兄が好き過ぎて愛を叫ぶケダモノ

ミクリ21

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10◆時雨視点

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最近、変質者に出会う回数が多い気がする。

ほぼ毎日エンカウントするんだ。

ある時は恥女、ある時は痴漢、迫る全裸男にどこのSMクイーン?みたいな女などなど………。

「兄ちゃん、この町やべぇね」

「なんでこんなに変質者が出るんだろう………。というか、なんか時雨を狙っているような感じだよね」

変質者達は、俺を何故かロックオンして追いかけてくる。

いつも一緒の兄ちゃんも一緒に逃げることになるけど、俺を狙っている気がするからか積極的に守ろうとしてくれる。



………兄ちゃんには不満はない。

むしろ、兄ちゃんには胸がキュンキュンしているから愛してる。

でも、変質者達には不満しかない。

普通は、狙うならナイトじゃなくて姫様だろ?

だから、本来なら狙う相手は兄ちゃんだろ!?

だって、兄ちゃんは俺のたった一人の姫様なんだから!!

そして俺は兄ちゃんだけのたった一人のナイトだ。(ドヤ顔)

「時雨、何か変なこと考えてない?」

「いたって真面目なことしか考えてないよ!」

「そう。……時雨、ここ横断歩道だからお尻揉まないでね」

「兄ちゃんの尻は俺の尻だから問題ないよ」

俺は笑顔でそう答える。

兄ちゃんの柔らかい尻を揉み揉みして、うっとりと堪能した。

周りが驚愕の眼差しでこちらをみているが、気にするつもりはない。

世の中、堂々としたもの勝ちだからな!



それにしても、本当になんで俺が狙われてるのか………ものすごく解せない。

まぁ、拐われるつもりは欠片もないがな!
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