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第三章
試すもの、試されるもの
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戸板に耳をつけて中を窺っていたステファンが、真鍮のノブに手をかけて音もなくドアを開いた。
そんなことをして大丈夫? とジュディが目で聞くと、意図を了解したらしいステファンが無言のまま頷く。
「二人とも、ドアから離れて奥へ進んでいます。こちらに注意を払っていないうちに中に入り込みます。入ってすぐ右の棚の影に。暗いですよ」
ごく小さな声の指図に従い、ジュディは薄く開いたドアから中にすべりこみ、音を立てぬよう足元に気をつけて背の高い棚の影に走り込んだ。幽霊の噂話といい、中の配置といい、ステファンは下調べ済らしいと気づく。
この瞬間、待ち構えていた誰かに殴りかかられるだとか、ステファンが裏切る可能性が頭をかすめなかったわけではない。それでもジュディは、暗がりの中へ進む以外の道を、考えなかった。
(無謀は嫌い。綺麗な気持ちだけで行動して、場をひっかきまわし、味方の足を引っ張り助けを待つだけのヒロイン、私は好きじゃないもの)
昼間、ヒースコートに足をすくわれたことは、当然まだ心に燻っている。あのときはガウェインが助けてくれた。感謝はしているが、あの時間ガウェインはもっと他のことをしたかったのではないか、という気がしてならない。
これはわけも分からぬまま、突然放り込まれた仕事。自分の得意分野ではなく、従って自分の働きが半人前なのは致し方ないことだ、と理解したジュディがするべきことは、もう他人の手を煩わせないこと、なるべく荒事には首をつっこまずに、できる人間に任せておとなしくしていること。
淑女教育なるものを受けてきた貴族女性であれば、それが正しいとはよくわかっている。
その一方で、ジュディは自分がいつか独立することを視野に、女性ながらも爵位相当のものを得たときはいかに振る舞うかについて考えてきた。「高い社会的地位は、義務を伴う」つまり高貴なるものの果たすべき無私の義務と、徳を示す振る舞いについて。
もしここで自分自身を半人前の人間とみなし、「精一杯の仕事」を最初から諦めて自分の無事だけ確保して満足しているようなら、それこそ「王子様の教育係」なんてお役御免だと思うのだ。
(王子殿下を任されたということは、この国の未来に私が少なからず影響を与える可能性があるということ。殿下が悪人であるヒースコートに関わっているのを知ってしまった以上、放ってはおけない)
フィリップスは頭ごなしにジュディから「間違えている」と言われて、納得する人間ではない。その強情さはジュディとてよくわかっているし、フィリップスにも正しい面があるのは知っている。だがその正しさに忖度して「一利ある」などと細かく認めていると、絶対に言い負かされてしまう。
悪いものは悪い。この前提は絶対に譲らない。ヒースコートと個人的に仲を深めるのは未来の王にとって良くないと、ジュディは私怨を抜きにしても確信している。
それをフィリップスに伝えるのは、たとえ自分の命と引き換えであっても、果たすべきジュディの役割なのだ。周囲が守ろうとしてくれるのはありがたいが、ジュディが決めた行動に関してステファンに止められるつもりはないし、たとえここでジュディが斃《たお》れてもガウェインは後悔してはならないと考えている。
貯蔵庫の中、灯りは遠くにちらちらと見える燭台の光だけ。おそらくそこには、ヒースコートとフィリップスがいる。
ステファンはジュディの側に立ち、棚の影から部屋の奥を窺う。ジュディはわずかにステファンの腕に触れ、小さく囁いた。
「もしものときは、殿下をお願いします」
私ではなく、の意味を込めて。自分の本分を見失わないでください、守るべき相手を間違えないでくださいとの念押し。
はい、とかすかな声が聞こえた。
その声にかぶさるように、ヒースコートの朗々たる演説が響いた。
「……本当に監獄塔の東は、この世とは思えない地獄の様相を成しています。吹き溜まりというのは、ああいうところを言うのでしょう。我が国の政府も王家も彼らを見放し、見てみぬふりをしている。それでいかに立派なことを言っても。おっとこれは失礼。殿下の前で」
監獄塔の東というのは、王都の貧民街《スラム》である。王宮のある整備された西側とは対極、王都に流れ込んだ貧困層と移民が住み着いていて、開発も整備も滞っているエリアだ。
「構わない。俺も常々そう思っていた。この国の政治はどこを向いているのかと。犯罪と貧困が溢れ、密集した建物で昼間でも薄暗く、小さな子どもたちまでやせ細りながら物乞いをしているのが東側だ。西側に住む者たちは、その事実から目を背けている。まるでそんなもの、存在しないかのように。実際に、外国の使節団には『絶対にあそこには近寄らないように』言い含めるくらいだからな。不衛生で危険極まりない地域です、と。王都すなわち王家の膝下で、自国民が住んでいる土地に対する言い草とは思われない」
この国の政治はどこを向いているのか。
(フィリップス様は、取りこぼされる者のことをいつも考えていらっしゃる。西側については、高潔の士の中にさえ、まるで見えていないかのように振る舞う方が一定数いるのはたしかね。貴族の役目が民に報いることであることは疑いようがないのに、「あれは民ではないから、そもそも救う必要がない」と詭弁を弄して)
それこそが身分社会の負の側面だ。人間を階層で考えることに、ためらいがない。
貴族は本質的に「所有者」ではなく「管理者」と自称し、先祖伝来の屋敷と土地の管理並びに、近隣住民の生活を守ることが己のなすべきことと心得ているはず。
しかし、貧困層や移民を「わが民」と考えなければ、その義務すら発生しないと……。
「彼らの現状はあまりにもひどい。そこで私は財をなげうって、彼らを救い出すことに一役買っているわけです。まずはあの土地の大きな問題である人口過密。早急に対応するため、彼らに新たな土地を用意することにしました。新天地です」
熱を帯びたヒースコートの声。
耳を傾けていたジュディは、拭い難い違和感に、喉が詰まるような不快感を覚える。
(お金に困って悪事に手を染めているひとが、私財をなげうってスラムに尽くしている、ですって? そんなことある?)
その疑問をなぞるように、フィリップスが言った。
「なるほど、子爵の言うことはもっともだ。だから、子爵は東地区から人材を選び抜いて、よその土地へと連れ出しているわけだな?」
そんなことをして大丈夫? とジュディが目で聞くと、意図を了解したらしいステファンが無言のまま頷く。
「二人とも、ドアから離れて奥へ進んでいます。こちらに注意を払っていないうちに中に入り込みます。入ってすぐ右の棚の影に。暗いですよ」
ごく小さな声の指図に従い、ジュディは薄く開いたドアから中にすべりこみ、音を立てぬよう足元に気をつけて背の高い棚の影に走り込んだ。幽霊の噂話といい、中の配置といい、ステファンは下調べ済らしいと気づく。
この瞬間、待ち構えていた誰かに殴りかかられるだとか、ステファンが裏切る可能性が頭をかすめなかったわけではない。それでもジュディは、暗がりの中へ進む以外の道を、考えなかった。
(無謀は嫌い。綺麗な気持ちだけで行動して、場をひっかきまわし、味方の足を引っ張り助けを待つだけのヒロイン、私は好きじゃないもの)
昼間、ヒースコートに足をすくわれたことは、当然まだ心に燻っている。あのときはガウェインが助けてくれた。感謝はしているが、あの時間ガウェインはもっと他のことをしたかったのではないか、という気がしてならない。
これはわけも分からぬまま、突然放り込まれた仕事。自分の得意分野ではなく、従って自分の働きが半人前なのは致し方ないことだ、と理解したジュディがするべきことは、もう他人の手を煩わせないこと、なるべく荒事には首をつっこまずに、できる人間に任せておとなしくしていること。
淑女教育なるものを受けてきた貴族女性であれば、それが正しいとはよくわかっている。
その一方で、ジュディは自分がいつか独立することを視野に、女性ながらも爵位相当のものを得たときはいかに振る舞うかについて考えてきた。「高い社会的地位は、義務を伴う」つまり高貴なるものの果たすべき無私の義務と、徳を示す振る舞いについて。
もしここで自分自身を半人前の人間とみなし、「精一杯の仕事」を最初から諦めて自分の無事だけ確保して満足しているようなら、それこそ「王子様の教育係」なんてお役御免だと思うのだ。
(王子殿下を任されたということは、この国の未来に私が少なからず影響を与える可能性があるということ。殿下が悪人であるヒースコートに関わっているのを知ってしまった以上、放ってはおけない)
フィリップスは頭ごなしにジュディから「間違えている」と言われて、納得する人間ではない。その強情さはジュディとてよくわかっているし、フィリップスにも正しい面があるのは知っている。だがその正しさに忖度して「一利ある」などと細かく認めていると、絶対に言い負かされてしまう。
悪いものは悪い。この前提は絶対に譲らない。ヒースコートと個人的に仲を深めるのは未来の王にとって良くないと、ジュディは私怨を抜きにしても確信している。
それをフィリップスに伝えるのは、たとえ自分の命と引き換えであっても、果たすべきジュディの役割なのだ。周囲が守ろうとしてくれるのはありがたいが、ジュディが決めた行動に関してステファンに止められるつもりはないし、たとえここでジュディが斃《たお》れてもガウェインは後悔してはならないと考えている。
貯蔵庫の中、灯りは遠くにちらちらと見える燭台の光だけ。おそらくそこには、ヒースコートとフィリップスがいる。
ステファンはジュディの側に立ち、棚の影から部屋の奥を窺う。ジュディはわずかにステファンの腕に触れ、小さく囁いた。
「もしものときは、殿下をお願いします」
私ではなく、の意味を込めて。自分の本分を見失わないでください、守るべき相手を間違えないでくださいとの念押し。
はい、とかすかな声が聞こえた。
その声にかぶさるように、ヒースコートの朗々たる演説が響いた。
「……本当に監獄塔の東は、この世とは思えない地獄の様相を成しています。吹き溜まりというのは、ああいうところを言うのでしょう。我が国の政府も王家も彼らを見放し、見てみぬふりをしている。それでいかに立派なことを言っても。おっとこれは失礼。殿下の前で」
監獄塔の東というのは、王都の貧民街《スラム》である。王宮のある整備された西側とは対極、王都に流れ込んだ貧困層と移民が住み着いていて、開発も整備も滞っているエリアだ。
「構わない。俺も常々そう思っていた。この国の政治はどこを向いているのかと。犯罪と貧困が溢れ、密集した建物で昼間でも薄暗く、小さな子どもたちまでやせ細りながら物乞いをしているのが東側だ。西側に住む者たちは、その事実から目を背けている。まるでそんなもの、存在しないかのように。実際に、外国の使節団には『絶対にあそこには近寄らないように』言い含めるくらいだからな。不衛生で危険極まりない地域です、と。王都すなわち王家の膝下で、自国民が住んでいる土地に対する言い草とは思われない」
この国の政治はどこを向いているのか。
(フィリップス様は、取りこぼされる者のことをいつも考えていらっしゃる。西側については、高潔の士の中にさえ、まるで見えていないかのように振る舞う方が一定数いるのはたしかね。貴族の役目が民に報いることであることは疑いようがないのに、「あれは民ではないから、そもそも救う必要がない」と詭弁を弄して)
それこそが身分社会の負の側面だ。人間を階層で考えることに、ためらいがない。
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