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2話
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庭園の東屋近くに彼女は立っていた。
クリーム色のドレスを着て、チェックのブランケットを羽織っている。
侍女長のカミラと談笑しながら花を摘んでいた。
「おはよう、エリー」
「リューベック様?!おっ、おはようございます」
俺の突然の登場に驚く彼女。
「エリー」
目で催促する。
「りゅ、リュー…。おはよう」
そう、彼女はなかなか俺を愛称で呼んでくれないし、敬語も抜けない。
言い直す彼女は真っ赤な顔をうつむかせるから、憎めないんだよな。
可愛くて仕方がない。
「早いですね」
「君もね」
二人の甘い時間。
カミラは気をきかせてか、いつの間にか居なくなっていた。
さすがだな。
「少し歩こうか」
手をさしのべると、彼女はおずおずと手を添えてくる。
よそよそしく感じるが、彼女の初初しさに胸が熱くなる。
このまま手を引き、抱き締め、キスをして、その唇を舌で犯してしまいたい。
今もほんのり赤くする頬を、惚けるような淫らで艶かしい顔に変えてみたい。
思わず添える手を強く握ってしまう。
「リュー?」
はっ!とした。
俺は何を考えているんだ。
彼女は男女の営みには慣れていないのだ。そんなことをしたら嫌われてしまう。それは自分の望むものではない。
彼女を大切にしたい。
嫌がることなどしたくない。
犯して貪るのではなく、愛し合いたいのだ。誰でもない、彼女と。
初めては慎重に、それでいて彼女をとろけさせ、俺無しではいられないように…。
あぁ!
朝の夢のせいで思考がおかしくなる。
「無理しないで下さいね。リューが倒れないか心配です」
下から見上げる彼女の顔が輝いて見える。
「あっ…。あぁ、大丈夫だよ。こんなのいつもの事だから心配ない。君こそ、学園の方はどうだい?順調だと報告は受けているが、困ったことはないかい?」
「はい、ご心配ありがとうございます。アリシアや、恩師ともやり取りをして少しずつですが形になってきましたわ」
彼女の嬉しそうな顔で胸がいっぱいだ。
さっきまでの邪な考えが浄化される。
朝食までの間、彼女と和やかな朝の散策を楽しんだ。
あぁ~、幸せだ🎵
朝食後の仕事もサクサク進み、早く終わればエリーゼの学園に視察に行くのも悪くないし、彼女の時間が良ければデートに誘うのはどうだろうか。
ルンルン気分で最後の報告書に目を通した。それは領地の新しく雇用した従業員の調査報告書だ。
あぁ…。ルンルン気分が台無しだ。
雇用した従業員の一人に、手癖が悪いやつがいるようだ。
しかも、どこかの伯爵の差し金らしい。
いい噂を聴かない男ベンジブローグ伯爵。元ローベンシュタイン子爵を小飼にしていた腐った男だ。
俺の目的はあくまでハロルドの復讐。
貴族社会の悪を暴きたい訳じゃない。
だが、降りかかる火の粉は払わなければならない。
相手がやる気なら、遠慮はしない。
早速ラムダルに連絡をとる。
少し調べればホコリは山ほど出るだろう。
しかし、しばらく領地に戻って事態を収集しなくてはならない。
またエリーゼと離れるのかと思うと辛い。
せめて初夜のやり直しが終わってから問題が起きてほしかった。いや、問題が起きないに越したことはないが、タイミングが悪い。
コンコン。
ドアをノックする音だ。
「入れ」
エリーゼが入室する。
「お忙しいところ、すいません」
「エリー!どうしたんだい?」
「あの、お願いがあり伺いました」
立ち上がり、仕事机の前にあるソファーに彼女を誘導する。
彼女の髪から薔薇の香油の香りが薫ってくる。
彼女にピッタリだ。
「紅茶は何にする?いつものハーブティにするかい?」
「ありがとうございます」
思いもよらず、彼女とお茶が出来ることに心が踊ってしまう。
手早く紅茶の準備をし、彼女に差し出す。
「何かあったのか?」
「アリシアから手紙が届きまして、しばらくこちらに遊びに来たいと。屋敷に招待してもよろしいでしょうか?」
「あぁ、もちろんだ。で、いつ来るんだ?」
「それが…。手紙と同時に来てしまいました」
コンコン。
ドアのノック音。
「ローベンシュタイン子爵様、久しぶり!」
アリシア・ハルマン。
隣国モルダビッチ王国の侯爵家三女で、自由奔放な陰険女だ。
「手紙と同時に来るとは、相変わらずだな」
「邪魔しちゃったかしら」
さりげなくエリーゼの隣に座り、彼女を抱き締める。
ちらちらこちらを見る顔は陰険だ。
俺がやりたいことを嬉々として見せつけるこの女。サディスティックな!
「シア、ちょっと痛いわ」
「エリーに会うの久しぶりでしょ!もっとあなたを感じたいのよ」
くっ!
妖艶な言い草にムカっとする。
エリーゼを感じたいのは俺だ!
「で、何の用だ」
極めて冷静に。
表情を崩せば相手の思う壺だ。
「観光と、エリーに会うのと、この手紙を貴方に届ける為よ」
胸の谷間から手紙が出てきた。
ハルマン侯爵の押印が見えた。
これは、侯爵からの極秘依頼だな。
しかし、なんて所から出す!
エリーゼの目の前で!
受け取らなくてはいけないが、受けとりたくない。
「ほら、早く取りなさいよ」
「テーブルに置け」
二人でにらみ合う。
俺たちに挟まれたエリーゼがオロオロして、アリシアから手紙を受け取り、テーブルに置いた。
「エリーは天使ね。大好き!」
アリシアの放漫な胸がエリーゼの胸を押し付けられ、胸同士がせめぎあっている。
くっ!
男の性でつい見てしまい、アリシアに意地悪い顔でバカにされた。
「用が済んだなら早く退出してくれ」
「申し訳ありません。では失礼致しますね」
「え?!」
アリシアに言ったのに、エリーゼまで退出していってしまった。
引き留めたくても、エリーゼの素早い行動に声をかける暇もなかった。
退出するアリシアから
「バカね」
と笑われた。
はぁ、エリーゼとの逢瀬は当分先だな…。
クリーム色のドレスを着て、チェックのブランケットを羽織っている。
侍女長のカミラと談笑しながら花を摘んでいた。
「おはよう、エリー」
「リューベック様?!おっ、おはようございます」
俺の突然の登場に驚く彼女。
「エリー」
目で催促する。
「りゅ、リュー…。おはよう」
そう、彼女はなかなか俺を愛称で呼んでくれないし、敬語も抜けない。
言い直す彼女は真っ赤な顔をうつむかせるから、憎めないんだよな。
可愛くて仕方がない。
「早いですね」
「君もね」
二人の甘い時間。
カミラは気をきかせてか、いつの間にか居なくなっていた。
さすがだな。
「少し歩こうか」
手をさしのべると、彼女はおずおずと手を添えてくる。
よそよそしく感じるが、彼女の初初しさに胸が熱くなる。
このまま手を引き、抱き締め、キスをして、その唇を舌で犯してしまいたい。
今もほんのり赤くする頬を、惚けるような淫らで艶かしい顔に変えてみたい。
思わず添える手を強く握ってしまう。
「リュー?」
はっ!とした。
俺は何を考えているんだ。
彼女は男女の営みには慣れていないのだ。そんなことをしたら嫌われてしまう。それは自分の望むものではない。
彼女を大切にしたい。
嫌がることなどしたくない。
犯して貪るのではなく、愛し合いたいのだ。誰でもない、彼女と。
初めては慎重に、それでいて彼女をとろけさせ、俺無しではいられないように…。
あぁ!
朝の夢のせいで思考がおかしくなる。
「無理しないで下さいね。リューが倒れないか心配です」
下から見上げる彼女の顔が輝いて見える。
「あっ…。あぁ、大丈夫だよ。こんなのいつもの事だから心配ない。君こそ、学園の方はどうだい?順調だと報告は受けているが、困ったことはないかい?」
「はい、ご心配ありがとうございます。アリシアや、恩師ともやり取りをして少しずつですが形になってきましたわ」
彼女の嬉しそうな顔で胸がいっぱいだ。
さっきまでの邪な考えが浄化される。
朝食までの間、彼女と和やかな朝の散策を楽しんだ。
あぁ~、幸せだ🎵
朝食後の仕事もサクサク進み、早く終わればエリーゼの学園に視察に行くのも悪くないし、彼女の時間が良ければデートに誘うのはどうだろうか。
ルンルン気分で最後の報告書に目を通した。それは領地の新しく雇用した従業員の調査報告書だ。
あぁ…。ルンルン気分が台無しだ。
雇用した従業員の一人に、手癖が悪いやつがいるようだ。
しかも、どこかの伯爵の差し金らしい。
いい噂を聴かない男ベンジブローグ伯爵。元ローベンシュタイン子爵を小飼にしていた腐った男だ。
俺の目的はあくまでハロルドの復讐。
貴族社会の悪を暴きたい訳じゃない。
だが、降りかかる火の粉は払わなければならない。
相手がやる気なら、遠慮はしない。
早速ラムダルに連絡をとる。
少し調べればホコリは山ほど出るだろう。
しかし、しばらく領地に戻って事態を収集しなくてはならない。
またエリーゼと離れるのかと思うと辛い。
せめて初夜のやり直しが終わってから問題が起きてほしかった。いや、問題が起きないに越したことはないが、タイミングが悪い。
コンコン。
ドアをノックする音だ。
「入れ」
エリーゼが入室する。
「お忙しいところ、すいません」
「エリー!どうしたんだい?」
「あの、お願いがあり伺いました」
立ち上がり、仕事机の前にあるソファーに彼女を誘導する。
彼女の髪から薔薇の香油の香りが薫ってくる。
彼女にピッタリだ。
「紅茶は何にする?いつものハーブティにするかい?」
「ありがとうございます」
思いもよらず、彼女とお茶が出来ることに心が踊ってしまう。
手早く紅茶の準備をし、彼女に差し出す。
「何かあったのか?」
「アリシアから手紙が届きまして、しばらくこちらに遊びに来たいと。屋敷に招待してもよろしいでしょうか?」
「あぁ、もちろんだ。で、いつ来るんだ?」
「それが…。手紙と同時に来てしまいました」
コンコン。
ドアのノック音。
「ローベンシュタイン子爵様、久しぶり!」
アリシア・ハルマン。
隣国モルダビッチ王国の侯爵家三女で、自由奔放な陰険女だ。
「手紙と同時に来るとは、相変わらずだな」
「邪魔しちゃったかしら」
さりげなくエリーゼの隣に座り、彼女を抱き締める。
ちらちらこちらを見る顔は陰険だ。
俺がやりたいことを嬉々として見せつけるこの女。サディスティックな!
「シア、ちょっと痛いわ」
「エリーに会うの久しぶりでしょ!もっとあなたを感じたいのよ」
くっ!
妖艶な言い草にムカっとする。
エリーゼを感じたいのは俺だ!
「で、何の用だ」
極めて冷静に。
表情を崩せば相手の思う壺だ。
「観光と、エリーに会うのと、この手紙を貴方に届ける為よ」
胸の谷間から手紙が出てきた。
ハルマン侯爵の押印が見えた。
これは、侯爵からの極秘依頼だな。
しかし、なんて所から出す!
エリーゼの目の前で!
受け取らなくてはいけないが、受けとりたくない。
「ほら、早く取りなさいよ」
「テーブルに置け」
二人でにらみ合う。
俺たちに挟まれたエリーゼがオロオロして、アリシアから手紙を受け取り、テーブルに置いた。
「エリーは天使ね。大好き!」
アリシアの放漫な胸がエリーゼの胸を押し付けられ、胸同士がせめぎあっている。
くっ!
男の性でつい見てしまい、アリシアに意地悪い顔でバカにされた。
「用が済んだなら早く退出してくれ」
「申し訳ありません。では失礼致しますね」
「え?!」
アリシアに言ったのに、エリーゼまで退出していってしまった。
引き留めたくても、エリーゼの素早い行動に声をかける暇もなかった。
退出するアリシアから
「バカね」
と笑われた。
はぁ、エリーゼとの逢瀬は当分先だな…。
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