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1学期

15◆梓視点

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お風呂は、部屋のシャワーか、誰でも使える大浴場の二択なんだ。

俺は湯船に浸かりたい派だから、大浴場で身体を洗って湯船でゆったりと寛いでいた。

「隣、よろしいですか?」

「ん?どうぞー」

特にそれが誰なのか、俺は気にせずに返事をしたんだ。

そして、ふと隣をみると生徒会の兎耳を着けていた子だった。

「兎耳つけてないんだ」

「お風呂で着けたら濡れますからね」

昼間の食堂で、生徒会登場のシーンで一人騒がれなかった彼は、あの時は兎耳と兎尻尾を着けていた。

兎耳と兎尻尾を着けていた彼は、俺的にはすごく目立っていたと思う。

「なんで兎耳と兎尻尾着けてたの?」

「お気に入りだからですが、何か?」

「お気に入りか……。あれ可愛いよね」

なんとなく素直な感想を言うと、彼は俺をじっとみつめながら自己紹介をはじめた。

「そういえば、自己紹介まだしてないですね?俺は田中 真紅です。生徒会では補佐をしています」

「そうなんだ。俺は竜城 梓だよ。よろしく!」

お互いみつめ合ってから、笑い合った。



「湯船っていいですよね」

「お風呂あがりのイチゴミルクもいいよね」

「俺はコーヒーミルク派です」

「そうなんだ」

入浴後、俺はイチゴミルクで田中はコーヒーミルクを一緒に飲んだ。

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