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辛辣だけど、それも愛だよね!

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「ライガー!私と婚約してください!」

私の名前はロード。

王子様をしている。

まだピチピチの17歳である。

私の想い人の名前はライガー。

花も恥じらう29歳である。

ん?

ピチピチも、花も恥じらうも、言葉がおかしいだって?

私の気分的な問題だから、何もおかしくないんだぜベイビー!

「殿下、僕的には、ピチピチも、花も恥じらうも、あとそのベイビー!ってドヤ顔で言うのも、はっきり言ってキモいです」

蔑む眼差しのライガーは、とても辛辣である。

しかし、それが堪らない!

その眼差しは私へのご褒美かい?

ありがとうございます!!

ご馳走様です!!

「心の声を聞かせないでください。吐き気がします」

ああ、麗しい私のライガー!

君を今すぐ組み敷いてアンアン言わせたい!

いっそのこと、身体から手に入れようか………。

「あはは、不穏なこと考えないでください。殺したくなるじゃないですか!」

ライガーが、笑っているけどちょっと怒っているのはちゃんとわかるさ。

でも、私はライガーを愛しているんだから仕方ないじゃないか!

私はわかっているよ。

ライガーは、ツンがかなり濃いツンデレだということに!

「ライガー、私と婚約を……」

「殴って黙らせましょうか?」

笑顔で拳を握るライガーに、私は殴られたくなって、ライガーの足にすり寄った。

「ぜひ……!(ハート)」

期待に満ちた眼差しを向けた結果、殴るではなく踏まれた。

………最高だ!

「ふふふ、やっぱり私の婚約者はライガー以外あり得ない!ライガー、愛しているよ」

「殿下の相手なら、殿下の右手があるじゃないですか。よく言うでしょ?右手は恋人ってね」

………それ、自慰の時の話だよね?

「ヤダヤダヤダ!!ライガーがいいんだ!ライガーがいいんだ!」

地面でジタバタして、足掻いてみた。

「殿下はおいくつでしたっけ?3歳でしたかね」

「あんっ!?」

ライガーが私の股間をやんわり踏むから、変な声が出てしまった。

やめて!?

そこはデリケートな私の息子がいるのよ!!

息子に乱暴しちゃ嫌よ!!

「なんでカマ口調なんですか。突然なんでカマ口調なんですか。股間踏まれて女の子になったんですか?」

ライガーは、冷ややかな眼差しで股間を踏む。

あ………なんか、私新しい扉開いたかも。

「ライガー、私…ドMに目覚めたかもしれない」

「殿下は元からドMです。自覚なかったんですね」

そして足をぐりぐりされて、デリケートな息子が元気になった段階で止められた。

………もっとしてほしかった。

「ライガー、婚約してくれないのかい?私の息子は、ライガー以外には反応しないのに……。ライガーと婚約できたら、私はライガーの召使いにも奴隷にもなる覚悟があるのに……」

もう、私は最後の手段にでた。

これだけは使いたくなかったが、仕方ない。

それは、泣き落としだ!

ライガーは、私の涙に弱いんだ。

その証拠に………。

「え、あ……い…痛かったですか?…ちょっと言葉がキツかったですか?……あうあう………お菓子食べますか?……えっと、えっと、そんなに僕と婚約したいんですか?」

オロオロしながら、ライガーは頭を撫でる。

「ライガーと婚約したい……グスン」

「わ……わかりました。ロード殿下と婚約しますから、泣き止んでください」

「!!ライガー、ありがとう!愛している!」

私はライガーを抱き締めると、ライガーも私を抱き締めてくれた。

「まったく………。僕の弱点に付け入るなんて卑怯ですよ」

そんなことを言いながら、ライガーは私を撫でるんだ。

よく人から、ライガーは私を嫌っているのに、何故そんなにライガーに拘るのかと聞かれる。

皆は何もわかっていない。

ライガーは、すべてに対して無関心だということに。

そんなライガーが、私だけに辛辣な言動をするんだ。

誰も近寄ることを許さないライガーなのに、辛辣だけど私だけは近寄ることを許している。

誰のことも構わないのに、辛辣だけど私にだけは構うんだ。

そして、涙に弱いというのも私限定だ。

可愛い女の子や、幼い子供の涙に反応したことはない。

周りに、ライガーはツンデレなんだと言っても信じてはもらえないけど、ライガーの良さは私だけが知っていればいいよね。

「ライガー、私のこと愛している?」

「キモいですけど、嫌いではないですね」

ライガーは私に、好きや愛しているなんて言葉は言わないけど、私を嫌いだとは一度も言ったことがない。

ライガーにとって、私だけが特別なんだ。

だから私も、ライガーに惹かれたんだ。

ふふふ、嬉しいな!

ずっと一緒にいようね。

ライガー、愛しているよ!
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