兄が好き過ぎて愛を叫ぶケダモノ

ミクリ21

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4◆奏視点

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時雨と二人でショッピングにきた。

まぁ、時雨的にはショッピングデートらしいけど、新しい服を買いにきただけだよ。

「兄ちゃん、このミニスカート絶対に兄ちゃんに似合うよ!」

「時雨、それは女の子用だよ」

「大丈夫。ウエスト的にも兄ちゃんにピッタリだから!」

はっきり言って、僕の腰は細い。

というより、全体的に小柄なんだ。

ナチュラルに時雨は女装をススメてくるけれど、時雨にお願いされると僕は弱い。

男としての抵抗感はあるけれど、時雨を喜ばしたいという気持ちもあるからね。

試着をススメてくるけどね………店員さんの目が痛いよ。

ある者はぎょっと驚愕しているし、ある者は目をキラキラさせて興奮している。

………もしかして、腐女子かな?

「兄ちゃん、このハイソックスも兄ちゃんに似合うよ!買おう!」

「時雨、ハイソックスはまだ家にいっぱいあるでしょ?」

「おしゃれに細かいことは気にしない。兄ちゃんに似合うんだから、兄ちゃんに着せたい穿かせたいって思うのは当然だ」

「無駄遣いはダメだよ」

「大丈夫。父さんから巻き上げてきたから」

「時雨……言い方………」

お父さん、そんなATMみたいな使い方されたら泣くよ?



でも、そのお父さんとお母さんはというと………。

「安心していいよ。奏と時雨の子供は諦めているから、今から次の子を仕込み中だからね」

どうやら、僕達の仲を認めている(諦めている)ようだ。

その内、弟か妹が誕生するだろうね。

その判断はきっと正しいと思う。

だって、時雨から僕を引き剥がしたら………時雨が犯罪者予備軍な変態から、犯罪者な変態になるかもしれないから。

………何するかわからないってやつだよ。

まぁ、愛する時雨と引き剥がされたら、僕も何するかわからないけどね?ふふふ………。
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