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ダレン外伝 祖国⑧
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あの夜から数日。
ミアとの話し合いは出来ていない。
『考えたい……』
そう言って、彼女はずっと口を閉ざしている。
ただ、食事は少しずつ取ってくれるようになったので、彼女の準備が出来るのを待つつもりだ。
家の掃除も終わり、宿屋から居を移した。
宿屋の女将さんには感謝しかない。
ぶっきらぼうな物言いで、決して親しみ深い人ではなかったが、ミアの事を気にかけてくれた。
食事処の常連客から聞いたが、女将の娘(ミアを風呂に入れ、俺を睨み付けた女性)が元夫に暴力を振るわれて流産したらしい。
元夫は今は監獄にいるらしい。
ミアの世話を頼んだとき、真っ先に彼女の体を調べたのはそういう経緯があったからかと納得した。
宿屋を出るとき。
「妊娠中は食べ物の好みが変わるんだ。変なもの食べさせるようなら、買いに来な。うちはテイクアウトもやってるよ。ただし、マケないからね」
悪態つきながら心配する姿が面白くてつい笑ってしまったのは仕方ないだろう。
ディックス商会の強制捜査は、ちょっとした大事件になった。
行方不明になっていた娘の保護や、違法奴隷所持や販売。また、違法奴隷とわかった上で購入した貴族など、捜査は多岐に渡った。
騎士ナッシュと連絡を取り合うが、商会がミアを狙った理由はわからず仕舞いだ。
ただ朗報として、ミアが騙し取られた金の一部金貨100枚と、俺が払った金貨102枚が戻ってきた。
それなりの大金だ。
調べによると、男爵が亡くなったときに『遺産』として金貨500枚をミアが相続したと履歴が残っていたらしい。
おかしい……。
彼女は勘当された身だ。遺産を受け取る資格はない。
男爵の遺言?
いや、現男爵が許可するはずはない……。
ナッシュもそう思ったらしく、金の出所を調べると調査してくれている。
ミアに聞くと、男爵夫妻の葬儀に参列したときに現男爵に渡されたそうだ。
『これで終いだ。二度とアンバー男爵家の名前を出すな。疫病神め』
と、睨まれたらしい。
手切れ金と考えられるが……。
そもそも手切れ金が必要だったのか?
現男爵にとってミアは他人も同然だ。万が一ミアが金の無心をしても追い払えば良い。
仮に男爵の遺言があったとしても、正式に勘当された子供に遺産を渡すよう強制する力はない。
何故だ……。
謎は深まるばかり……。
「エレーン!そこの土嚢持ってきてくれ!」
「はーい!」
「俺のところにも頼む!」
「はい!」
俺は今、王都の端に建設中のダンジョン来ている。冒険者エレンとして、建設現場のアルバイトをしているのだ。
何とも活気に溢れた現場だ。
城下町では見かけなかった冒険者の姿で溢れていた。
どうやら建設現場近くに格安の宿と飲み屋が作られており、大体の輩はその辺りを活動拠点にしていたようだ。
しかし……。かなり大がかりなダンジョン建設だったのだと、現場に来て思い知らされた。
直径100メートル、深さ300メートルの巨大な穴が目の前に広がっている。
この巨大な穴は、大魔法使いライオネルが一瞬で作ったと聞いた時は耳を疑った。
規格外過ぎるだろう……。
また、物量が1/10になる魔法陣が敷かれているので、ダンジョンの壁を建設するに用いる岩のブロックも簡単に積み上げられた。
快適な作業場であるため、地下100階を建設予定のなか、すでに70階は建設されていた。
この分なら来年辺りに完成するのではないかと思う。
以前の自分なら、大魔法使いライオネルに激しく嫉妬し、苛立ちを募らせただろう……。だが今は、純粋にすごいなと尊敬できる。
「エレン!ちょっと来てくれ~!」
「は~い!」
俺を呼んだのはダンジョン建設の現場監督だ。
「ここに罠を仕掛けたいんだが、どんな罠が合うと思う?」
「そうですね……。鉄球……なんてどうですか?スイッチを踏む、もしくは押すと鉄球が振り子の要領で襲ってくる」
「鉄球か……。鎖の長さを調整すれば引っ掛かった奴が驚く程度にできるな。鉄球の外側を柔らかい素材にすれば怪我も軽減できるか」
現場監督のいつものブツブツ言う癖が始まった。
「じゃ、俺、仕事に戻ります!」
「ん?あっ!あぁ!ありがとな!」
『歯牙の祭り』パーティーで数多くのダンジョンに挑んだ経験が役にたって良かった。
時々だが、現場監督にダンジョンの罠や抜け道、宝箱の配置など意見を求められることがある。採用される意見もあれば、不採用の意見もあった。
俺としては、ダンジョン建設に貢献できるだけで嬉しいのに、自分の意見が反映されるなんて感無量だ。
そんなある日。
「大魔法使い様と大聖女様が視察に来たぞ!」
魔法省の魔法使いや第一騎士団の騎士に囲まれたクローヴィアを見た。
情けないが、俺は咄嗟に木の影に隠れた。
「皆さん、お疲れ様です。疲労回復の薬草茶をお持ちしました。休憩時に飲んでくださいね」
相変わらず女神の微笑みだ。
手を合わせて拝んでいる輩もいる。
彼女を見ていると罪悪感から胸がチクチクと痛む。だが、隣に立つモサイ男(大魔法使いライオネル)と仲睦まじく微笑んでいる姿を見て、とても嬉しく思えた。
とても幸せそうに見える。
良かった……。
彼女に謝りたい気持ちは強いが、俺なんかの事で彼女の幸せそうな顔に影を落としたくはない……。
そんな事を思うのはおこがましい事だ。単に謝る勇気が無いだけだともわかっているが、邪魔をしたくないと思った。
俺は木陰から彼女がずっと幸せでありますように、と柄にもなく天に願っていた。
ミアとの話し合いは出来ていない。
『考えたい……』
そう言って、彼女はずっと口を閉ざしている。
ただ、食事は少しずつ取ってくれるようになったので、彼女の準備が出来るのを待つつもりだ。
家の掃除も終わり、宿屋から居を移した。
宿屋の女将さんには感謝しかない。
ぶっきらぼうな物言いで、決して親しみ深い人ではなかったが、ミアの事を気にかけてくれた。
食事処の常連客から聞いたが、女将の娘(ミアを風呂に入れ、俺を睨み付けた女性)が元夫に暴力を振るわれて流産したらしい。
元夫は今は監獄にいるらしい。
ミアの世話を頼んだとき、真っ先に彼女の体を調べたのはそういう経緯があったからかと納得した。
宿屋を出るとき。
「妊娠中は食べ物の好みが変わるんだ。変なもの食べさせるようなら、買いに来な。うちはテイクアウトもやってるよ。ただし、マケないからね」
悪態つきながら心配する姿が面白くてつい笑ってしまったのは仕方ないだろう。
ディックス商会の強制捜査は、ちょっとした大事件になった。
行方不明になっていた娘の保護や、違法奴隷所持や販売。また、違法奴隷とわかった上で購入した貴族など、捜査は多岐に渡った。
騎士ナッシュと連絡を取り合うが、商会がミアを狙った理由はわからず仕舞いだ。
ただ朗報として、ミアが騙し取られた金の一部金貨100枚と、俺が払った金貨102枚が戻ってきた。
それなりの大金だ。
調べによると、男爵が亡くなったときに『遺産』として金貨500枚をミアが相続したと履歴が残っていたらしい。
おかしい……。
彼女は勘当された身だ。遺産を受け取る資格はない。
男爵の遺言?
いや、現男爵が許可するはずはない……。
ナッシュもそう思ったらしく、金の出所を調べると調査してくれている。
ミアに聞くと、男爵夫妻の葬儀に参列したときに現男爵に渡されたそうだ。
『これで終いだ。二度とアンバー男爵家の名前を出すな。疫病神め』
と、睨まれたらしい。
手切れ金と考えられるが……。
そもそも手切れ金が必要だったのか?
現男爵にとってミアは他人も同然だ。万が一ミアが金の無心をしても追い払えば良い。
仮に男爵の遺言があったとしても、正式に勘当された子供に遺産を渡すよう強制する力はない。
何故だ……。
謎は深まるばかり……。
「エレーン!そこの土嚢持ってきてくれ!」
「はーい!」
「俺のところにも頼む!」
「はい!」
俺は今、王都の端に建設中のダンジョン来ている。冒険者エレンとして、建設現場のアルバイトをしているのだ。
何とも活気に溢れた現場だ。
城下町では見かけなかった冒険者の姿で溢れていた。
どうやら建設現場近くに格安の宿と飲み屋が作られており、大体の輩はその辺りを活動拠点にしていたようだ。
しかし……。かなり大がかりなダンジョン建設だったのだと、現場に来て思い知らされた。
直径100メートル、深さ300メートルの巨大な穴が目の前に広がっている。
この巨大な穴は、大魔法使いライオネルが一瞬で作ったと聞いた時は耳を疑った。
規格外過ぎるだろう……。
また、物量が1/10になる魔法陣が敷かれているので、ダンジョンの壁を建設するに用いる岩のブロックも簡単に積み上げられた。
快適な作業場であるため、地下100階を建設予定のなか、すでに70階は建設されていた。
この分なら来年辺りに完成するのではないかと思う。
以前の自分なら、大魔法使いライオネルに激しく嫉妬し、苛立ちを募らせただろう……。だが今は、純粋にすごいなと尊敬できる。
「エレン!ちょっと来てくれ~!」
「は~い!」
俺を呼んだのはダンジョン建設の現場監督だ。
「ここに罠を仕掛けたいんだが、どんな罠が合うと思う?」
「そうですね……。鉄球……なんてどうですか?スイッチを踏む、もしくは押すと鉄球が振り子の要領で襲ってくる」
「鉄球か……。鎖の長さを調整すれば引っ掛かった奴が驚く程度にできるな。鉄球の外側を柔らかい素材にすれば怪我も軽減できるか」
現場監督のいつものブツブツ言う癖が始まった。
「じゃ、俺、仕事に戻ります!」
「ん?あっ!あぁ!ありがとな!」
『歯牙の祭り』パーティーで数多くのダンジョンに挑んだ経験が役にたって良かった。
時々だが、現場監督にダンジョンの罠や抜け道、宝箱の配置など意見を求められることがある。採用される意見もあれば、不採用の意見もあった。
俺としては、ダンジョン建設に貢献できるだけで嬉しいのに、自分の意見が反映されるなんて感無量だ。
そんなある日。
「大魔法使い様と大聖女様が視察に来たぞ!」
魔法省の魔法使いや第一騎士団の騎士に囲まれたクローヴィアを見た。
情けないが、俺は咄嗟に木の影に隠れた。
「皆さん、お疲れ様です。疲労回復の薬草茶をお持ちしました。休憩時に飲んでくださいね」
相変わらず女神の微笑みだ。
手を合わせて拝んでいる輩もいる。
彼女を見ていると罪悪感から胸がチクチクと痛む。だが、隣に立つモサイ男(大魔法使いライオネル)と仲睦まじく微笑んでいる姿を見て、とても嬉しく思えた。
とても幸せそうに見える。
良かった……。
彼女に謝りたい気持ちは強いが、俺なんかの事で彼女の幸せそうな顔に影を落としたくはない……。
そんな事を思うのはおこがましい事だ。単に謝る勇気が無いだけだともわかっているが、邪魔をしたくないと思った。
俺は木陰から彼女がずっと幸せでありますように、と柄にもなく天に願っていた。
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