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第七章
完膚なきまでに
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「その言葉は、そっくりそのままお返しします。ステファンさんは何ができるんですか? 私に引っ込んでろって言うのはつまり『護衛任務に自信がない』という意味ですか?」
腕を掴まれたまま、間近な位置からステファンを見上げ、ジュディはできる限り厳しい口調で指摘した。
ステファンの水色の瞳に、苛立ちが浮かぶ。
「挑発には乗りません。俺が一番に守るべきはフィリップス様であり、いざというときにあなたは二の次です。それをわきまえて、安全の範囲内で行動すべきだと言っているんです」
「そこまでおわかりなら、私から言うことは何もないです。ぜひフィリップス様をお守りしてください。私は私のやるべきことをします。私のリストによれば、私の身の安全は上から三番目くらいです。今日の一番目はジェラルドさんとお話しをすること。わかりますね? あなたの一番と、私の一番は別個に存在していて、対立しません。フィリップス様の従者として、私たちはそれぞれの役割を果たすべきです」
ジュディはステファンの腕を払い、一歩身を引いてその手を掴んだ。
一方的に、握手を交わす。
見たこともないほど険悪な表情をしたステファンは「リスト?」と低い声で呟いた。
「どんな優先順位でものを言っているんですか。閣下の前で同じことを言えるなら、言えば良いですよ。激昂するならまだしも、泣きだすかもしれません。あなたはそれに耐えられますか?」
さすがにガウェインの腹心だけあり、彼の行動を知り尽くした発言をする。
想像だけで心が折れかけて、ジュディは唇を震わせながら答えた。
「ガウェイン様を泣かせるわけには……」
ほっとしたように、ステファンは表情をわずかに緩めて息を吐き出した。
ジュディの手を、大きな手でしっかりと握り返しながら、目元に笑みを滲ませる。
「泣かせないでくださいよ、絶対に鬱陶しいことになる。閣下があなたをどれだけ大切にしているか、おわかりでしょう。無事にあの人の元へ帰ることを優先してください。危ないことは全部俺にやらせておけばいいんです」
「それとこれとは、話が違いますってば!」
握手している場合ではないと気づき、ぺいっと手を放した。説得される気はない。
ステファンもそれ以上食い下がるつもりはないのか、払われた手を気にすることもなく、ドアへと向かった。
ノブに手をかける寸前に、後に続いていたジュデイに腕を伸ばし、小脇に抱え込んでドアから距離を置いた。
* * *
「探しましたよ、先生。会いたかったです。最近王宮に出仕してらっしゃらないようですね。結婚引退ですか? 残念だなぁ、教育係を続けて欲しかったのに」
ドアが廊下側から開き、見覚えのある青年が姿を現す。
すっきりと髪をまとめていると、その面差しはたしかにガウェインに似ていた。彼をよく知る人間が間違うほどではないが、それでも演出として「被せて」いるのがわかる。
おそらく、ガウェインを二代目フローリー公に仕立て上げるために、関係性を匂わせているのだ。
青年、ジェラルドは面白そうに目を輝かせて、ジュディとステファンの姿をしげしげと見つめる。
「さすが宮廷の寝業師、早速仕える相手の恋人を寝取ったのか。手が早いな」
これは聞き捨てならない、とジュディは思わず前のめりになって反論する。
「ステファンさんは一途です、からかわないでください!」
「ああ、そういうの信じちゃうんですね、先生。純真だなぁ。かわいい」
ぞぞっと背筋に悪寒が走って、ジュディは一瞬押し黙る。
これまでジェラルドにされたことを思えば、褒め言葉などすべて悪事の前フリにしか思えない。
ジュディをかばうように前に出ながら、ステファンが言った。
「何をしに来たんだ。遊んでいる場合なのか」
「王都には姿を見せない叔母上に、挨拶に来たんです。そちらも似たようなものでしょう? 結婚の報告でしょうか? ガウェインがいなくて残念ですね。なにぶん王宮もバタバタして人手不足なもので、優秀なガウェインには力量に見合った仕事を積んできました。しばらく身動きができないかと」
にこやかに話す姿が、ジュディの目には悪魔のように映る。
(どうしてこの人は、私たちと普通に会話をするの? 自分がフィリップス様に何をしたのか忘れたの? 嫌われて、憎まれていると知りながらも、平然と……)
この悪びれなさが、ジェラルドというひとなのだ、と悟った。
良識も常識も、期待する方が愚かなのだ。
一歩下がれば下がった分以上に踏み込まれて、居場所を削られる。
欲が強い。
雛鳥のように弱ったフィリップスにとっては、毒そのものだ。
「アルシア様にお会いするだけが、目的とは思えません。この時期に、そんなことのために王都を離れますか」
踏み込まれてなるものかと、ジュディは目の前の相手を睨みつけながら尋ねた。
「ひどい言い草ですね、先生。アルシア様には、それこそ王子の身分かつ甥の立場でなければ、どうお近づきになれば良いかわかりませんでした。フローリー公が唯一愛した女性、ずっと会ってみたかったんですよ」
「あなたは軽々しくお亡くなりになったフローリー公の名前を出しますが、いったいどこでお会いになったんでしょう。いまも生きてらっしゃるんですか。東地区で?」
続けざまのジュディの問いかけに、ジェラルドのまとう空気が不意に冷ややかなものとなった。
(「東地区」に反応した? そこが泣き所なの?)
何かがカンに触ったのは間違いない。
勝負に勝つことだけを考えていれば、決して見せてはいけない隙を、見せた。
「冗談でも、それは口にしない方が身のためですよ、先生。僕はいまやフィリップスであり、入れ替えの原因となったフィリップスの過去の誘拐事件は王宮内でもみ消されています。王家の人間が、東地区などと関わりを持つわけがないのです」
その言い分には、無理がある。
すっと呼吸を整えて、ジュディは聞き返した。
「大手新聞社を買収し、メディアを操作して入れ替わり自体を隠蔽するつもりなら、最初からあの夜会での公開処刑のような追放劇は必要なかったはずです。それにもかかわらず、王妃様とあなたはあのパフォーマンスを行いました。何のためにですか?」
「いえ、絶対に必要でした」
ジェラルドは即座に答えてから、自分の表情が強張っていることに気づいたように、ぎこちなく笑った。
「フィリップスをはじめ、あの場にいたあいつに肩入れする貴族たちを、すべて殺して始末することはできない。だからこそ、心が死ぬまで『わからせる』必要があったんですよ。逆らえば容赦しない、これほどの目に遭うのだ、と。誰の目にも明らかな異常な出来事が王宮で起きているのに、メディアは沈黙し、国民は知らぬままで、王家寄りの貴族たちは声も上げない。その光景を、作り出す必要があった」
興奮している様子はなく、ただただ冷静に、ジェラルドは己の思惑を口にする。
「目障りだからと言って殺せないなら、逆らう気がなくなるまで心をへし折るんだ。『声を上げれば損をするのは自分だ』と損得勘定を煽り、黙らせる。黙る人間が多ければ、疑心暗鬼から仲間を募ることすら無理だと思い込む。そもそも旗頭に掲げようにも、フィリップスの心がもう折れている。これにより、反対勢力を完膚なきまでに叩きのめす」
唇を引き結んで黙り込んだジュディに対し、ジェラルドは神経質そうな手つきで髪をかきあげながら、笑って告げた。
戦争にはそうやって勝つんです。
初手は僕の勝ちでしたね? と。
腕を掴まれたまま、間近な位置からステファンを見上げ、ジュディはできる限り厳しい口調で指摘した。
ステファンの水色の瞳に、苛立ちが浮かぶ。
「挑発には乗りません。俺が一番に守るべきはフィリップス様であり、いざというときにあなたは二の次です。それをわきまえて、安全の範囲内で行動すべきだと言っているんです」
「そこまでおわかりなら、私から言うことは何もないです。ぜひフィリップス様をお守りしてください。私は私のやるべきことをします。私のリストによれば、私の身の安全は上から三番目くらいです。今日の一番目はジェラルドさんとお話しをすること。わかりますね? あなたの一番と、私の一番は別個に存在していて、対立しません。フィリップス様の従者として、私たちはそれぞれの役割を果たすべきです」
ジュディはステファンの腕を払い、一歩身を引いてその手を掴んだ。
一方的に、握手を交わす。
見たこともないほど険悪な表情をしたステファンは「リスト?」と低い声で呟いた。
「どんな優先順位でものを言っているんですか。閣下の前で同じことを言えるなら、言えば良いですよ。激昂するならまだしも、泣きだすかもしれません。あなたはそれに耐えられますか?」
さすがにガウェインの腹心だけあり、彼の行動を知り尽くした発言をする。
想像だけで心が折れかけて、ジュディは唇を震わせながら答えた。
「ガウェイン様を泣かせるわけには……」
ほっとしたように、ステファンは表情をわずかに緩めて息を吐き出した。
ジュディの手を、大きな手でしっかりと握り返しながら、目元に笑みを滲ませる。
「泣かせないでくださいよ、絶対に鬱陶しいことになる。閣下があなたをどれだけ大切にしているか、おわかりでしょう。無事にあの人の元へ帰ることを優先してください。危ないことは全部俺にやらせておけばいいんです」
「それとこれとは、話が違いますってば!」
握手している場合ではないと気づき、ぺいっと手を放した。説得される気はない。
ステファンもそれ以上食い下がるつもりはないのか、払われた手を気にすることもなく、ドアへと向かった。
ノブに手をかける寸前に、後に続いていたジュデイに腕を伸ばし、小脇に抱え込んでドアから距離を置いた。
* * *
「探しましたよ、先生。会いたかったです。最近王宮に出仕してらっしゃらないようですね。結婚引退ですか? 残念だなぁ、教育係を続けて欲しかったのに」
ドアが廊下側から開き、見覚えのある青年が姿を現す。
すっきりと髪をまとめていると、その面差しはたしかにガウェインに似ていた。彼をよく知る人間が間違うほどではないが、それでも演出として「被せて」いるのがわかる。
おそらく、ガウェインを二代目フローリー公に仕立て上げるために、関係性を匂わせているのだ。
青年、ジェラルドは面白そうに目を輝かせて、ジュディとステファンの姿をしげしげと見つめる。
「さすが宮廷の寝業師、早速仕える相手の恋人を寝取ったのか。手が早いな」
これは聞き捨てならない、とジュディは思わず前のめりになって反論する。
「ステファンさんは一途です、からかわないでください!」
「ああ、そういうの信じちゃうんですね、先生。純真だなぁ。かわいい」
ぞぞっと背筋に悪寒が走って、ジュディは一瞬押し黙る。
これまでジェラルドにされたことを思えば、褒め言葉などすべて悪事の前フリにしか思えない。
ジュディをかばうように前に出ながら、ステファンが言った。
「何をしに来たんだ。遊んでいる場合なのか」
「王都には姿を見せない叔母上に、挨拶に来たんです。そちらも似たようなものでしょう? 結婚の報告でしょうか? ガウェインがいなくて残念ですね。なにぶん王宮もバタバタして人手不足なもので、優秀なガウェインには力量に見合った仕事を積んできました。しばらく身動きができないかと」
にこやかに話す姿が、ジュディの目には悪魔のように映る。
(どうしてこの人は、私たちと普通に会話をするの? 自分がフィリップス様に何をしたのか忘れたの? 嫌われて、憎まれていると知りながらも、平然と……)
この悪びれなさが、ジェラルドというひとなのだ、と悟った。
良識も常識も、期待する方が愚かなのだ。
一歩下がれば下がった分以上に踏み込まれて、居場所を削られる。
欲が強い。
雛鳥のように弱ったフィリップスにとっては、毒そのものだ。
「アルシア様にお会いするだけが、目的とは思えません。この時期に、そんなことのために王都を離れますか」
踏み込まれてなるものかと、ジュディは目の前の相手を睨みつけながら尋ねた。
「ひどい言い草ですね、先生。アルシア様には、それこそ王子の身分かつ甥の立場でなければ、どうお近づきになれば良いかわかりませんでした。フローリー公が唯一愛した女性、ずっと会ってみたかったんですよ」
「あなたは軽々しくお亡くなりになったフローリー公の名前を出しますが、いったいどこでお会いになったんでしょう。いまも生きてらっしゃるんですか。東地区で?」
続けざまのジュディの問いかけに、ジェラルドのまとう空気が不意に冷ややかなものとなった。
(「東地区」に反応した? そこが泣き所なの?)
何かがカンに触ったのは間違いない。
勝負に勝つことだけを考えていれば、決して見せてはいけない隙を、見せた。
「冗談でも、それは口にしない方が身のためですよ、先生。僕はいまやフィリップスであり、入れ替えの原因となったフィリップスの過去の誘拐事件は王宮内でもみ消されています。王家の人間が、東地区などと関わりを持つわけがないのです」
その言い分には、無理がある。
すっと呼吸を整えて、ジュディは聞き返した。
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「いえ、絶対に必要でした」
ジェラルドは即座に答えてから、自分の表情が強張っていることに気づいたように、ぎこちなく笑った。
「フィリップスをはじめ、あの場にいたあいつに肩入れする貴族たちを、すべて殺して始末することはできない。だからこそ、心が死ぬまで『わからせる』必要があったんですよ。逆らえば容赦しない、これほどの目に遭うのだ、と。誰の目にも明らかな異常な出来事が王宮で起きているのに、メディアは沈黙し、国民は知らぬままで、王家寄りの貴族たちは声も上げない。その光景を、作り出す必要があった」
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