36 / 104
第三章
赤く染まる
しおりを挟む
「おかしなことを言うものだな、子爵。金を出す以上、当然俺にもメリットがあるのではないか? 『わが国の民のために自分は高潔なことをしている』と自尊心が満たされる以外にも、なんらかの実利があってしかるべきだろう? 実際に、子爵に金を渡している者たちは相応の対価を得ているはずだ。そうでなければなぜ、自領の民に使うべき金をわざわざ東地区につぎこむのだ」
これまで被《かぶ》っていた仮面を、フィリップスが脱ぎ捨てた。闇を引き裂く声が、冷たいものになる。
(アリンガム子爵は殿下を侮《あなど》り過ぎていたのよ。実態のない事業で詐取《さしゅ》する信用も才覚もないからこそ、人身売買に手を染め、商品として人間を売り渡すことで利益を上げていたでしょうに、殿下には「架空の慈善事業」として話を持ちかけたのね。それで騙せると踏んで……)
それは、フィリップスの敏《さと》さに考えが及ばなかったヒースコートの手落ちだ。おそらくフィリップスの方が上手《うわて》だったのだろう。「良いことをできると聞いて無心に喜ぶ、理想に燃えた初心《うぶ》な若者」を装ったに違いない。ヒースコートの目に彼は、いかにも騙しやすそうに見えたことだろう。
そんなわけがないのに。
「この国の王侯貴族は『高い社会的地位は、義務を伴う』を、その行動規範としている。そういう建前がある。しかし実際のところ、身分社会の恩恵に浴す強者として、下層の者を人間とはみなさないことで切り捨てる。それがいまのこの国であり、東地区の現状だ。その状況を正しく変えようと考える貴族であれば、議会で法案を通すのが筋であり、隠れて支援という形にはならないだろう。なぜ隠すのかといえば、隠さねばならぬほどの悪事がそこにあるからだ。そうだな?」
白黒をつけるつもりなのか、フィリップスの舌鋒は鋭い。
喉元に刃を突きつけられたヒースコートは、事実を明かすのかそれともこの期に及んでもまだ誤魔化すのか。
「なるほど……。そこまでお見通しなのに、敢えて殿下がこの話に乗ったのは、あなたさまの教育係の教えにより『この件に関わることで、王権を弱体化させることができる』とお考えになったから、それで間違いがございませんか。つまりそれこそが殿下の真の目的であり、メリットであると」
ヒースコートなりに、フィリップスの思考の流れを追おうとしているらしい。そこに活路があると、よもや本気で考えているのだろうか。
ふふ、とフィリップスが笑う気配があった。空気はどこまでも冷ややかであった。
「どう思う、アリンガム子爵。その線で俺を説得できそうか? たしかにこの件に俺が関わり、それが明るみに出た暁には王権よりもまず俺へのダメージが計り知れないだろう。生涯に渡る汚点として、廃嫡されるほどの失態だ。なぜならこれは慈善事業ではなく、ひとをひととも思わぬ悪事だからだ」
ヒースコートが東地区で何をしているのか、フィリップスは確実に気づいている。その指摘を受けてなお、ヒースコートは朗々として余裕を漂わせた声で答えた。
「殿下はお若い。悪事とは言いますが、我々は実際にかなり多くの民をすでに救っているのですよ。今日食べるものがなく、安心できる家も裸を隠す衣服もない。常に不安を抱え、暴力にさらされているか弱い子どもたちを、女性を。それがたとえ形こそ『隷属』であったとしても、東地区に住み続けるよりはどれだけマシなことか。恵まれたお生まれの殿下には、想像もつかないのでしょうな!」
強気だった。ジュディは息を詰めて耳をそばだてる。
強烈な違和感が胸の中に広がっていた。まだ何か、見誤っている、という感覚。
(違う……。殿下は何かが違う。初心《うぶ》な若者ではなく、城下の事情に通じていて、強烈に王権を憎んでいる。恵まれた生まれに安住している者には、決してたどりつけない発想を持っている方よ)
ガウェインは、平民のブレーンがついていると睨んでいた。それが誰かわからぬ以上、無用な憶測はしないようにとジュディは自分を戒めてきたが、どうしても考えずにはいられない。
どこで出会い、なぜそこまで意気投合したのか? どんな経験がそこに付随しているのか。
「王権を倒すのは俺の宿願だが、我が国の民を危険にさらす悪事に俺は加担などしない。見過ごすこともしない」
フィリップスの宣言。
胸が痛いほど鳴っていて、ジュディはこっそりと深呼吸をした。ヒースコートは、なおも事態を甘くみているらしく、フィリップスに落ち着いた様子で語りかける。
「ぜひ、お考え直しください。殿下は誤解しておいでだ。これは」
鈍い音とともに、ヒースコートの言葉が不自然なところで途絶えた。ジュディはハッと息を呑み、そばに立つステファンを見上げる。
二人を窺っていたステファンは、仄かな光だけの暗がりで、ひどく厳しい顔をしていた。
がは、とヒースコートが喉を鳴らし、膝をつくような音が耳に届く。
暗闇に、フィリップスの声が、響き渡った。
「考え直しても変わらない。お前は馬鹿だ。なぜ『恵まれた生まれ』の俺が、東地区の事情に通じているのか。お前の仕事をどこで知ったのか。よほど金に困っていたのか、俺をろくに疑わなかったようだが。お前は先代に比べて何もかもが杜撰《ずさん》だ。何も引き継いでいないのか? それとも、お前は足切り要員で、この事業を取り仕切っている者は他にいるのかな。……まあ、そう考えるのが妥当か」
殿下、と苦しげな声がフィリップスを呼んだ。
それに対して、いっそ清々しいほど爽やかな口ぶりでフィリップスが答えた。
「お前はもういらないな。これ以上探っても、お前からは何も出てこない」
泳がせることすらせず、ここで始末を。
意図を察したジュディは、ステファンに止められる前に棚の間から通路に飛び出す。
「殿下!」
細い光の中で、うずくまるヒースコート。その横に傲然と立つフィリップス。ジュディの叫びに、フィリップスが鋭い視線をくれる。
「いたのか、先生」
「その者から、すぐに手を引いてください!!」
呼びかけは虚しく、フィリップスは足を振り上げ、ヒースコートの首を強く踏みつける。
折れても構わないというその仕草に、ジュディは息を止めて目を見開いた。
けれど、黙ってはいられない。さらに足早に近づく。
「暴力で解決をはかろうとしてはなりません!! ありがたくも私の教えを胸に刻んで時折思い出してくださっている殿下であれば、この忠告が二度目ということは言われずともおわかりですね!」
よほど初手でひどい殴られ方をしたのか、そこに追撃を受けたゆえか、ヒースコートは立ち上がる気配がない。その様子をちらりと確認しつつ、ジュディは瞳に力を込めてフィリップスを睨みつけた。
フィリップスは、実に良い笑顔だった。
「覚えていますよ、先生。たしかあなたはこう言った。『暴力はお金がかかる』と。あとはそうだ、『怪我をすると、生産性が落ちます』だな。その通りだ。中途半端な怪我とその後の不自由な生は、無駄飯食らいの無生産者を生み出すだけ。生かす価値もない者を。その点、死は安くて済む。最小限だ」
あのときフィリップスは言ったのだ。
――この世に綺麗な暴力はない。必要な暴力はある。ゆえに俺は、腐った人間を始末するんだ。この手で
(いま彼が足蹴にしている男は、まぎれもなく腐った人間。生かしておいても、もはや悪事から手を引けぬ者。ひいては、いずれ殿下のお命すら狙おうとするかもしれない。ここで始末をして幕引きにしたいというのは、わかる。それがすべてのリスクとコストを「最小限」にする方法)
それでも。
「いけません。ここは法治国家です。無秩序な殺人は許されません。殿下はなぜそれが、ご自身に許されているとお考えなのですか。それこそ、特権に甘んじた傲慢さの現れではありませんか」
深く呼吸をして、一息に言った。
情状酌量も正当防衛もある。だが殺人は殺人であり、加害者が誰であれ、被害者が誰であれ、決して見逃すことはできない。
その一線は、守り抜かねばならない。
決意を胸に、毅然と背筋を伸ばしたジュディに対し、フィリップスはにこやかに言い放った。
「それは本心からなのか、先生。実のところ、この男をかばいたいだけではないのか? アリンガム子爵は以前、先生の夫だったんだろう。その目は情愛でくもり、この男の罪を目の当たりにしてさえ、命乞いをすることに気を取られているだけではないのか? なあ、先生」
怒りで目の前が、真っ赤に染まった。
これまで被《かぶ》っていた仮面を、フィリップスが脱ぎ捨てた。闇を引き裂く声が、冷たいものになる。
(アリンガム子爵は殿下を侮《あなど》り過ぎていたのよ。実態のない事業で詐取《さしゅ》する信用も才覚もないからこそ、人身売買に手を染め、商品として人間を売り渡すことで利益を上げていたでしょうに、殿下には「架空の慈善事業」として話を持ちかけたのね。それで騙せると踏んで……)
それは、フィリップスの敏《さと》さに考えが及ばなかったヒースコートの手落ちだ。おそらくフィリップスの方が上手《うわて》だったのだろう。「良いことをできると聞いて無心に喜ぶ、理想に燃えた初心《うぶ》な若者」を装ったに違いない。ヒースコートの目に彼は、いかにも騙しやすそうに見えたことだろう。
そんなわけがないのに。
「この国の王侯貴族は『高い社会的地位は、義務を伴う』を、その行動規範としている。そういう建前がある。しかし実際のところ、身分社会の恩恵に浴す強者として、下層の者を人間とはみなさないことで切り捨てる。それがいまのこの国であり、東地区の現状だ。その状況を正しく変えようと考える貴族であれば、議会で法案を通すのが筋であり、隠れて支援という形にはならないだろう。なぜ隠すのかといえば、隠さねばならぬほどの悪事がそこにあるからだ。そうだな?」
白黒をつけるつもりなのか、フィリップスの舌鋒は鋭い。
喉元に刃を突きつけられたヒースコートは、事実を明かすのかそれともこの期に及んでもまだ誤魔化すのか。
「なるほど……。そこまでお見通しなのに、敢えて殿下がこの話に乗ったのは、あなたさまの教育係の教えにより『この件に関わることで、王権を弱体化させることができる』とお考えになったから、それで間違いがございませんか。つまりそれこそが殿下の真の目的であり、メリットであると」
ヒースコートなりに、フィリップスの思考の流れを追おうとしているらしい。そこに活路があると、よもや本気で考えているのだろうか。
ふふ、とフィリップスが笑う気配があった。空気はどこまでも冷ややかであった。
「どう思う、アリンガム子爵。その線で俺を説得できそうか? たしかにこの件に俺が関わり、それが明るみに出た暁には王権よりもまず俺へのダメージが計り知れないだろう。生涯に渡る汚点として、廃嫡されるほどの失態だ。なぜならこれは慈善事業ではなく、ひとをひととも思わぬ悪事だからだ」
ヒースコートが東地区で何をしているのか、フィリップスは確実に気づいている。その指摘を受けてなお、ヒースコートは朗々として余裕を漂わせた声で答えた。
「殿下はお若い。悪事とは言いますが、我々は実際にかなり多くの民をすでに救っているのですよ。今日食べるものがなく、安心できる家も裸を隠す衣服もない。常に不安を抱え、暴力にさらされているか弱い子どもたちを、女性を。それがたとえ形こそ『隷属』であったとしても、東地区に住み続けるよりはどれだけマシなことか。恵まれたお生まれの殿下には、想像もつかないのでしょうな!」
強気だった。ジュディは息を詰めて耳をそばだてる。
強烈な違和感が胸の中に広がっていた。まだ何か、見誤っている、という感覚。
(違う……。殿下は何かが違う。初心《うぶ》な若者ではなく、城下の事情に通じていて、強烈に王権を憎んでいる。恵まれた生まれに安住している者には、決してたどりつけない発想を持っている方よ)
ガウェインは、平民のブレーンがついていると睨んでいた。それが誰かわからぬ以上、無用な憶測はしないようにとジュディは自分を戒めてきたが、どうしても考えずにはいられない。
どこで出会い、なぜそこまで意気投合したのか? どんな経験がそこに付随しているのか。
「王権を倒すのは俺の宿願だが、我が国の民を危険にさらす悪事に俺は加担などしない。見過ごすこともしない」
フィリップスの宣言。
胸が痛いほど鳴っていて、ジュディはこっそりと深呼吸をした。ヒースコートは、なおも事態を甘くみているらしく、フィリップスに落ち着いた様子で語りかける。
「ぜひ、お考え直しください。殿下は誤解しておいでだ。これは」
鈍い音とともに、ヒースコートの言葉が不自然なところで途絶えた。ジュディはハッと息を呑み、そばに立つステファンを見上げる。
二人を窺っていたステファンは、仄かな光だけの暗がりで、ひどく厳しい顔をしていた。
がは、とヒースコートが喉を鳴らし、膝をつくような音が耳に届く。
暗闇に、フィリップスの声が、響き渡った。
「考え直しても変わらない。お前は馬鹿だ。なぜ『恵まれた生まれ』の俺が、東地区の事情に通じているのか。お前の仕事をどこで知ったのか。よほど金に困っていたのか、俺をろくに疑わなかったようだが。お前は先代に比べて何もかもが杜撰《ずさん》だ。何も引き継いでいないのか? それとも、お前は足切り要員で、この事業を取り仕切っている者は他にいるのかな。……まあ、そう考えるのが妥当か」
殿下、と苦しげな声がフィリップスを呼んだ。
それに対して、いっそ清々しいほど爽やかな口ぶりでフィリップスが答えた。
「お前はもういらないな。これ以上探っても、お前からは何も出てこない」
泳がせることすらせず、ここで始末を。
意図を察したジュディは、ステファンに止められる前に棚の間から通路に飛び出す。
「殿下!」
細い光の中で、うずくまるヒースコート。その横に傲然と立つフィリップス。ジュディの叫びに、フィリップスが鋭い視線をくれる。
「いたのか、先生」
「その者から、すぐに手を引いてください!!」
呼びかけは虚しく、フィリップスは足を振り上げ、ヒースコートの首を強く踏みつける。
折れても構わないというその仕草に、ジュディは息を止めて目を見開いた。
けれど、黙ってはいられない。さらに足早に近づく。
「暴力で解決をはかろうとしてはなりません!! ありがたくも私の教えを胸に刻んで時折思い出してくださっている殿下であれば、この忠告が二度目ということは言われずともおわかりですね!」
よほど初手でひどい殴られ方をしたのか、そこに追撃を受けたゆえか、ヒースコートは立ち上がる気配がない。その様子をちらりと確認しつつ、ジュディは瞳に力を込めてフィリップスを睨みつけた。
フィリップスは、実に良い笑顔だった。
「覚えていますよ、先生。たしかあなたはこう言った。『暴力はお金がかかる』と。あとはそうだ、『怪我をすると、生産性が落ちます』だな。その通りだ。中途半端な怪我とその後の不自由な生は、無駄飯食らいの無生産者を生み出すだけ。生かす価値もない者を。その点、死は安くて済む。最小限だ」
あのときフィリップスは言ったのだ。
――この世に綺麗な暴力はない。必要な暴力はある。ゆえに俺は、腐った人間を始末するんだ。この手で
(いま彼が足蹴にしている男は、まぎれもなく腐った人間。生かしておいても、もはや悪事から手を引けぬ者。ひいては、いずれ殿下のお命すら狙おうとするかもしれない。ここで始末をして幕引きにしたいというのは、わかる。それがすべてのリスクとコストを「最小限」にする方法)
それでも。
「いけません。ここは法治国家です。無秩序な殺人は許されません。殿下はなぜそれが、ご自身に許されているとお考えなのですか。それこそ、特権に甘んじた傲慢さの現れではありませんか」
深く呼吸をして、一息に言った。
情状酌量も正当防衛もある。だが殺人は殺人であり、加害者が誰であれ、被害者が誰であれ、決して見逃すことはできない。
その一線は、守り抜かねばならない。
決意を胸に、毅然と背筋を伸ばしたジュディに対し、フィリップスはにこやかに言い放った。
「それは本心からなのか、先生。実のところ、この男をかばいたいだけではないのか? アリンガム子爵は以前、先生の夫だったんだろう。その目は情愛でくもり、この男の罪を目の当たりにしてさえ、命乞いをすることに気を取られているだけではないのか? なあ、先生」
怒りで目の前が、真っ赤に染まった。
1
お気に入りに追加
420
あなたにおすすめの小説
【掌編集】今までお世話になりました旦那様もお元気で〜妻の残していった離婚受理証明書を握りしめイケメン公爵は涙と鼻水を垂らす
まほりろ
恋愛
新婚初夜に「君を愛してないし、これからも愛するつもりはない」と言ってしまった公爵。
彼は今まで、天才、美男子、完璧な貴公子、ポーカーフェイスが似合う氷の公爵などと言われもてはやされてきた。
しかし新婚初夜に暴言を吐いた女性が、初恋の人で、命の恩人で、伝説の聖女で、妖精の愛し子であったことを知り意気消沈している。
彼の手には元妻が置いていった「離婚受理証明書」が握られていた……。
他掌編七作品収録。
※無断転載を禁止します。
※朗読動画の無断配信も禁止します
「Copyright(C)2023-まほりろ/若松咲良」
某小説サイトに投稿した掌編八作品をこちらに転載しました。
【収録作品】
①「今までお世話になりました旦那様もお元気で〜ポーカーフェイスの似合う天才貴公子と称された公爵は、妻の残していった離婚受理証明書を握りしめ涙と鼻水を垂らす」
②「何をされてもやり返せない臆病な公爵令嬢は、王太子に竜の生贄にされ壊れる。能ある鷹と天才美少女は爪を隠す」
③「運命的な出会いからの即日プロポーズ。婚約破棄された天才錬金術師は新しい恋に生きる!」
④「4月1日10時30分喫茶店ルナ、婚約者は遅れてやってきた〜新聞は星座占いを見る為だけにある訳ではない」
⑤「『お姉様はズルい!』が口癖の双子の弟が現世の婚約者! 前世では弟を立てる事を親に強要され馬鹿の振りをしていましたが、現世では奴とは他人なので天才として実力を充分に発揮したいと思います!」
⑥「婚約破棄をしたいと彼は言った。契約書とおふだにご用心」
⑦「伯爵家に半世紀仕えた老メイドは伯爵親子の罠にハマり無一文で追放される。老メイドを助けたのはポーカーフェイスの美女でした」
⑧「お客様の中に褒め褒めの感想を書ける方はいらっしゃいませんか? 天才美文感想書きVS普通の少女がえんぴつで書いた感想!」
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結】仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり
愛することをやめたら、怒る必要もなくなりました。今さら私を愛する振りなんて、していただかなくても大丈夫です。
石河 翠
恋愛
貴族令嬢でありながら、家族に虐げられて育ったアイビー。彼女は社交界でも人気者の恋多き侯爵エリックに望まれて、彼の妻となった。
ひとなみに愛される生活を夢見たものの、彼が欲していたのは、夫に従順で、家の中を取り仕切る女主人のみ。先妻の子どもと仲良くできない彼女をエリックは疎み、なじる。
それでもエリックを愛し、結婚生活にしがみついていたアイビーだが、彼の子どもに言われたたった一言で心が折れてしまう。ところが、愛することを止めてしまえばその生活は以前よりも穏やかで心地いいものになっていて……。
愛することをやめた途端に愛を囁くようになったヒーローと、その愛をやんわりと拒むヒロインのお話。
この作品は他サイトにも投稿しております。
扉絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品(写真ID 179331)をお借りしております。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
残念ながら、定員オーバーです!お望みなら、次期王妃の座を明け渡しますので、お好きにしてください
mios
恋愛
ここのところ、婚約者の第一王子に付き纏われている。
「ベアトリス、頼む!このとーりだ!」
大袈裟に頭を下げて、どうにか我儘を通そうとなさいますが、何度も言いますが、無理です!
男爵令嬢を側妃にすることはできません。愛妾もすでに埋まってますのよ。
どこに、捻じ込めると言うのですか!
※番外編少し長くなりそうなので、また別作品としてあげることにしました。読んでいただきありがとうございました。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結済】結婚式の夜、突然豹変した夫に白い結婚を言い渡されました
鳴宮野々花@軍神騎士団長1月15日発売
恋愛
オールディス侯爵家の娘ティファナは、王太子の婚約者となるべく厳しい教育を耐え抜いてきたが、残念ながら王太子は別の令嬢との婚約が決まってしまった。
その後ティファナは、ヘイワード公爵家のラウルと婚約する。
しかし幼い頃からの顔見知りであるにも関わらず、馬が合わずになかなか親しくなれない二人。いつまでもよそよそしいラウルではあったが、それでもティファナは努力し、どうにかラウルとの距離を縮めていった。
ようやく婚約者らしくなれたと思ったものの、結婚式当日のラウルの様子がおかしい。ティファナに対して突然冷たい態度をとるそっけない彼に疑問を抱きつつも、式は滞りなく終了。しかしその夜、初夜を迎えるはずの寝室で、ラウルはティファナを冷たい目で睨みつけ、こう言った。「この結婚は白い結婚だ。私が君と寝室を共にすることはない。互いの両親が他界するまでの辛抱だと思って、この表面上の結婚生活を乗り切るつもりでいる。時が来れば、離縁しよう」
一体なぜラウルが豹変してしまったのか分からず、悩み続けるティファナ。そんなティファナを心配するそぶりを見せる義妹のサリア。やがてティファナはサリアから衝撃的な事実を知らされることになる──────
※※腹立つ登場人物だらけになっております。溺愛ハッピーエンドを迎えますが、それまでがドロドロ愛憎劇風です。心に優しい物語では決してありませんので、苦手な方はご遠慮ください。
※※不貞行為の描写があります※※
※この作品はカクヨム、小説家になろうにも投稿しています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
完結 そんなにその方が大切ならば身を引きます、さようなら。
音爽(ネソウ)
恋愛
相思相愛で結ばれたクリステルとジョルジュ。
だが、新婚初夜は泥酔してお預けに、その後も余所余所しい態度で一向に寝室に現れない。不審に思った彼女は眠れない日々を送る。
そして、ある晩に玄関ドアが開く音に気が付いた。使われていない離れに彼は通っていたのだ。
そこには匿われていた美少年が棲んでいて……
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
今日結婚した夫から2年経ったら出ていけと言われました
四折 柊
恋愛
子爵令嬢であるコーデリアは高位貴族である公爵家から是非にと望まれ結婚した。美しくもなく身分の低い自分が何故? 理由は分からないが自分にひどい扱いをする実家を出て幸せになれるかもしれないと淡い期待を抱く。ところがそこには思惑があり……。公爵は本当に愛する女性を妻にするためにコーデリアを利用したのだ。夫となった男は言った。「お前と本当の夫婦になるつもりはない。2年後には公爵邸から国外へ出ていってもらう。そして二度と戻ってくるな」と。(いいんですか? それは私にとって……ご褒美です!)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
筆頭婚約者候補は「一抜け」を叫んでさっさと逃げ出した
基本二度寝
恋愛
王太子には婚約者候補が二十名ほどいた。
その中でも筆頭にいたのは、顔よし頭良し、すべての条件を持っていた公爵家の令嬢。
王太子を立てることも忘れない彼女に、ひとつだけ不満があった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる