7 / 13
清楚系黒髪侍女リリアンちゃん
しおりを挟む
「陛下と宰相閣下からローランドくんのこと、頼み込まれちゃった。仕事だからきちんとやりますって言ってるのに。もちろん、仕事じゃなくても他の人にこの役目は譲れないな」
リリアンちゃんが必要十分な説明をしてくれたおかげで、私は「この城にはリリアンちゃん以外の侍女さんはいないの?」という余計な一言を言わずに済んだ。
(たしかに、この場面でいたずらにモブを出す必要は無いし。侍女キャラがいるなら、何かと理由つけて登場するよね!)
リリアンちゃんは、木製のワゴンをごろごろ押して入ってきた。水差しの他に、果物や焼き菓子の華やかな盛り合わせが目を引く。サンドイッチのような軽食もある。
ローランドくんはすばやくベッドの上で起き上がり、襟元を指でつまみあげ、居住まいを正した。
ベッドの側でワゴンを止めると、リリアンちゃんは色っぽくしなをつくって、スカートをつまんでみせた。
「寝たままでいいのに。誠心誠意お世話させて頂きます……♡」
ぞくっ。
(あれ……? いまなんか背筋に悪寒が。おかしいな、こんな可愛いリリアンちゃんを前に。本格的に風邪かな?)
身の内側で、ローランドが逃げ場を探す気配。怯えている?
一方のリリアンちゃんは、深い青の瞳でローランドくんの顔をのぞきこんできた。「お熱があるんですか?」と、あざといほど可愛らしく首を傾げて聞いてくる。
「平気だよ」
最小限答えて、ローランドくんが微笑む。リリアンちゃんは「心配ですから、測りますよー」と言いながら手を伸ばしてきた。
ふよん。
左手でローランドくんの後頭部を押さえて自分の胸に抱き寄せて、右手を額に置く。ローランドくんの頬に遠慮なく柔らかく大きな胸を押し付けながら「む~、熱いかなぁ」と呟いていた。
(体温計じゃないんだから、手で測るにも限度があるよね~。そんなに長い時間測ってもピピピってお知らせするわけでもあるまいし。長いよね?)
「そうですねえ。そこまで熱くはないと思うんですけど……、どうしたんですか、ローランドくん。お顔が赤いですよ?」
ようやく手を離してくれたリリアンちゃんが、舌なめずりでもしそうな妖気溢れる顔でローランドくんの顔をのぞきこんできた。近い。すっと体ごと引いて距離を広げながら、ローランドくんがそつのない口調で答えた。
「僕、赤くなりやすいみたいです。陛下と話したときも、ゴドウィンさんと話したときも、すぐ真っ赤になっちゃって。恥ずかしいな。二人とも、心配性というのもありますが。僕が慌てても『痛くしないから、身を任せて』なんて逃がしてくれないし」
苦笑しながら話しているうちに、今度はひんやりとした冷気。
笑いの余韻を残したままローランドくんが顔を上げると、笑顔ながらこめかみにうっすら青筋をたてたリリアンちゃんと目が合った。「リリアン?」と、ローランドくんの澄んだ声が名前を呼ぶ。
笑みを深めたリリアンちゃんが、背景に漆黒の炎を揺らめかせて言った。
「私のローランドくんにそんな卑猥なことを言ったのは、あの歩く淫乱の宰相閣下ですか」
「ゴドウィンさんってそんな二つ名あるの!?」
「私がたったいまつけました。こんな清らかなローランドくんに、いったい何を聞かせているんですかねあの方は」
言うなり、リリアンちゃんは両手を伸ばしてきて、ローランドくんの頬を包み込んだ。指先で耳をさわさわと軽いタッチで撫でながら、立ったままの自分へと見上げるように顔を傾けさせ、小さな赤い唇を開く。
「他には……? 隙だらけのローランドくんは、男たちに何をされてしまったんですか? 全部私に打ち明けてくださいね。私が、男の欲望に汚されたローランドくんを、浄化してあげます」
「明らかに変なことを言っているけど、どうしたのリリアンちゃん。大丈夫? 落ち着いて?」
ローランドくんの意識をすっ飛ばして、私がそう言った。リリアンちゃんは手を離して、ベッドに腰を下ろす。ぴたっとローランドくんの体に体を擦り寄せながら、笑った。
「何も変なことは言ってないですよ。私は女の子が好きなんです。次点で、女の子みたいな男の子も大好き。ローランドくんを見かけるたびにいつも思っていました。押し倒して全身まさぐって、私の下でむせび泣かせたいって」
(……Sだ)
私は認識を改めざるを得ないことに気づいた。
先程からローランドくんがどことなく怯えている理由。ドがつくSなのだ、清楚系メイド服侍女のリリアンちゃんは。
(これはアーサーとの濡れ場予想が変わってくるな……。タグでいうところの「女性優位」とか? ただ並んで座っているだけで、ロックオンされているようなこの緊張感、尋常じゃない。隙を見せたら最後、何をされるか……。ローランドくん、見た目は可憐な美少年で、体は女の子。どう転んでも、危険すぎる)
脳内にリリアンちゃんのS妄想を広げていく私に対し、ローランドくんの意識が敢然と立ち向かってきた。
――どういうこと!? アーサー様が危ない! リリアンを近づけたら、アーサー様がどんな危機にさらされるかわからないってことだよね!!
(認識としては合っているけど、おそらくこれは公式見解だから落ち着いて。男盛りのアーサーが清楚系侍女に食われるのは既定路線。読者も許容範囲と公式は考えているのよ……たぶん)
そういうのもアリじゃないかな、と私は再び妄想しようとした。だけど、アーサーに惚れ込んでいるローランドくんの意識が「それは嫌だ」と切実に訴えかけてくる。自分以外の女の子と、好きな相手の濡れ場は、深刻な胸の痛みを伴って、耐え難いらしい。
ローランドくんの感じている苦痛は私にとっても痛み以外の何物でもなく、私はそこで妄想を断念した。
(ローランドくんは、リリアンちゃんルートは嫌なの? たしかに、ここはBL世界だもんね。わかった。私も初心にかえって、リリアンちゃんルート以外を模索するわ……! そもそもリリアンちゃんの好みを聞く限りアーサーは対象外っぽいし。アーサーはガチムチってほどじゃないけど、きっぱり男感ある男性だから……)
さきほど自分と同一次元で出会ったアーサーを思い浮かべて私はうんうんと納得の頷き。
ここまでほんの数秒。
私はリリアンちゃんの存在を思い出し、何か気の利いたことを言ってこの場を切り抜けようとした。
とす。
肩を押されて、ベッドに押し倒されていた。
すかさず馬乗りになってくるリリアンちゃん。スカートがめくれて魅惑のガーターベルトがチラ見えしたが、さすが小物まで気合の入った作画(※三次元です)って気を取られている場合じゃない。
「さっきから、ローランドくんの体から、あの淫乱宰相の匂いがするのがとてもむかついているんです。ローランドくん、いい子だから、リリアンの色に染まってくださいね……? 痛いことはしないって言ったんですよね、閣下。なんて手ぬるいこと。残念でした、痛いことこそ至高。今からたっぷり可愛がってあげますね……♡ リリアンのことが忘れられなくなるくらい。ふふっ」
青い目に危うい光を宿し、限りなくマジな口調でリリアンちゃんが物騒なことを言ってきた。
そのときの私とローランドくんの脳裏をかけめぐった危機感ときたら、今日一番の絶大さで。
なすすべもなく身を強張らせるローランドくんの意識をはねのけて、私は心の中で叫んでいた。
(こ……、このままでは全BL読者唖然の、唐突な百合展開がはじまってしまう……!!)
リリアンちゃんが必要十分な説明をしてくれたおかげで、私は「この城にはリリアンちゃん以外の侍女さんはいないの?」という余計な一言を言わずに済んだ。
(たしかに、この場面でいたずらにモブを出す必要は無いし。侍女キャラがいるなら、何かと理由つけて登場するよね!)
リリアンちゃんは、木製のワゴンをごろごろ押して入ってきた。水差しの他に、果物や焼き菓子の華やかな盛り合わせが目を引く。サンドイッチのような軽食もある。
ローランドくんはすばやくベッドの上で起き上がり、襟元を指でつまみあげ、居住まいを正した。
ベッドの側でワゴンを止めると、リリアンちゃんは色っぽくしなをつくって、スカートをつまんでみせた。
「寝たままでいいのに。誠心誠意お世話させて頂きます……♡」
ぞくっ。
(あれ……? いまなんか背筋に悪寒が。おかしいな、こんな可愛いリリアンちゃんを前に。本格的に風邪かな?)
身の内側で、ローランドが逃げ場を探す気配。怯えている?
一方のリリアンちゃんは、深い青の瞳でローランドくんの顔をのぞきこんできた。「お熱があるんですか?」と、あざといほど可愛らしく首を傾げて聞いてくる。
「平気だよ」
最小限答えて、ローランドくんが微笑む。リリアンちゃんは「心配ですから、測りますよー」と言いながら手を伸ばしてきた。
ふよん。
左手でローランドくんの後頭部を押さえて自分の胸に抱き寄せて、右手を額に置く。ローランドくんの頬に遠慮なく柔らかく大きな胸を押し付けながら「む~、熱いかなぁ」と呟いていた。
(体温計じゃないんだから、手で測るにも限度があるよね~。そんなに長い時間測ってもピピピってお知らせするわけでもあるまいし。長いよね?)
「そうですねえ。そこまで熱くはないと思うんですけど……、どうしたんですか、ローランドくん。お顔が赤いですよ?」
ようやく手を離してくれたリリアンちゃんが、舌なめずりでもしそうな妖気溢れる顔でローランドくんの顔をのぞきこんできた。近い。すっと体ごと引いて距離を広げながら、ローランドくんがそつのない口調で答えた。
「僕、赤くなりやすいみたいです。陛下と話したときも、ゴドウィンさんと話したときも、すぐ真っ赤になっちゃって。恥ずかしいな。二人とも、心配性というのもありますが。僕が慌てても『痛くしないから、身を任せて』なんて逃がしてくれないし」
苦笑しながら話しているうちに、今度はひんやりとした冷気。
笑いの余韻を残したままローランドくんが顔を上げると、笑顔ながらこめかみにうっすら青筋をたてたリリアンちゃんと目が合った。「リリアン?」と、ローランドくんの澄んだ声が名前を呼ぶ。
笑みを深めたリリアンちゃんが、背景に漆黒の炎を揺らめかせて言った。
「私のローランドくんにそんな卑猥なことを言ったのは、あの歩く淫乱の宰相閣下ですか」
「ゴドウィンさんってそんな二つ名あるの!?」
「私がたったいまつけました。こんな清らかなローランドくんに、いったい何を聞かせているんですかねあの方は」
言うなり、リリアンちゃんは両手を伸ばしてきて、ローランドくんの頬を包み込んだ。指先で耳をさわさわと軽いタッチで撫でながら、立ったままの自分へと見上げるように顔を傾けさせ、小さな赤い唇を開く。
「他には……? 隙だらけのローランドくんは、男たちに何をされてしまったんですか? 全部私に打ち明けてくださいね。私が、男の欲望に汚されたローランドくんを、浄化してあげます」
「明らかに変なことを言っているけど、どうしたのリリアンちゃん。大丈夫? 落ち着いて?」
ローランドくんの意識をすっ飛ばして、私がそう言った。リリアンちゃんは手を離して、ベッドに腰を下ろす。ぴたっとローランドくんの体に体を擦り寄せながら、笑った。
「何も変なことは言ってないですよ。私は女の子が好きなんです。次点で、女の子みたいな男の子も大好き。ローランドくんを見かけるたびにいつも思っていました。押し倒して全身まさぐって、私の下でむせび泣かせたいって」
(……Sだ)
私は認識を改めざるを得ないことに気づいた。
先程からローランドくんがどことなく怯えている理由。ドがつくSなのだ、清楚系メイド服侍女のリリアンちゃんは。
(これはアーサーとの濡れ場予想が変わってくるな……。タグでいうところの「女性優位」とか? ただ並んで座っているだけで、ロックオンされているようなこの緊張感、尋常じゃない。隙を見せたら最後、何をされるか……。ローランドくん、見た目は可憐な美少年で、体は女の子。どう転んでも、危険すぎる)
脳内にリリアンちゃんのS妄想を広げていく私に対し、ローランドくんの意識が敢然と立ち向かってきた。
――どういうこと!? アーサー様が危ない! リリアンを近づけたら、アーサー様がどんな危機にさらされるかわからないってことだよね!!
(認識としては合っているけど、おそらくこれは公式見解だから落ち着いて。男盛りのアーサーが清楚系侍女に食われるのは既定路線。読者も許容範囲と公式は考えているのよ……たぶん)
そういうのもアリじゃないかな、と私は再び妄想しようとした。だけど、アーサーに惚れ込んでいるローランドくんの意識が「それは嫌だ」と切実に訴えかけてくる。自分以外の女の子と、好きな相手の濡れ場は、深刻な胸の痛みを伴って、耐え難いらしい。
ローランドくんの感じている苦痛は私にとっても痛み以外の何物でもなく、私はそこで妄想を断念した。
(ローランドくんは、リリアンちゃんルートは嫌なの? たしかに、ここはBL世界だもんね。わかった。私も初心にかえって、リリアンちゃんルート以外を模索するわ……! そもそもリリアンちゃんの好みを聞く限りアーサーは対象外っぽいし。アーサーはガチムチってほどじゃないけど、きっぱり男感ある男性だから……)
さきほど自分と同一次元で出会ったアーサーを思い浮かべて私はうんうんと納得の頷き。
ここまでほんの数秒。
私はリリアンちゃんの存在を思い出し、何か気の利いたことを言ってこの場を切り抜けようとした。
とす。
肩を押されて、ベッドに押し倒されていた。
すかさず馬乗りになってくるリリアンちゃん。スカートがめくれて魅惑のガーターベルトがチラ見えしたが、さすが小物まで気合の入った作画(※三次元です)って気を取られている場合じゃない。
「さっきから、ローランドくんの体から、あの淫乱宰相の匂いがするのがとてもむかついているんです。ローランドくん、いい子だから、リリアンの色に染まってくださいね……? 痛いことはしないって言ったんですよね、閣下。なんて手ぬるいこと。残念でした、痛いことこそ至高。今からたっぷり可愛がってあげますね……♡ リリアンのことが忘れられなくなるくらい。ふふっ」
青い目に危うい光を宿し、限りなくマジな口調でリリアンちゃんが物騒なことを言ってきた。
そのときの私とローランドくんの脳裏をかけめぐった危機感ときたら、今日一番の絶大さで。
なすすべもなく身を強張らせるローランドくんの意識をはねのけて、私は心の中で叫んでいた。
(こ……、このままでは全BL読者唖然の、唐突な百合展開がはじまってしまう……!!)
10
お気に入りに追加
60
あなたにおすすめの小説
余命三ヶ月の令嬢と男娼と、悪魔
有沢真尋
恋愛
美しく清らかに何も無いまま死ぬなんて嫌なの。私のために男娼を用意して。
人好きのする性格を買われて「男娼」の役目を任された弟アレン。
四角四面な執事の兄レスター。
病弱なお嬢様クララ。
そして、悪魔。
余命宣告された伯爵令嬢クララの最後の望みが「恋にも愛にも時間が足りないとしても、最高の一夜を過ごしたい」というもの。
とはいえ、クララはすでに、起き上がるのも困難な身。
終わりに向かう日々、話し相手になって気晴らしに付き合う心積もりでクララの元へ向かった「男娼」アレンであったが、クララからとんでもない話を持ちかけられる。
「余命宣告が頭にきたから、私、悪魔と契約したの。悪魔を満足させたら長生きできるみたい。そんなわけであなた、私と一緒に大罪に手を染めてくれないかしら?」
※他サイトにも公開しています。
表紙写真:https://pixabay.com/ja/illustrations/バックグラウンド-美術-要約-2424150/
身代わりの少女騎士は、王子の愛に気付かない。
有沢真尋
恋愛
大国の第三王子であるエグバードは、小国の末姫に「一目ぼれ」。
結婚を申し込み、話はすんなり進んだものの、結婚直前に姫は騎士団長との愛を貫き、失踪。
残された少女騎士アシュレイに、エグバードは「周りを欺き、姫の代わりとなって自分と結婚すること」を命じた――
・表紙はかんたん表紙メーカーさま
この度、皆さんの予想通り婚約者候補から外れることになりました。ですが、すぐに結婚することになりました。
鶯埜 餡
恋愛
ある事件のせいでいろいろ言われながらも国王夫妻の働きかけで王太子の婚約者候補となったシャルロッテ。
しかし当の王太子ルドウィックはアリアナという男爵令嬢にべったり。噂好きな貴族たちはシャルロッテに婚約者候補から外れるのではないかと言っていたが
皇帝陛下は身ごもった寵姫を再愛する
真木
恋愛
燐砂宮が雪景色に覆われる頃、佳南は紫貴帝の御子を身ごもった。子の未来に不安を抱く佳南だったが、皇帝の溺愛は日に日に増して……。※「燐砂宮の秘めごと」のエピローグですが、単体でも読めます。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
美醜逆転世界でお姫様は超絶美形な従者に目を付ける
朝比奈
恋愛
ある世界に『ティーラン』と言う、まだ、歴史の浅い小さな王国がありました。『ティーラン王国』には、王子様とお姫様がいました。
お姫様の名前はアリス・ラメ・ティーラン
絶世の美女を母に持つ、母親にの美しいお姫様でした。彼女は小国の姫でありながら多くの国の王子様や貴族様から求婚を受けていました。けれども、彼女は20歳になった今、婚約者もいない。浮いた話一つ無い、お姫様でした。
「ねぇ、ルイ。 私と駆け落ちしましょう?」
「えっ!? ええぇぇえええ!!!」
この話はそんなお姫様と従者である─ ルイ・ブリースの恋のお話。
【完結】冷酷眼鏡とウワサされる副騎士団長様が、一直線に溺愛してきますっ!
楠結衣
恋愛
触ると人の心の声が聞こえてしまう聖女リリアンは、冷酷と噂の副騎士団長のアルバート様に触ってしまう。
(リリアン嬢、かわいい……。耳も小さくて、かわいい。リリアン嬢の耳、舐めたら甘そうだな……いや寧ろ齧りたい……)
遠くで見かけるだけだったアルバート様の思わぬ声にリリアンは激しく動揺してしまう。きっと聞き間違えだったと結論付けた筈が、聖女の試験で必須な魔物についてアルバート様から勉強を教わることに──!
(かわいい、好きです、愛してます)
(誰にも見せたくない。執務室から出さなくてもいいですよね?)
二人きりの勉強会。アルバート様に触らないように気をつけているのに、リリアンのうっかりで毎回触れられてしまう。甘すぎる声にリリアンのドキドキが止まらない!
ところが、ある日、リリアンはアルバート様の声にうっかり反応してしまう。
(まさか。もしかして、心の声が聞こえている?)
リリアンの秘密を知ったアルバート様はどうなる?
二人の恋の結末はどうなっちゃうの?!
心の声が聞こえる聖女リリアンと変態あまあまな声がダダ漏れなアルバート様の、甘すぎるハッピーエンドラブストーリー。
✳︎表紙イラストは、さらさらしるな。様の作品です。
✳︎小説家になろうにも投稿しています♪
巻き込まれ召喚された上、性別を間違えられたのでそのまま生活することにしました。
蒼霧雪枷
恋愛
勇者として異世界に召喚されチート無双、からのハーレム落ち。ここ最近はそんな話ばっか読んでるきがする引きこもりな俺、18歳。
此度どうやら、件の異世界召喚とやらに"巻き込まれた"らしい。
召喚した彼らは「男の勇者」に用があるらしいので、俺は巻き込まれた一般人だと確信する。
だって俺、一応女だもの。
勿論元の世界に帰れないお約束も聞き、やはり性別を間違われているようなので…
ならば男として新たな人生片道切符を切ってやろうじゃねぇの?
って、ちょっと待て。俺は一般人Aでいいんだ、そんなオマケが実はチート持ってました展開は望んでねぇ!!
ついでに、恋愛フラグも要りません!!!
性別を間違われた男勝りな男装少女が、王弟殿下と友人になり、とある俺様何様騎士様を引っ掻き回し、勇者から全力逃走する話。
──────────
突発的に書きたくなって書いた産物。
会話文の量が極端だったりする。読みにくかったらすみません。
他の小説の更新まだかよこの野郎って方がいたら言ってくださいその通りですごめんなさい。
4/1 お気に入り登録数50突破記念ssを投稿してすぐに100越えるもんだからそっと笑ってる。ありがたい限りです。
4/4 通知先輩が仕事してくれずに感想来てたの知りませんでした(死滅)とても嬉しくて語彙力が消えた。突破記念はもうワケわかんなくなってる。
4/20 無事完結いたしました!気まぐれにオマケを投げることもあるかも知れませんが、ここまでお付き合いくださりありがとうございました!
4/25 オマケ、始めました。え、早い?投稿頻度は少ないからいいかなってさっき思い立ちました。突発的に始めたから、オマケも突発的でいいよね。
21.8/30 完全完結しました。今後更新することはございません。ありがとうございました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる