、一緒に帰りたいんよ」
「うん、いいよ」
兄ちゃんと二人っきりが良かったけど、確かに最近は物騒だから仕方なく一緒に帰宅するのに同意した。
だけど、それがあんなことになるなんて想像すらしていなかったんだ。
俺と兄ちゃんが仲良く二人並んで、夏目は後ろからついてくるような立ち位置だった。
夏目を友達として兄ちゃんは信じていたから………。
なのに!!
ビリッと音がして、兄ちゃんが倒れた。
みれば、夏目がスタンガンを持っていたんだ。
俺は夏目に詰め寄ろうとしたけど、俺にもスタンガンを当ててきた。
「大丈夫なんよ。気を失うぐらいの威力だから、死にはしないんよ」
夏目は穏やかにそう言っているが、俺はそんな表情ごときで誤魔化されないぞ!
裏切ったんだろ?
そうじゃないなら、なんでスタンガンなんてもので兄ちゃんを攻撃した!
俺の兄ちゃんを傷つけて、ただでは済ませないからな!
………だけど、身体がいうことを聞いてくれない。
許さない。
許さない許さない許さない!
「殺してやる」
「ふふ、ゾクゾクするんよ♡」
せめてもの思いで、俺は夏目に呪詛を吐いた。
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