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第二章
抑圧
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青い空は澄み切って明るく、梢から降り注ぐ日差しはきらきらと輝いている。
庭園では、さきほどまでのヴァイオリンソロに代わり、楽団が曲を奏でていて、人々がそこかしこで談笑していた。
スーツ姿の男性陣に、華やかな色合いのドレスを身に着けた女性たち。オールドローズ、アプリコット、サックスブルー、プリムローズイエロー……緑なす庭園の中で、鮮やかな花が咲き誇っているかのようだ。
さきほど出会ったユーニスは、自分の儚い美を際立たせるかのような、わすれな草色のプロムナードドレスをまとっていた。浅からぬ因縁のあるジュディさえ、見惚れるほどのうつくしさだった。
ジュディの知る限り、ヒースコートはジュディと結婚期間中すでに、ユーニスを囲い込んでいたらしかった。表向きは、兄の死により行かず後家になったユーニスを、路頭に迷わぬよう当主の責任として支援するという名目で。
しかし、どう言い繕おうとも誰の目にも愛人と映っていたのではないかと思う。そこまでなりふり構わずの振る舞いをした理由は、ジュディとてわからないでもない。
(ユーニスさんの美貌があれば、子爵以上の伴侶も望めたかもしれない……。あの方に惚れ込んでいたアリンガム子爵は、なるべく他人の目にさらしたくなかったんでしょうね)
どこで誰に見初められるかわからない美女とあらば。
その意味では、今になってヒースコートがユーニスを伴って社交の場に出てくるのは、意外でもある。彼女を手に入れた自信から、見せびらかしたいのか。あるいは、今日のこの場にどうしても会いたい相手でもいたのか。
(私はやっぱり、会いたくない。でも、連絡事項を伝えなければ)
ジュディは重い足取りを引きずり、ヒースコートの姿を探した。
ここまで同行してきたステファンのこと、ジュディの離婚歴とその相手を知らないはずがない。だが、先程の場面では適切な役割配分であったと、ジュディも納得している。ジュディはさすがに、ステファンのようにユーニスを軽々と抱き上げることはできなかった。
周囲のメイドや男性使用人たちは、忙しく働いている。ジュディも自分の役目を全うすべく、自らヒースコートの姿を探した。
いくらも歩かぬうちに、目に飛び込んできた。
焦げ茶色の髪に、鋭い目つき。整った顔立ちに厳しさばかりが漂う、痩せて背の高い男。いつになく落ち着きのない様子で、きょろきょろと辺りを見回している。
せわしなく歩き出したところで、ゲストの男性とぶつかり、すれ違いざまに謝罪をしていた。あきらかに、余裕がなさそうだ。
震える唇が、ユーニス、と名を呼んだように見えた。
ジュディはそこで声をかけようとした。
まさにそのとき、ヒースコートが視線に気づいたようにジュディの方へ顔を向けてきた。
目が合った。ジュディは、すっと呼吸を整える。
(公爵邸のメイドとしてなら、うやうやしく呼びかけるところだけれど……。さすがに私のことはわかるでしょうから)
顔見知りとして、へりくだること無く声をかけよう。
そう覚悟を決めたところで、無造作に呼びつけられた。
「そこの君。私の妻を見なかったか?」
ジュディは一瞬息を止めてしまった。そして雷が落ちたかのように悟った。
過去三年間、夫婦だったというのに。
(私に、気づいてない……!?)
* * *
気づかれていないのなら、それで良いのかもしれない。
ジュディはすばやくそう結論づけて、ヒースコートに笑顔を見せた。
「具合が悪いと、ティーハウス内で休んでいらっしゃいます。ご案内致します」
くるりと背を向け、先を行く。
当然、ついて来るものだと信じてティーハウスへ引き返す途中、背後から突然手首を掴まれて、足が浮くほど強い力でずるりと引きずられた。
「何を」
焦って振り返ると、険しい顔をしたヒースコートがジュディを見下ろしていて、吐き捨てるように言った。
「それはこちらのセリフだ。何をしている、ジュディ」
気づかれていた。
だが、気づいていないふりをされて、この騙し討ちだ。その事実に、ジュディは不覚にもショックを受けて判断力が鈍った。次に何が起きるかわからず、怯えから身動きもできないほど、体が固まってしまった。
それを見越していたかのように、ヒースコートは強引にジュディを建物の影へと引きずり込む。
ひとけがなく、誰の視線も届かないそこで、背をだん、と乱暴に壁に押し付けられた。
「助けを呼ぼうなんて考えるなよ。お前と私は以前夫婦だった。顔を合わせた流れで二人で話していいても何も不思議はない。それに、今日の私はユーニスを伴っている。お前はどうだ?」
「どうって……、どういう意味ですか?」
ジュディが聞き返すと、ヒースコートはジュディのヘッドキャップをつけた頭から地味な紺色のドレスとエプロンを身に着けた腰の辺りまで見下ろし、ふんと鼻で笑った。
「そのままの意味だ。再婚したとも恋人がいるとも聞いたことがなかったが、こんなところで下働きをしているとは。惨めにもほどがあるだろう。こんな場面、誰かに見られたところで、お前が私に気持ちを残していてすがったとみなされるだけだ。あわれ、捨てられた妻が」
突然の暴挙に萎縮していたジュディであったが、その言葉が脳に浸透するにつれ、血が沸騰するのを感じた。
「捨てられた妻、ですって?」
「なんだ、不服そうだな。それ以外にどう言えと。お前は嫁ぎ先で、夫に愛されず子どもを成すこともなく離縁された役立たずの女だ」
冷酷そうに眉をひそめて、ヒースコートはつまらなさそうに言い捨てた。しかし、ふと何かに気付いたように目を細めてジュディの顔をまじまじと見つめ、ぐいっと顎をつまみ上げて目をのぞきこんできた。
「こうして見ると、顔は悪くないな。ユーニスと比べれば立つ瀬もないが、これはこれでなかなか」
ジュディは思い切り顔を背け、ぶしつけな手から逃れた。そのまま距離を置こうとしたが、すぐにまた手首を掴まれて壁に体を押し付けられる。
「離して!!」
「うるさい。口答えをするな。私は結婚している間、お前にそれなりの待遇を与えていたはずだ。それなのに、離婚後こんなところで、これ見よがしに労働をするとは。いったい何が狙いなんだ。どうしておとなしくしていられない?」
「そんなの、私の自由ではありませんか」
「自由なものか。一度結婚して我が家の者として過ごした事実は消せない。離婚したからといって、勝手な真似はするな。自分がどんな理由で離婚されたか忘れたわけではあるまい? 跡継ぎを産めなかった、だぞ。この上はまともな再婚も望めない傷物だというのに、下働きなどしていたらいよいよ下層に落ちるだけだ。あてつけか? 私とユーニスに対するあてつけで、我が家の名を貶めるためにしているのか?」
妄想が、過ぎる。
よほど言い返したかったが、次に何か言えば暴力を振るわれかねない荒んだ空気に、ジュディは一度唇を引き結んだ。
(悔しい。こんなことを言われて)
感情が昂ぶったせいで涙が滲んできた。とっさに顔を背けて見られないようにするも、ヒースコートがごくりと喉を鳴らすのが視界をかすめた。その光景に、胸騒ぎを覚えた。
「……あのときは、ユーニスとの誓いで手を出さなかったが、お前はもともと私のものだった」
低い声が響き、両手で両方の手首を掴まれる。
それがなんの前触れであるか、ぞくりとした悪寒とともに悟ったジュディは叫んだ。
「離してください!! 冗談ではすみませんよ!?」
「なに。元夫婦の戯れだ。それにお前はいま、ゲストに対して強気に逆らえる身分でもないんだろう?」
使用人の装いをしているというだけで、ここまで言われるのか。
ジュディは、自分が何も知らなかったことをこのとき、痛いほど悟った。身に着けている服ひとつで、抵抗すらねじ伏せられる。身分差というもの、それにあぐらをかいている紳士面した男の本性。
(フィリップス殿下が、嫌悪するもの。これは私が貴族の女のままであったら、ここまで知ることができなかったこと……!)
いまこのときばかりは、フィリップスの常に抱えている怒りに同調する。
ジュディは、ヒースコートに対してきっぱりと言い放った。
「あなたの好きにはさせません。この手を離しなさい」
「うるさい。口で言ってわからない女は、痛い目をみなければわからないらしい」
ジュディの手首を離したヒースコートは、そのまま手を大きく振りかざした。ジュディは絶対に目をそらすものかと、その手を強く睨みつけた。
たとえ殴られても、屈しないと決意を胸に。
手は、ジュディの頬を打つ前に不自然に止まった。
「下衆《ゲス》、ですね」
そのとき、聞き覚えのある声が耳に届いた。
庭園では、さきほどまでのヴァイオリンソロに代わり、楽団が曲を奏でていて、人々がそこかしこで談笑していた。
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どこで誰に見初められるかわからない美女とあらば。
その意味では、今になってヒースコートがユーニスを伴って社交の場に出てくるのは、意外でもある。彼女を手に入れた自信から、見せびらかしたいのか。あるいは、今日のこの場にどうしても会いたい相手でもいたのか。
(私はやっぱり、会いたくない。でも、連絡事項を伝えなければ)
ジュディは重い足取りを引きずり、ヒースコートの姿を探した。
ここまで同行してきたステファンのこと、ジュディの離婚歴とその相手を知らないはずがない。だが、先程の場面では適切な役割配分であったと、ジュディも納得している。ジュディはさすがに、ステファンのようにユーニスを軽々と抱き上げることはできなかった。
周囲のメイドや男性使用人たちは、忙しく働いている。ジュディも自分の役目を全うすべく、自らヒースコートの姿を探した。
いくらも歩かぬうちに、目に飛び込んできた。
焦げ茶色の髪に、鋭い目つき。整った顔立ちに厳しさばかりが漂う、痩せて背の高い男。いつになく落ち着きのない様子で、きょろきょろと辺りを見回している。
せわしなく歩き出したところで、ゲストの男性とぶつかり、すれ違いざまに謝罪をしていた。あきらかに、余裕がなさそうだ。
震える唇が、ユーニス、と名を呼んだように見えた。
ジュディはそこで声をかけようとした。
まさにそのとき、ヒースコートが視線に気づいたようにジュディの方へ顔を向けてきた。
目が合った。ジュディは、すっと呼吸を整える。
(公爵邸のメイドとしてなら、うやうやしく呼びかけるところだけれど……。さすがに私のことはわかるでしょうから)
顔見知りとして、へりくだること無く声をかけよう。
そう覚悟を決めたところで、無造作に呼びつけられた。
「そこの君。私の妻を見なかったか?」
ジュディは一瞬息を止めてしまった。そして雷が落ちたかのように悟った。
過去三年間、夫婦だったというのに。
(私に、気づいてない……!?)
* * *
気づかれていないのなら、それで良いのかもしれない。
ジュディはすばやくそう結論づけて、ヒースコートに笑顔を見せた。
「具合が悪いと、ティーハウス内で休んでいらっしゃいます。ご案内致します」
くるりと背を向け、先を行く。
当然、ついて来るものだと信じてティーハウスへ引き返す途中、背後から突然手首を掴まれて、足が浮くほど強い力でずるりと引きずられた。
「何を」
焦って振り返ると、険しい顔をしたヒースコートがジュディを見下ろしていて、吐き捨てるように言った。
「それはこちらのセリフだ。何をしている、ジュディ」
気づかれていた。
だが、気づいていないふりをされて、この騙し討ちだ。その事実に、ジュディは不覚にもショックを受けて判断力が鈍った。次に何が起きるかわからず、怯えから身動きもできないほど、体が固まってしまった。
それを見越していたかのように、ヒースコートは強引にジュディを建物の影へと引きずり込む。
ひとけがなく、誰の視線も届かないそこで、背をだん、と乱暴に壁に押し付けられた。
「助けを呼ぼうなんて考えるなよ。お前と私は以前夫婦だった。顔を合わせた流れで二人で話していいても何も不思議はない。それに、今日の私はユーニスを伴っている。お前はどうだ?」
「どうって……、どういう意味ですか?」
ジュディが聞き返すと、ヒースコートはジュディのヘッドキャップをつけた頭から地味な紺色のドレスとエプロンを身に着けた腰の辺りまで見下ろし、ふんと鼻で笑った。
「そのままの意味だ。再婚したとも恋人がいるとも聞いたことがなかったが、こんなところで下働きをしているとは。惨めにもほどがあるだろう。こんな場面、誰かに見られたところで、お前が私に気持ちを残していてすがったとみなされるだけだ。あわれ、捨てられた妻が」
突然の暴挙に萎縮していたジュディであったが、その言葉が脳に浸透するにつれ、血が沸騰するのを感じた。
「捨てられた妻、ですって?」
「なんだ、不服そうだな。それ以外にどう言えと。お前は嫁ぎ先で、夫に愛されず子どもを成すこともなく離縁された役立たずの女だ」
冷酷そうに眉をひそめて、ヒースコートはつまらなさそうに言い捨てた。しかし、ふと何かに気付いたように目を細めてジュディの顔をまじまじと見つめ、ぐいっと顎をつまみ上げて目をのぞきこんできた。
「こうして見ると、顔は悪くないな。ユーニスと比べれば立つ瀬もないが、これはこれでなかなか」
ジュディは思い切り顔を背け、ぶしつけな手から逃れた。そのまま距離を置こうとしたが、すぐにまた手首を掴まれて壁に体を押し付けられる。
「離して!!」
「うるさい。口答えをするな。私は結婚している間、お前にそれなりの待遇を与えていたはずだ。それなのに、離婚後こんなところで、これ見よがしに労働をするとは。いったい何が狙いなんだ。どうしておとなしくしていられない?」
「そんなの、私の自由ではありませんか」
「自由なものか。一度結婚して我が家の者として過ごした事実は消せない。離婚したからといって、勝手な真似はするな。自分がどんな理由で離婚されたか忘れたわけではあるまい? 跡継ぎを産めなかった、だぞ。この上はまともな再婚も望めない傷物だというのに、下働きなどしていたらいよいよ下層に落ちるだけだ。あてつけか? 私とユーニスに対するあてつけで、我が家の名を貶めるためにしているのか?」
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低い声が響き、両手で両方の手首を掴まれる。
それがなんの前触れであるか、ぞくりとした悪寒とともに悟ったジュディは叫んだ。
「離してください!! 冗談ではすみませんよ!?」
「なに。元夫婦の戯れだ。それにお前はいま、ゲストに対して強気に逆らえる身分でもないんだろう?」
使用人の装いをしているというだけで、ここまで言われるのか。
ジュディは、自分が何も知らなかったことをこのとき、痛いほど悟った。身に着けている服ひとつで、抵抗すらねじ伏せられる。身分差というもの、それにあぐらをかいている紳士面した男の本性。
(フィリップス殿下が、嫌悪するもの。これは私が貴族の女のままであったら、ここまで知ることができなかったこと……!)
いまこのときばかりは、フィリップスの常に抱えている怒りに同調する。
ジュディは、ヒースコートに対してきっぱりと言い放った。
「あなたの好きにはさせません。この手を離しなさい」
「うるさい。口で言ってわからない女は、痛い目をみなければわからないらしい」
ジュディの手首を離したヒースコートは、そのまま手を大きく振りかざした。ジュディは絶対に目をそらすものかと、その手を強く睨みつけた。
たとえ殴られても、屈しないと決意を胸に。
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