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10話 クローヴィアの過去
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~ クローヴィア視点 ~
私が10歳の時、ブリュッセル侯爵領に行った。
フォーリー伯爵領から王都に戻る道すがら、立ち寄ったのがブリュッセル侯爵領だった。
『魔の森』に隣接していて治安は良くないが、珍しい魔物の素材が手に入ると有名な土地だった。
お母様がお父様の誕生日プレゼントで作る武具の材料を買いたいと言い出したことがきっかけだった。
楽しい馬車の旅だった。
しかし、事件は突然起きた。
ブリュッセル侯爵領に入ったとき、老朽化した城壁が約1キロにわたり崩壊したのだ。
ものすごい音だった。
夕方から夜に変わる時刻だった。
夜は魔物の行動が活発になる。周辺の魔物が音に引き寄せられて集まってきた。
私達は首都に向かって馬車を走らせたが、整備が行き届いてない道でスピードが出せなかった。
スピードを出しすぎたら、逆に馬車が横転してしまう。そうなれば逃げられない。
しかし…。
首都がもう少しのところで魔物に追い付かれてしまった。
お父様と護衛達が馬車の外で戦っていた。
狼に乗ったゴブリン達に苦戦しているようだった。
恐怖で弟が泣きそうになると、
「大丈夫。お父様を信じなさい。それに、何かあれば、母様が守ります。だから声を出してはダメですよ」
お母様は私達を抱き締めて、優しい声色で話していた。暖かな腕の感触を、今でも覚えている。
テーブルマナーにうるさくて、『好き嫌いしてはダメです!この食材は領地の民が丹精込めて作った大切なものです。彼らの努力を無駄にしてはなりません』など、好き嫌いするといつも怒られていた。
使用人にイタズラしたら、『彼らが真面目に働いてくれているお陰で、私達の生活は成り立っているのです。感謝を忘れてはなりません。それなのに仕事の邪魔をするなど、言語道断!謝りなさい。悪いことをしたら謝る。貴族だから使用人だからなど関係ありません。これは人としての礼儀です』と怒られた。
幼い頃はお母様の言葉を鬱陶しく思っていたが、今は貴族として人として尊敬している。
馬車で小さくなりながら、騒動が収まるのを祈っていたが、馬車に火の手が上がった。
お母様に連れられ、外に出るとそこには多数の魔物と交戦するお父様と護衛達がいた。
「アネット!子どもたちを連れて逃げるんだ。町から応援を!」
お父様の声が響いた。
お母様はドレスの下に隠していたナイフを取り出すと、馬車に繋がれた馬を解放した。
ドレスを破いて馬に騎乗すると
「子どもたちを!」
私達を前に乗せた。
「グリード、必ず応援を呼んでくるから、死ぬんじゃねーぞ!!」
お母様の口から、こんな粗暴な言葉が出るなんて驚きだった。
「わかってるよ!アネットも気をつけて!」
二人の力強い視線が重なる。
カッコいい…。
そう、思っているとき、お父様の背後に魔物の影を見た。
「お父様!」
私は咄嗟に、覚えたての火の魔法を魔物に向けた。
わずか10歳にして、私は魔力操作が出来るようになり、さらに火の魔法の初級が使えるようになっていた。
しかし……。
私の放った魔法はとても弱く、逆に魔物の注意を引いてしまった。
魔物が斧を投げてきた。
斧は私めがけて飛んでくる。
まるでスローモーションのように思えた。
「ぐっ!」
「アネット!」
お母様は斧を避けようと咄嗟に馬を移動させたが、斧はお母様の脇腹に命中してしまった。
「グリード!娘に庇われるなんて情けないぞ!もっとシャンとしないか、バカモノ!!」
「はっ!申し訳ありません!」
「必ず応援を呼んでくる!気を抜くな!」
そう言って、お母様は馬を走らせた。
「お母……様……、ごめん、な、さい……」
私は泣きながら謝った。
自分が余計な事をしなければ、お母様は怪我をしなかったのに…。
「大丈夫よ。それよりアランドロをしっかり抱き締めていて。貴女はお姉ちゃんなんだから、しっかり弟を守るのよ」
お母様の馬術は凄かった。
片手で馬を操り、もう片方で子供達を支える。
魔物の追撃もかわしながら、あっという間に町にたどり着いた。
町の入り口に、兵士や冒険者が集まっていた。
「フォーリー伯爵家の馬車が襲われている!敵はウルフに騎乗するゴブリンだ。統率形態を見るに上位種のボブゴブリンが群れにいる可能性がある。すぐに援軍を頼む!!」
お母様の凛とした力強い声が響いた。
「了解した!みんな急げ!!」
馬に乗った兵士たちが私達の来た方へ走り、消えていった。
騎乗したまま町に入ると、アランドロと同じくらい小さい男の子が駆け寄ってきた。
「傷の手当てはあちらで行っています!」
入り口の裏手にテントが張られており、何人か治療している人がいる。
「傷の手当てはあちらで行っています!」
男の子は町に入ってくる人々に声を駆け回っている。
後に知り合ったが、彼はトーマス・ブリュッセル。ブリュッセル侯爵家の次男だ。
まだ五歳なのに、必死に声を張り上げて怪我人を誘導していた。
馬で救護テントに向かった。
「子供達を……」
私達を先におろし、最後にお母様が降りるはずだった。
ドサッ……。
お母様はそのまま馬の上から滑り落ちた。
いつの間にか魔物が投げた斧は失くなっており、血が馬の背を赤く染めるほど流れていた。
「お母様!」
お母様の顔は真っ青で、血の気を感じさせない。
「誰か!お母様を助けて!」
どうしていいのかわからず、私は叫んでいた。
周りの大人たちは、痛ましそうに見るだけで、何もしてくれない。
もう助からないと誰かが呟いたのが聞こえた。
「誰か助けて!」
私の叫びに合わせるように、一人の女性が清潔な布を持って現れた。お母様の傷口に押し当てている。
「傷口に押し当てて!これ以上血が出ないように押さえて」
女性に言われ、私も慌てて布を押さえた。
「トーマス!神殿に行って、誰か呼んできて!回復魔法を使える人がいないなら、傷薬でもなんでも薬品を持ってきて!」
「はっ、はい!」
先程怪我人誘導をしていた少年は、慌てて走って行った。
「……言い残したいことはある?」
女性は静かな声で伝えてきた。
「夫を……連れてきて……」
あんなに凛とした力強い声を発していたお母様が、かすれ声で答えた。
「そこの貴方!急いで伯爵を連れてきなさい!」
兵士の人が走って行った。
「ヴィア……」
「はい……」
「グリードを、助けて、くれて、ありがとう……」
「ごめ、んな、さい!」
いいえ、私が余計な事をしたから……。
「貴女は、わた、しの……誇り、よ。アランドロ、愛してる、わ」
「母様!母様、死なないで!」
弟の泣き声のせいで、私も涙が止まらない。
死なないで、死なないで!
お母様、大好き!
だから、
「アネット!」
お父様の声だ。
全身血だらけで、服もボロボロだった。
お母様に駆け寄り、手を握った。
「アネット!」
「……な、くな、グリード。ちゃんと、約束……守った、でしょ。子ども、達、……お願い、ね」
お母様が微笑む。
淑女の微笑みじゃない。
自然で、カッコいい、そんな笑顔だった。
お母様の顔が、ガクっと横に傾いた。
あっ……。
あっ……。
「アネットーーー!!!」
父の慟哭が響き渡った。
×××
お母様は没落した子爵家の出だったが、たゆまぬ努力と剣技の才を生かし、王国騎士団の第三部隊の騎士隊長を務めていたそうだ。
『死神アネット』の異名を持っていた。その戦い方が『死のスリルを楽しんでいるように見える』ことからついた名前だそうだ。
お父様はお母様の部下だった。
死線を何度もお母様に助けられたらしいが、死に急ぐ姿が危なっかしくて、伯爵の称号を父親から譲られたときにお母様にプロポーズし、二人で騎士団を退団したと話してくれた。
「貴女が死ぬとき、俺が看取りますから、絶対一人で死なないで下さい。あっ、笑って死んで下さいね。その為に、俺とたくさんの幸せを共有しましょう。愛しています、アネット」
「バカだな。私が極弱のお前より先に死ぬわけないだろう。看取るのは私だ。まぁ、百歩譲って私が先に死ぬときはかっこよく笑ってやるよ」
私が10歳の時、ブリュッセル侯爵領に行った。
フォーリー伯爵領から王都に戻る道すがら、立ち寄ったのがブリュッセル侯爵領だった。
『魔の森』に隣接していて治安は良くないが、珍しい魔物の素材が手に入ると有名な土地だった。
お母様がお父様の誕生日プレゼントで作る武具の材料を買いたいと言い出したことがきっかけだった。
楽しい馬車の旅だった。
しかし、事件は突然起きた。
ブリュッセル侯爵領に入ったとき、老朽化した城壁が約1キロにわたり崩壊したのだ。
ものすごい音だった。
夕方から夜に変わる時刻だった。
夜は魔物の行動が活発になる。周辺の魔物が音に引き寄せられて集まってきた。
私達は首都に向かって馬車を走らせたが、整備が行き届いてない道でスピードが出せなかった。
スピードを出しすぎたら、逆に馬車が横転してしまう。そうなれば逃げられない。
しかし…。
首都がもう少しのところで魔物に追い付かれてしまった。
お父様と護衛達が馬車の外で戦っていた。
狼に乗ったゴブリン達に苦戦しているようだった。
恐怖で弟が泣きそうになると、
「大丈夫。お父様を信じなさい。それに、何かあれば、母様が守ります。だから声を出してはダメですよ」
お母様は私達を抱き締めて、優しい声色で話していた。暖かな腕の感触を、今でも覚えている。
テーブルマナーにうるさくて、『好き嫌いしてはダメです!この食材は領地の民が丹精込めて作った大切なものです。彼らの努力を無駄にしてはなりません』など、好き嫌いするといつも怒られていた。
使用人にイタズラしたら、『彼らが真面目に働いてくれているお陰で、私達の生活は成り立っているのです。感謝を忘れてはなりません。それなのに仕事の邪魔をするなど、言語道断!謝りなさい。悪いことをしたら謝る。貴族だから使用人だからなど関係ありません。これは人としての礼儀です』と怒られた。
幼い頃はお母様の言葉を鬱陶しく思っていたが、今は貴族として人として尊敬している。
馬車で小さくなりながら、騒動が収まるのを祈っていたが、馬車に火の手が上がった。
お母様に連れられ、外に出るとそこには多数の魔物と交戦するお父様と護衛達がいた。
「アネット!子どもたちを連れて逃げるんだ。町から応援を!」
お父様の声が響いた。
お母様はドレスの下に隠していたナイフを取り出すと、馬車に繋がれた馬を解放した。
ドレスを破いて馬に騎乗すると
「子どもたちを!」
私達を前に乗せた。
「グリード、必ず応援を呼んでくるから、死ぬんじゃねーぞ!!」
お母様の口から、こんな粗暴な言葉が出るなんて驚きだった。
「わかってるよ!アネットも気をつけて!」
二人の力強い視線が重なる。
カッコいい…。
そう、思っているとき、お父様の背後に魔物の影を見た。
「お父様!」
私は咄嗟に、覚えたての火の魔法を魔物に向けた。
わずか10歳にして、私は魔力操作が出来るようになり、さらに火の魔法の初級が使えるようになっていた。
しかし……。
私の放った魔法はとても弱く、逆に魔物の注意を引いてしまった。
魔物が斧を投げてきた。
斧は私めがけて飛んでくる。
まるでスローモーションのように思えた。
「ぐっ!」
「アネット!」
お母様は斧を避けようと咄嗟に馬を移動させたが、斧はお母様の脇腹に命中してしまった。
「グリード!娘に庇われるなんて情けないぞ!もっとシャンとしないか、バカモノ!!」
「はっ!申し訳ありません!」
「必ず応援を呼んでくる!気を抜くな!」
そう言って、お母様は馬を走らせた。
「お母……様……、ごめん、な、さい……」
私は泣きながら謝った。
自分が余計な事をしなければ、お母様は怪我をしなかったのに…。
「大丈夫よ。それよりアランドロをしっかり抱き締めていて。貴女はお姉ちゃんなんだから、しっかり弟を守るのよ」
お母様の馬術は凄かった。
片手で馬を操り、もう片方で子供達を支える。
魔物の追撃もかわしながら、あっという間に町にたどり着いた。
町の入り口に、兵士や冒険者が集まっていた。
「フォーリー伯爵家の馬車が襲われている!敵はウルフに騎乗するゴブリンだ。統率形態を見るに上位種のボブゴブリンが群れにいる可能性がある。すぐに援軍を頼む!!」
お母様の凛とした力強い声が響いた。
「了解した!みんな急げ!!」
馬に乗った兵士たちが私達の来た方へ走り、消えていった。
騎乗したまま町に入ると、アランドロと同じくらい小さい男の子が駆け寄ってきた。
「傷の手当てはあちらで行っています!」
入り口の裏手にテントが張られており、何人か治療している人がいる。
「傷の手当てはあちらで行っています!」
男の子は町に入ってくる人々に声を駆け回っている。
後に知り合ったが、彼はトーマス・ブリュッセル。ブリュッセル侯爵家の次男だ。
まだ五歳なのに、必死に声を張り上げて怪我人を誘導していた。
馬で救護テントに向かった。
「子供達を……」
私達を先におろし、最後にお母様が降りるはずだった。
ドサッ……。
お母様はそのまま馬の上から滑り落ちた。
いつの間にか魔物が投げた斧は失くなっており、血が馬の背を赤く染めるほど流れていた。
「お母様!」
お母様の顔は真っ青で、血の気を感じさせない。
「誰か!お母様を助けて!」
どうしていいのかわからず、私は叫んでいた。
周りの大人たちは、痛ましそうに見るだけで、何もしてくれない。
もう助からないと誰かが呟いたのが聞こえた。
「誰か助けて!」
私の叫びに合わせるように、一人の女性が清潔な布を持って現れた。お母様の傷口に押し当てている。
「傷口に押し当てて!これ以上血が出ないように押さえて」
女性に言われ、私も慌てて布を押さえた。
「トーマス!神殿に行って、誰か呼んできて!回復魔法を使える人がいないなら、傷薬でもなんでも薬品を持ってきて!」
「はっ、はい!」
先程怪我人誘導をしていた少年は、慌てて走って行った。
「……言い残したいことはある?」
女性は静かな声で伝えてきた。
「夫を……連れてきて……」
あんなに凛とした力強い声を発していたお母様が、かすれ声で答えた。
「そこの貴方!急いで伯爵を連れてきなさい!」
兵士の人が走って行った。
「ヴィア……」
「はい……」
「グリードを、助けて、くれて、ありがとう……」
「ごめ、んな、さい!」
いいえ、私が余計な事をしたから……。
「貴女は、わた、しの……誇り、よ。アランドロ、愛してる、わ」
「母様!母様、死なないで!」
弟の泣き声のせいで、私も涙が止まらない。
死なないで、死なないで!
お母様、大好き!
だから、
「アネット!」
お父様の声だ。
全身血だらけで、服もボロボロだった。
お母様に駆け寄り、手を握った。
「アネット!」
「……な、くな、グリード。ちゃんと、約束……守った、でしょ。子ども、達、……お願い、ね」
お母様が微笑む。
淑女の微笑みじゃない。
自然で、カッコいい、そんな笑顔だった。
お母様の顔が、ガクっと横に傾いた。
あっ……。
あっ……。
「アネットーーー!!!」
父の慟哭が響き渡った。
×××
お母様は没落した子爵家の出だったが、たゆまぬ努力と剣技の才を生かし、王国騎士団の第三部隊の騎士隊長を務めていたそうだ。
『死神アネット』の異名を持っていた。その戦い方が『死のスリルを楽しんでいるように見える』ことからついた名前だそうだ。
お父様はお母様の部下だった。
死線を何度もお母様に助けられたらしいが、死に急ぐ姿が危なっかしくて、伯爵の称号を父親から譲られたときにお母様にプロポーズし、二人で騎士団を退団したと話してくれた。
「貴女が死ぬとき、俺が看取りますから、絶対一人で死なないで下さい。あっ、笑って死んで下さいね。その為に、俺とたくさんの幸せを共有しましょう。愛しています、アネット」
「バカだな。私が極弱のお前より先に死ぬわけないだろう。看取るのは私だ。まぁ、百歩譲って私が先に死ぬときはかっこよく笑ってやるよ」
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