魔物好感度MAX勇者は魔王のストーカー!?

ミクリ21

文字の大きさ
上 下
5 / 14

5◆ラージュ視点

しおりを挟む
私は魔王ラージュ・レアランス。

突然だが、私の入浴中に覗き魔が湧いた。

私を野獣のようにみつめ、いやらしい欲望で頭の中をいっぱいにしているに違いない!

「来るなよ!こっちに来るなよ!?」

「それは……来るな来るなは来てほしいっていうフリ?」

「違うわ!明らかに貴様の眼差しが私をロックオンしているから、来るなと言っているのだ!!」

初めてこのような変態と遭遇して、魔王なのにガタガタと身体が震えてしまう。

男の隣にいるシルバーウルフの落ち着きと、私の羞恥心を交換してくれないだろうか?

「えっと、俺は凛太郎だ。人間に勇者召喚されたけど、勇者をする気はない。でも、魔王がどんな人かは知りたくて来たんだ」

「覗き魔が勇者………世も末だな」

勇者召喚。

禁忌なのに人間が散々やらかしているアレか。

だが、アレで呼ばれるのは普通の人間のはずだ。

この男、先ほど転移でここに来たよな?

しかも、本来の転移は行ったことのある場所にしか行けない。

しかし、この男はこの魔王専用浴室に転移してきた。

「………貴様、何故そんな力をもっている」

「早い話が神様が人間にマジギレしたから」

「もうちょっと噛み砕け」

「神様曰く、『もう神ちゃん怒ったから人間に痛い目みせてやる!』ということらしい」

「ふざけているか?」

「ふざけてない」

神のセリフはモノマネだったが、あまりに似ていなかったのでふざけているのかとつい聞いてしまった。

この世界の創造主アウローラは、ちょいちょい下界に来ることでわりと有名だ。

実際に私も会ったことあるからな。

まぁ、なんとなく把握できた。

「ドラゴンの餌は勘弁してやろう。去勢だけで許そう」

「それ、全然許してないよな!?」

「死よりマシだろ?」

「男として死ぬよ!!」

股間を手で庇って必死に訴えかけるが、私の身体を覗き見て何もないと思っているのか? 

「そういえば、お前名前は?」

「………ラージュだ」

「ラージュ………」

ジュルリ。

ひぇっ!?

私をみる眼差しが、やはり野獣だ!!

心なしか凛太郎の股間ももっこりしている。

私を舐め回すようにみつめられて、私が凛太郎に食われる(性的)姿が脳裏を過った。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

獣人将軍のヒモ

kouta
BL
巻き込まれて異世界移転した高校生が異世界でお金持ちの獣人に飼われて幸せになるお話 ※ムーンライトノベルにも投稿しています

なんでも諦めてきた俺だけどヤンデレな彼が貴族の男娼になるなんて黙っていられない

迷路を跳ぶ狐
BL
 自己中な無表情と言われて、恋人と別れたクレッジは冒険者としてぼんやりした毎日を送っていた。  恋愛なんて辛いこと、もうしたくなかった。大体のことはなんでも諦めてのんびりした毎日を送っていたのに、また好きな人ができてしまう。  しかし、告白しようと思っていた大事な日に、知り合いの貴族から、その人が男娼になることを聞いたクレッジは、そんなの黙って見ていられないと止めに急ぐが、好きな人はなんだか様子がおかしくて……。

とある美醜逆転世界の王子様

狼蝶
BL
とある美醜逆転世界には一風変わった王子がいた。容姿が悪くとも誰でも可愛がる様子にB専だという認識を持たれていた彼だが、実際のところは――??

堕とされた悪役令息

SEKISUI
BL
 転生したら恋い焦がれたあの人がいるゲームの世界だった  王子ルートのシナリオを成立させてあの人を確実手に入れる  それまであの人との関係を楽しむ主人公  

魔王様の瘴気を払った俺、何だかんだ愛されてます。

柴傘
BL
ごく普通の高校生東雲 叶太(しののめ かなた)は、ある日突然異世界に召喚されてしまった。 そこで初めて出会った大型の狼の獣に助けられ、その獣の瘴気を無意識に払ってしまう。 すると突然獣は大柄な男性へと姿を変え、この世界の魔王オリオンだと名乗る。そしてそのまま、叶太は魔王城へと連れて行かれてしまった。 「カナタ、君を私の伴侶として迎えたい」 そう真摯に告白する魔王の姿に、不覚にもときめいてしまい…。 魔王×高校生、ド天然攻め×絆され受け。 甘々ハピエン。

弟、異世界転移する。

ツキコ
BL
兄依存の弟が突然異世界転移して可愛がられるお話。たぶん。 のんびり進行なゆるBL

オッサン、エルフの森の歌姫【ディーバ】になる

クロタ
BL
召喚儀式の失敗で、現代日本から異世界に飛ばされて捨てられたオッサン(39歳)と、彼を拾って過保護に庇護するエルフ(300歳、外見年齢20代)のお話です。

周りが幼馴染をヤンデレという(どこが?)

ヨミ
BL
幼馴染 隙杉 天利 (すきすぎ あまり)はヤンデレだが主人公 花畑 水華(はなばた すいか)は全く気づかない所か溺愛されていることにも気付かずに ただ友達だとしか思われていないと思い込んで悩んでいる超天然鈍感男子 天利に恋愛として好きになって欲しいと頑張るが全然効いていないと思っている。 可愛い(綺麗?)系男子でモテるが天利が男女問わず牽制してるためモテない所か自分が普通以下の顔だと思っている 天利は時折アピールする水華に対して好きすぎて理性の糸が切れそうになるが、なんとか保ち普段から好きすぎで悶え苦しんでいる。 水華はアピールしてるつもりでも普段の天然の部分でそれ以上のことをしているので何しても天然故の行動だと思われてる。 イケメンで物凄くモテるが水華に初めては全て捧げると内心勝手に誓っているが水華としかやりたいと思わないので、どんなに迫られようと見向きもしない、少し女嫌いで女子や興味、どうでもいい人物に対してはすごく冷たい、水華命の水華LOVEで水華のお願いなら何でも叶えようとする 好きになって貰えるよう努力すると同時に好き好きアピールしているが気づかれず何年も続けている内に気づくとヤンデレとかしていた 自分でもヤンデレだと気づいているが治すつもりは微塵も無い そんな2人の両片思い、もう付き合ってんじゃないのと思うような、じれ焦れイチャラブな恋物語

処理中です...