【R18】愛しい人へ~愛しているから怖がらないで~

ともどーも

文字の大きさ
2 / 5

2話

しおりを挟む
~ シャティアナ視点 ~

 久しぶりにレティーナ様からお茶のお誘いを受けたので、気晴らしにお邪魔した。
 美しい庭園が望むテラスで、向かい合って紅茶を飲んでいた。

「で、最後まで出来なかったから落ち込んでるのね」
「…はい」
「図体は大きいのに小心者ね。ノーランド様にも困ったものよ」
「いえ、私に何か問題があるんだと思います。行為の最中に何か気に触ってしまうのかもしれません…」
「シャティー…」
 思わず俯いてしまう。

 結婚初夜。
 全てを彼に捧げるはずだった。
 彼の手管に翻弄され、幸せな時間だった。しかし、彼がズボンを脱ぐことはなかった。
「初めては辛いと聞くから、もう少し慣れてからにしよう。その代わり、うんと愛してあげるからね」

 その言葉通り、何度となく彼の手管で絶頂を迎えた。それこそ、気絶するまで攻め立てられた。
 思い出しても恥ずかしい…。

 カルヴァン城で侍女をしていたとき、下世話な同僚や下働きメイドが閨の話に興じていたので、聞きたくなくても耳年増になっていた。
 なので、閨でどんな事が行われるかは想像が出来た。

 しかし、彼は最後までしなかった。
 初めは彼の気遣いを嬉しく思っていたが、結婚して3ヶ月たっても最後までしないことを不安に思う。

 何か私が気分を害してしまって、最後までしたくないのだろか?
 私の体がおかしいの?
 女としての魅力がないのかしら?

 考えれば考えるほど気分が落ち込む…。

「そんなシャティーに、今日、特別なお客様をお迎えしたの」
「え?」
 そういって、レティーナ様は手を叩くと、一人の女性を部屋に招き入れた。
 真っ赤なドレスを妖艶に着こなす美女が、女の私でも見惚れてしまうような笑みを浮かべて入室してきた。
「ごきげんよう」
 声さえも艶やかに響く。
「マルシェと申します。本日はお呼び頂に光栄でございます」
「レティーナ様、この方は?」
「私が経営する娼館の娼婦統括長ですわ」
「えぇ?!?!」
「閨の事はその道のプロに伺うのが一番です。マルシェは私の先生ですのよ」
 なんと爽やかなお顔で宣言されるのでしょうか…。
 レティーナ様が娼館を経営していたなど初耳です!

「リックは面倒臭い男ですからね。閨で初な生娘を演じられるのは一度きりでしょう。閨で男性をおもてなしするのも淑女の嗜みですわ」
 最近になって思うが、リックベルト殿下とレティーナ様はライオンとメヒョウのように、主導権争いを繰り広げていらっしゃるように思える。
 食うか食われるかと遊戯で楽しんでいるのが見てとれる。
 王太子妃となると大変なのだな…。

「まずは基本的な事からお伝えして参りましょう」
 マルシェから男性器と女性器の簡単な構造と、行為をしたのち女性の体はどのような経緯を経て妊娠し、出産するのかを教わった。
 彼女は医療大国ベルゼディエラ帝国の出身で、元々は人体の研究を専門にしていたそうだ。人が産まれる神秘を研究しているうちに、男女の営みに興味が変更していって、今は娼婦兼娼婦統括長をしているそうだ。

「性行為は次代に命を繋げる神聖な行為です。しかし、挿入だけが全てではありません。前戯を施すことで気分を高揚させ、挿入をスムーズに行う愛液を分泌させます。とくに初めての方と行為を行う場合はより濃厚な準備を必要としますわ」

 さらに、男根を型どった淫具も見せてもらった。大きさは様々あったが、こんな形をしているのかと思わず目を背けたくなった。

「マッケンジー様は体格に恵まれた方ですわね。おそらく、勃起時はこの中にある物より大きくなっている可能性がありますわ」
「ひっ!」
 もっとも大きいとされた物は、自らの拳よりすこし小さいくらいだが、こんな物が自分の中に入るのだろうか?
「さっ、裂けてしまいますわ…」
「はい、処女膜を突き破りますので、そういう意味では、性交を行う女性は必ず男性に体を裂かれるでしょうね」
 マルシェの笑顔が怖い…。
「安心してください。女性の身体は神秘的ですわ。赤ん坊の頭は約拳二つ分の大きさですわよ。女の膣は柔軟性にとんでおりますから、しっかりと準備すれば恐れることはありません。あと」
 マルシェの胸の谷間から、涙型の小さなビンが出てきた。

 妖艶ね!

「この潤滑油を使えば完璧です。処女膜を通過した際に痛みを伴うことで、膣内の分泌液が少なくなり、激痛を伴う摩擦が生じてしまう可能性がありますわ。そこで、潤滑油が滑りを良くし、激痛を和らげ逆に快感をもたらします」
 小瓶を手渡された。

「殿方が最後まで行為を続行しないのは、何か気がかりな事がある場合が多いですわ。まずは二人で話し合う事が必要です。女性から閨の話題はハードルが高いかと思います。なので、私から一つ作戦をお教え致しますわ」

 マルシェの提案は少し恥ずかしいが、出来ない事ではなかったので、実行してみようと思った。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

本物の夫は愛人に夢中なので、影武者とだけ愛し合います

こじまき
恋愛
幼い頃から許嫁だった王太子ヴァレリアンと結婚した公爵令嬢ディアーヌ。しかしヴァレリアンは身分の低い男爵令嬢に夢中で、初夜をすっぽかしてしまう。代わりに寝室にいたのは、彼そっくりの影武者…生まれたときに存在を消された双子の弟ルイだった。 ※「小説家になろう」にも投稿しています

もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?

冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。 オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。 だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。 その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・ 「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」 「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」

夫が運命の番と出会いました

重田いの
恋愛
幼馴染のいいなづけとして育ってきた銀狼族の族長エーリヒと、妻ローゼマリー。 だがエーリヒに運命の番が現れたことにより、二人は離別する。 しかし二年後、修道院に暮らすローゼマリーの元へエーリヒが現れ――!?

さようなら婚約者

あんど もあ
ファンタジー
アンジュは、五年間虐げられた婚約者から婚約破棄を告げられる。翌日、カバン一つを持って五年住んだ婚約者の家を去るアンジュ。一方、婚約者は…。

初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結保証】

星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。 だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。 しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。 王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。 そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。 地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。 ⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。

私を裏切った夫が、後悔しているようですが知りません

藤原遊
恋愛
政略結婚として、公爵家に嫁いだ私は 愛のない夫婦関係を「仕事」だと思い、正妻の役目を果たしてきた。 夫が愛人を持つことも、 その子を屋敷に迎え入れることも、黙って受け入れてきた。 けれど―― 跡取りを、正妻の子ではなく愛人の子にする。 その言葉を、人前で軽く口にした瞬間。 私は悟ったのだ。 この家では、息子を守れないと。 元々、実家との間には 「嫡子以外の子は実家の跡取りにする」という取り決めがあった。 ならば話は簡単だ。 役目を終えた私は、離縁を選ぶ。 息子と共に、この家を去るだけ。 後悔しているようですが―― もう、私の知るところではありません。

戦場から帰らぬ夫は、隣国の姫君に恋文を送っていました

Mag_Mel
恋愛
しばらく床に臥せていたエルマが久方ぶりに参加した祝宴で、隣国の姫君ルーシアは戦地にいるはずの夫ジェイミーの名を口にした。 「彼から恋文をもらっていますの」。 二年もの間、自分には便りひとつ届かなかったのに? 真実を確かめるため、エルマは姫君の茶会へと足を運ぶ。 そこで待っていたのは「身を引いて欲しい」と別れを迫る、ルーシアの取り巻きたちだった。 ※小説家になろう様にも投稿しています

番を辞めますさようなら

京佳
恋愛
番である婚約者に冷遇され続けた私は彼の裏切りを目撃した。心が壊れた私は彼の番で居続ける事を放棄した。私ではなく別の人と幸せになって下さい。さようなら… 愛されなかった番。後悔ざまぁ。すれ違いエンド。ゆるゆる設定。 ※沢山のお気に入り&いいねをありがとうございます。感謝感謝♡

処理中です...