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2話
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~ シャティアナ視点 ~
久しぶりにレティーナ様からお茶のお誘いを受けたので、気晴らしにお邪魔した。
美しい庭園が望むテラスで、向かい合って紅茶を飲んでいた。
「で、最後まで出来なかったから落ち込んでるのね」
「…はい」
「図体は大きいのに小心者ね。ノーランド様にも困ったものよ」
「いえ、私に何か問題があるんだと思います。行為の最中に何か気に触ってしまうのかもしれません…」
「シャティー…」
思わず俯いてしまう。
結婚初夜。
全てを彼に捧げるはずだった。
彼の手管に翻弄され、幸せな時間だった。しかし、彼がズボンを脱ぐことはなかった。
「初めては辛いと聞くから、もう少し慣れてからにしよう。その代わり、うんと愛してあげるからね」
その言葉通り、何度となく彼の手管で絶頂を迎えた。それこそ、気絶するまで攻め立てられた。
思い出しても恥ずかしい…。
カルヴァン城で侍女をしていたとき、下世話な同僚や下働きメイドが閨の話に興じていたので、聞きたくなくても耳年増になっていた。
なので、閨でどんな事が行われるかは想像が出来た。
しかし、彼は最後までしなかった。
初めは彼の気遣いを嬉しく思っていたが、結婚して3ヶ月たっても最後までしないことを不安に思う。
何か私が気分を害してしまって、最後までしたくないのだろか?
私の体がおかしいの?
女としての魅力がないのかしら?
考えれば考えるほど気分が落ち込む…。
「そんなシャティーに、今日、特別なお客様をお迎えしたの」
「え?」
そういって、レティーナ様は手を叩くと、一人の女性を部屋に招き入れた。
真っ赤なドレスを妖艶に着こなす美女が、女の私でも見惚れてしまうような笑みを浮かべて入室してきた。
「ごきげんよう」
声さえも艶やかに響く。
「マルシェと申します。本日はお呼び頂に光栄でございます」
「レティーナ様、この方は?」
「私が経営する娼館の娼婦統括長ですわ」
「えぇ?!?!」
「閨の事はその道のプロに伺うのが一番です。マルシェは私の先生ですのよ」
なんと爽やかなお顔で宣言されるのでしょうか…。
レティーナ様が娼館を経営していたなど初耳です!
「リックは面倒臭い男ですからね。閨で初な生娘を演じられるのは一度きりでしょう。閨で男性をおもてなしするのも淑女の嗜みですわ」
最近になって思うが、リックベルト殿下とレティーナ様はライオンとメヒョウのように、主導権争いを繰り広げていらっしゃるように思える。
食うか食われるかと遊戯で楽しんでいるのが見てとれる。
王太子妃となると大変なのだな…。
「まずは基本的な事からお伝えして参りましょう」
マルシェから男性器と女性器の簡単な構造と、行為をしたのち女性の体はどのような経緯を経て妊娠し、出産するのかを教わった。
彼女は医療大国ベルゼディエラ帝国の出身で、元々は人体の研究を専門にしていたそうだ。人が産まれる神秘を研究しているうちに、男女の営みに興味が変更していって、今は娼婦兼娼婦統括長をしているそうだ。
「性行為は次代に命を繋げる神聖な行為です。しかし、挿入だけが全てではありません。前戯を施すことで気分を高揚させ、挿入をスムーズに行う愛液を分泌させます。とくに初めての方と行為を行う場合はより濃厚な準備を必要としますわ」
さらに、男根を型どった淫具も見せてもらった。大きさは様々あったが、こんな形をしているのかと思わず目を背けたくなった。
「マッケンジー様は体格に恵まれた方ですわね。おそらく、勃起時はこの中にある物より大きくなっている可能性がありますわ」
「ひっ!」
もっとも大きいとされた物は、自らの拳よりすこし小さいくらいだが、こんな物が自分の中に入るのだろうか?
「さっ、裂けてしまいますわ…」
「はい、処女膜を突き破りますので、そういう意味では、性交を行う女性は必ず男性に体を裂かれるでしょうね」
マルシェの笑顔が怖い…。
「安心してください。女性の身体は神秘的ですわ。赤ん坊の頭は約拳二つ分の大きさですわよ。女の膣は柔軟性にとんでおりますから、しっかりと準備すれば恐れることはありません。あと」
マルシェの胸の谷間から、涙型の小さなビンが出てきた。
妖艶ね!
「この潤滑油を使えば完璧です。処女膜を通過した際に痛みを伴うことで、膣内の分泌液が少なくなり、激痛を伴う摩擦が生じてしまう可能性がありますわ。そこで、潤滑油が滑りを良くし、激痛を和らげ逆に快感をもたらします」
小瓶を手渡された。
「殿方が最後まで行為を続行しないのは、何か気がかりな事がある場合が多いですわ。まずは二人で話し合う事が必要です。女性から閨の話題はハードルが高いかと思います。なので、私から一つ作戦をお教え致しますわ」
マルシェの提案は少し恥ずかしいが、出来ない事ではなかったので、実行してみようと思った。
久しぶりにレティーナ様からお茶のお誘いを受けたので、気晴らしにお邪魔した。
美しい庭園が望むテラスで、向かい合って紅茶を飲んでいた。
「で、最後まで出来なかったから落ち込んでるのね」
「…はい」
「図体は大きいのに小心者ね。ノーランド様にも困ったものよ」
「いえ、私に何か問題があるんだと思います。行為の最中に何か気に触ってしまうのかもしれません…」
「シャティー…」
思わず俯いてしまう。
結婚初夜。
全てを彼に捧げるはずだった。
彼の手管に翻弄され、幸せな時間だった。しかし、彼がズボンを脱ぐことはなかった。
「初めては辛いと聞くから、もう少し慣れてからにしよう。その代わり、うんと愛してあげるからね」
その言葉通り、何度となく彼の手管で絶頂を迎えた。それこそ、気絶するまで攻め立てられた。
思い出しても恥ずかしい…。
カルヴァン城で侍女をしていたとき、下世話な同僚や下働きメイドが閨の話に興じていたので、聞きたくなくても耳年増になっていた。
なので、閨でどんな事が行われるかは想像が出来た。
しかし、彼は最後までしなかった。
初めは彼の気遣いを嬉しく思っていたが、結婚して3ヶ月たっても最後までしないことを不安に思う。
何か私が気分を害してしまって、最後までしたくないのだろか?
私の体がおかしいの?
女としての魅力がないのかしら?
考えれば考えるほど気分が落ち込む…。
「そんなシャティーに、今日、特別なお客様をお迎えしたの」
「え?」
そういって、レティーナ様は手を叩くと、一人の女性を部屋に招き入れた。
真っ赤なドレスを妖艶に着こなす美女が、女の私でも見惚れてしまうような笑みを浮かべて入室してきた。
「ごきげんよう」
声さえも艶やかに響く。
「マルシェと申します。本日はお呼び頂に光栄でございます」
「レティーナ様、この方は?」
「私が経営する娼館の娼婦統括長ですわ」
「えぇ?!?!」
「閨の事はその道のプロに伺うのが一番です。マルシェは私の先生ですのよ」
なんと爽やかなお顔で宣言されるのでしょうか…。
レティーナ様が娼館を経営していたなど初耳です!
「リックは面倒臭い男ですからね。閨で初な生娘を演じられるのは一度きりでしょう。閨で男性をおもてなしするのも淑女の嗜みですわ」
最近になって思うが、リックベルト殿下とレティーナ様はライオンとメヒョウのように、主導権争いを繰り広げていらっしゃるように思える。
食うか食われるかと遊戯で楽しんでいるのが見てとれる。
王太子妃となると大変なのだな…。
「まずは基本的な事からお伝えして参りましょう」
マルシェから男性器と女性器の簡単な構造と、行為をしたのち女性の体はどのような経緯を経て妊娠し、出産するのかを教わった。
彼女は医療大国ベルゼディエラ帝国の出身で、元々は人体の研究を専門にしていたそうだ。人が産まれる神秘を研究しているうちに、男女の営みに興味が変更していって、今は娼婦兼娼婦統括長をしているそうだ。
「性行為は次代に命を繋げる神聖な行為です。しかし、挿入だけが全てではありません。前戯を施すことで気分を高揚させ、挿入をスムーズに行う愛液を分泌させます。とくに初めての方と行為を行う場合はより濃厚な準備を必要としますわ」
さらに、男根を型どった淫具も見せてもらった。大きさは様々あったが、こんな形をしているのかと思わず目を背けたくなった。
「マッケンジー様は体格に恵まれた方ですわね。おそらく、勃起時はこの中にある物より大きくなっている可能性がありますわ」
「ひっ!」
もっとも大きいとされた物は、自らの拳よりすこし小さいくらいだが、こんな物が自分の中に入るのだろうか?
「さっ、裂けてしまいますわ…」
「はい、処女膜を突き破りますので、そういう意味では、性交を行う女性は必ず男性に体を裂かれるでしょうね」
マルシェの笑顔が怖い…。
「安心してください。女性の身体は神秘的ですわ。赤ん坊の頭は約拳二つ分の大きさですわよ。女の膣は柔軟性にとんでおりますから、しっかりと準備すれば恐れることはありません。あと」
マルシェの胸の谷間から、涙型の小さなビンが出てきた。
妖艶ね!
「この潤滑油を使えば完璧です。処女膜を通過した際に痛みを伴うことで、膣内の分泌液が少なくなり、激痛を伴う摩擦が生じてしまう可能性がありますわ。そこで、潤滑油が滑りを良くし、激痛を和らげ逆に快感をもたらします」
小瓶を手渡された。
「殿方が最後まで行為を続行しないのは、何か気がかりな事がある場合が多いですわ。まずは二人で話し合う事が必要です。女性から閨の話題はハードルが高いかと思います。なので、私から一つ作戦をお教え致しますわ」
マルシェの提案は少し恥ずかしいが、出来ない事ではなかったので、実行してみようと思った。
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