23 / 26
【6】
願いはもつれて絡み合い
しおりを挟む
猫にならないんですが?
* * *
猫宮は、水をいやがることもなくシャワーを済ませ、なぜかきっちりと服を着込んでバスルームから出てきた。
「これから、どこかに出かけるんですか?」
「そういうわけでは。いつ猫になって、どういったタイミングで人間に戻るかわからないので、寛ぎすぎないように」
(なるほど。本人にも猫になる心積もりはあるんですね。たしかに、いざというときに服を着ておきたいというのはわかります)
ちらっと、もしかして部下である自分と同室であるため、あまり隙を見せないように配慮しているのかなと思わないでもなかったが。
それを言うならば猫宮は、このところ毎晩龍子の部屋で野生を失って腹をさらし、コタツでひっくり返って寝ている猫チャンなので、今更である。
「そういえば、連日のコタツ生活で体がバキバキだって言ってませんでしたっけ。せっかくベッドで寝られる機会なんですから、もっとリラックスできる格好で……」
「そうすると裸なんだよな」
(裸族の方でしたか)
「失礼しました。お召し物に関してはお好きになさってください。もう何も口出しなんてしませんとも」
普段屋敷ではスウェットらしきものを身に着けていたが、あれは猫宮なりに同居女性(※龍子)への配慮だったのだろうか。わからないが、やぶ蛇しないことに決める。
「バスルーム先に使わせてもらってありがとう。どうぞ。俺は適当に寝ているので」
「はい、もう、私のことはお構いなく」
長い時間をかけてシャワーをすませた後、どういった状態で部屋に戻るか悩みに悩み、結局備え付けのバスローブ風ルームウェアを選択。そっとドアから部屋をうかがうと――
奥側のベッドで、丸くなって寝ている猫の後ろ姿があった。
部屋の電気が消えているせいで薄暗かったが、見間違いではない。猫だ。
(猫チャン……! 良かったぁ~……! いや、良かったのかな?)
せっかく猫化抑止に関するヒントを求めて函館に来たのに、何も進展していないのは痛手だ。間違いなく。
日中の屋敷訪問で猫宮は何かを摑んでいたようだが、あやかし界隈に疎い龍子には判然としないことばかり。
ただ、たしかに猫宮が言った通り、屋敷の買い主には再度電話を入れてはみたものの、連絡がつかなかった。「直接家を尋ねても無駄だろう。この屋敷はまだ、取り返せない。いまの持ち主にその気がない」と猫宮がはっきりと言っていた。
以降、その件には打つ手なし。なし崩しに楽しい観光一色になってしまった。龍子は満喫していたが、若干申し訳ない気持ちもある。
(手記の解読が進めば、別の方法がわかる? いまのところ有効なのは私のキ……だけ)
バスルームから出て、手前のベッドに乗り上げて膝を抱えて座り、龍子は指で自分の唇に触れた。
昼間、猫の猫宮からキスをされてしまった。
猫ならば良いと言っていたのをしっかりと覚えていたようで、「猫だ」と宣言した上で。
あれだけキスの有効性に自覚があるのなら、毎晩猫になって、朝になると人間に戻っているからくりには気付いていそうなものなのだが。
本当に、コタツだと思っているのか。
「ねえ、猫さん。そこのところ、どうなんですかね」
よく寝ている背中に向かって、問いかける。
すうっとつやつやの毛の腹部がふくらんで、ふう、と息を吐き出すとほんのり沈む。
すうっ。ふう……。
繰り返し。やっぱり、よく寝ている。
(人間の社長はイケメン過ぎて別世界のひとだけど、猫のときは可愛いんだよなぁ)
ちょっとだけ撫でてみよう。なにしろ猫のときは懐いているし、向こうから飛びついてキスしてくるくらいだし、ほんのすこし触るくらいなら。
ベッドを下りて、隣のベッドへとこそこそ歩み寄る。顔が見えるように反対側まで回り込んで、そっとベッドに乗り上げた。
顔を近づけて、よく寝ているのを確認して、顎の下を指で撫でてみる。
ふわふわ。
(くっ……ギャン可愛……! 適度にぬくぬくで、毛が柔らかくてなめらかで。触っても起きないなら、もう少し)
そーっとそーっと背中を撫でてみる。本当は毛が逆立つほどもふもふもしてみたいが、昼間何か変な恨み言を言われたのを思い出し、耐える。ご先祖様にもふられたとかなんとか。先祖代々猫扱いがなっていないようなことを。
「はーっ……可愛い。好き。猫ってどうしてこんなに可愛いんだろう。好き。一緒に寝ていいですかね。いいですよね。猫と人間なら問題ないですよね?」
無いことに決めた。
背中を撫でながら、龍子は三毛猫のそばに体を横たえる。胸の中にうっとりとするような喜びが満ちてきて、堪らずに告白をしてしまった。
聞かれていないのを、これ幸いと。
「好きですよ、猫の猫宮さん。あなたのことが、すごく好きなんです。人間のときには言えないですけどね」
ふわふわの毛を指先に感じながら、龍子は目を閉じる。
明日猫宮より先に起きて、気づかれぬうちにキスをして人間に戻しておけば良い。
そう考えながら、眠りに落ちていった。
幸せな夢が見られそうな予感がした。
* * *
龍子がすっかり寝た頃合いをみはからって、三毛猫が目を見開いた。
軽く寝返りを打ちながら、ごく近い位置から龍子の寝顔をのぞきこむ。
「毎晩遅くまで起きてるからな……。あんなに勉強していないで、もっと早く寝れば良いのに。古河さんこそ疲れが溜まってるだろ」
ぼそぼそと声に出して言ってしまってから、はっと気付いて口を閉ざす。
ぐっすりと寝息をたてて寝ている龍子に、起きる気配はない。
ほっと息を吐き出した三毛猫は、すくっと立ち上がって龍子のすぐそばに歩み寄り、触れ合う位置に倒れ込む。体を丸めて、一部を少しだけ接触させる。
(古河さんが、猫と一緒に寝たいって言っていたから)
誰にともなく言い訳をして、完全な円となり、自分の体に顎を沈めて目を閉ざす。
そのわずか数秒後。
ぴこっと三角の耳が立ち上がり、部屋の中の気配を探ってぴくぴくと震えた。その耳が何かを捉えるより先に、三毛猫の体に変化が訪れる。
金縛りにあったかのように身をこわばらせてから、ぎくしゃくとした動作で立ち上がった。
「紗和子……さん……? それは」
三毛猫の唇から焦ったような声が漏れるも、動きは止まらず。寝ている龍子の胸元に音もなく飛び乗り、唇に唇を寄せた。
触れる。
瞬く間に猫の体が、青年の姿へと変化する。
自分の体の重みで龍子を潰さぬよう、両脇に両手をついて体を浮かせながら、猫宮は小声で叫んだ。
「だめだ、これはあのひとじゃない。違う、思いを叶える相手じゃ……」
抵抗しきれなかったように。
がくりと首を垂れて、今一度龍子の唇に唇を重ねる。
長い長い口吻の果てに。
ぐしゃ、と青年の手がシーツを握りしめた。
「わかっただろ。『秋津』さんじゃない。あのひとはここにはいない。出ていってくれ、紗和子さん。その件はいずれけりをつけるから」
固い声音で告げてから、龍子の隣に体を投げ出すようにして横たわった。
右手の甲で目元を覆い、深い溜息をつく。
体を奪おうとしたものと争ったおかげで、もうそれ以上、指の一本も動かすことができない。
(ここで寝るわけには。せめて隣のベッドに移動しないと。朝起きたときに、古河さんが驚いてしまうから……)
その思いも虚しく、意識がどろりととけて、深い闇へと落ちていく。
それ以降、朝を迎えるまで、一度も目を覚ますことはなく。
ただこんこんと、眠り続けることとなった。
* * *
猫宮は、水をいやがることもなくシャワーを済ませ、なぜかきっちりと服を着込んでバスルームから出てきた。
「これから、どこかに出かけるんですか?」
「そういうわけでは。いつ猫になって、どういったタイミングで人間に戻るかわからないので、寛ぎすぎないように」
(なるほど。本人にも猫になる心積もりはあるんですね。たしかに、いざというときに服を着ておきたいというのはわかります)
ちらっと、もしかして部下である自分と同室であるため、あまり隙を見せないように配慮しているのかなと思わないでもなかったが。
それを言うならば猫宮は、このところ毎晩龍子の部屋で野生を失って腹をさらし、コタツでひっくり返って寝ている猫チャンなので、今更である。
「そういえば、連日のコタツ生活で体がバキバキだって言ってませんでしたっけ。せっかくベッドで寝られる機会なんですから、もっとリラックスできる格好で……」
「そうすると裸なんだよな」
(裸族の方でしたか)
「失礼しました。お召し物に関してはお好きになさってください。もう何も口出しなんてしませんとも」
普段屋敷ではスウェットらしきものを身に着けていたが、あれは猫宮なりに同居女性(※龍子)への配慮だったのだろうか。わからないが、やぶ蛇しないことに決める。
「バスルーム先に使わせてもらってありがとう。どうぞ。俺は適当に寝ているので」
「はい、もう、私のことはお構いなく」
長い時間をかけてシャワーをすませた後、どういった状態で部屋に戻るか悩みに悩み、結局備え付けのバスローブ風ルームウェアを選択。そっとドアから部屋をうかがうと――
奥側のベッドで、丸くなって寝ている猫の後ろ姿があった。
部屋の電気が消えているせいで薄暗かったが、見間違いではない。猫だ。
(猫チャン……! 良かったぁ~……! いや、良かったのかな?)
せっかく猫化抑止に関するヒントを求めて函館に来たのに、何も進展していないのは痛手だ。間違いなく。
日中の屋敷訪問で猫宮は何かを摑んでいたようだが、あやかし界隈に疎い龍子には判然としないことばかり。
ただ、たしかに猫宮が言った通り、屋敷の買い主には再度電話を入れてはみたものの、連絡がつかなかった。「直接家を尋ねても無駄だろう。この屋敷はまだ、取り返せない。いまの持ち主にその気がない」と猫宮がはっきりと言っていた。
以降、その件には打つ手なし。なし崩しに楽しい観光一色になってしまった。龍子は満喫していたが、若干申し訳ない気持ちもある。
(手記の解読が進めば、別の方法がわかる? いまのところ有効なのは私のキ……だけ)
バスルームから出て、手前のベッドに乗り上げて膝を抱えて座り、龍子は指で自分の唇に触れた。
昼間、猫の猫宮からキスをされてしまった。
猫ならば良いと言っていたのをしっかりと覚えていたようで、「猫だ」と宣言した上で。
あれだけキスの有効性に自覚があるのなら、毎晩猫になって、朝になると人間に戻っているからくりには気付いていそうなものなのだが。
本当に、コタツだと思っているのか。
「ねえ、猫さん。そこのところ、どうなんですかね」
よく寝ている背中に向かって、問いかける。
すうっとつやつやの毛の腹部がふくらんで、ふう、と息を吐き出すとほんのり沈む。
すうっ。ふう……。
繰り返し。やっぱり、よく寝ている。
(人間の社長はイケメン過ぎて別世界のひとだけど、猫のときは可愛いんだよなぁ)
ちょっとだけ撫でてみよう。なにしろ猫のときは懐いているし、向こうから飛びついてキスしてくるくらいだし、ほんのすこし触るくらいなら。
ベッドを下りて、隣のベッドへとこそこそ歩み寄る。顔が見えるように反対側まで回り込んで、そっとベッドに乗り上げた。
顔を近づけて、よく寝ているのを確認して、顎の下を指で撫でてみる。
ふわふわ。
(くっ……ギャン可愛……! 適度にぬくぬくで、毛が柔らかくてなめらかで。触っても起きないなら、もう少し)
そーっとそーっと背中を撫でてみる。本当は毛が逆立つほどもふもふもしてみたいが、昼間何か変な恨み言を言われたのを思い出し、耐える。ご先祖様にもふられたとかなんとか。先祖代々猫扱いがなっていないようなことを。
「はーっ……可愛い。好き。猫ってどうしてこんなに可愛いんだろう。好き。一緒に寝ていいですかね。いいですよね。猫と人間なら問題ないですよね?」
無いことに決めた。
背中を撫でながら、龍子は三毛猫のそばに体を横たえる。胸の中にうっとりとするような喜びが満ちてきて、堪らずに告白をしてしまった。
聞かれていないのを、これ幸いと。
「好きですよ、猫の猫宮さん。あなたのことが、すごく好きなんです。人間のときには言えないですけどね」
ふわふわの毛を指先に感じながら、龍子は目を閉じる。
明日猫宮より先に起きて、気づかれぬうちにキスをして人間に戻しておけば良い。
そう考えながら、眠りに落ちていった。
幸せな夢が見られそうな予感がした。
* * *
龍子がすっかり寝た頃合いをみはからって、三毛猫が目を見開いた。
軽く寝返りを打ちながら、ごく近い位置から龍子の寝顔をのぞきこむ。
「毎晩遅くまで起きてるからな……。あんなに勉強していないで、もっと早く寝れば良いのに。古河さんこそ疲れが溜まってるだろ」
ぼそぼそと声に出して言ってしまってから、はっと気付いて口を閉ざす。
ぐっすりと寝息をたてて寝ている龍子に、起きる気配はない。
ほっと息を吐き出した三毛猫は、すくっと立ち上がって龍子のすぐそばに歩み寄り、触れ合う位置に倒れ込む。体を丸めて、一部を少しだけ接触させる。
(古河さんが、猫と一緒に寝たいって言っていたから)
誰にともなく言い訳をして、完全な円となり、自分の体に顎を沈めて目を閉ざす。
そのわずか数秒後。
ぴこっと三角の耳が立ち上がり、部屋の中の気配を探ってぴくぴくと震えた。その耳が何かを捉えるより先に、三毛猫の体に変化が訪れる。
金縛りにあったかのように身をこわばらせてから、ぎくしゃくとした動作で立ち上がった。
「紗和子……さん……? それは」
三毛猫の唇から焦ったような声が漏れるも、動きは止まらず。寝ている龍子の胸元に音もなく飛び乗り、唇に唇を寄せた。
触れる。
瞬く間に猫の体が、青年の姿へと変化する。
自分の体の重みで龍子を潰さぬよう、両脇に両手をついて体を浮かせながら、猫宮は小声で叫んだ。
「だめだ、これはあのひとじゃない。違う、思いを叶える相手じゃ……」
抵抗しきれなかったように。
がくりと首を垂れて、今一度龍子の唇に唇を重ねる。
長い長い口吻の果てに。
ぐしゃ、と青年の手がシーツを握りしめた。
「わかっただろ。『秋津』さんじゃない。あのひとはここにはいない。出ていってくれ、紗和子さん。その件はいずれけりをつけるから」
固い声音で告げてから、龍子の隣に体を投げ出すようにして横たわった。
右手の甲で目元を覆い、深い溜息をつく。
体を奪おうとしたものと争ったおかげで、もうそれ以上、指の一本も動かすことができない。
(ここで寝るわけには。せめて隣のベッドに移動しないと。朝起きたときに、古河さんが驚いてしまうから……)
その思いも虚しく、意識がどろりととけて、深い闇へと落ちていく。
それ以降、朝を迎えるまで、一度も目を覚ますことはなく。
ただこんこんと、眠り続けることとなった。
1
お気に入りに追加
53
あなたにおすすめの小説
【未完】妖狐さんは働きたくない!〜アヤカシ書店の怠惰な日常〜
愛早さくら
キャラ文芸
街角にある古びた書店……その奥で。妖狐の陽子は今日も布団に潜り込んでいた。曰く、
「私、元は狐よ?なんで勤労なんかしなきゃいけないの。働きたいやつだけ働けばいいのよ」
と。そんな彼女から布団を引っぺがすのはこの書店のバイト店員……天狗と人のハーフである玄夜だった。
「そんなこと言わずに仕事してください!」
「仕事って何よー」
「――……依頼です」
怠惰な店主のいる古びた書店。
時折ここには相談事が舞い込んでくる。
警察などでは解決できない、少し不可思議な相談事が。
普段は寝てばかりの怠惰な陽子が渋々でも『仕事』をする時。
そこには確かに救われる『何か』があった。
とある街の片隅に住まう、人ならざる者達が人やそれ以外所以の少し不思議を解決したりしなかったりする短編連作。
……になる予定です。
怠惰な妖狐と勤勉な天狗(と人とのハーフ)の騒がしかったりそうじゃなかったりする日常を、よろしれば少しだけ、覗いていってみませんか?
>>すごく中途半端ですけど、ちょっと続きを書くのがしんどくなってきたので2話まででいったん完結にさせて頂きました。未完です。
龍神様の婚約者、幽世のデパ地下で洋菓子店はじめました
卯月みか
キャラ文芸
両親を交通事故で亡くした月ヶ瀬美桜は、叔父と叔母に引き取られ、召使いのようにこき使われていた。ある日、お金を盗んだという濡れ衣を着せられ、従姉妹と言い争いになり、家を飛び出してしまう。
そんな美桜を救ったのは、幽世からやって来た龍神の翡翠だった。異界へ行ける人間は、人ではない者に嫁ぐ者だけだという翡翠に、美桜はついて行く決心をする。
お菓子作りの腕を見込まれた美桜は、翡翠の元で生活をする代わりに、翡翠が営む万屋で、洋菓子店を開くことになるのだが……。
毒小町、宮中にめぐり逢ふ
鈴木しぐれ
キャラ文芸
🌸完結しました🌸生まれつき体に毒を持つ、藤原氏の娘、菫子(すみこ)。毒に詳しいという理由で、宮中に出仕することとなり、帝の命を狙う毒の特定と、その首謀者を突き止めよ、と命じられる。
生まれつき毒が効かない体質の橘(たちばなの)俊元(としもと)と共に解決に挑む。
しかし、その調査の最中にも毒を巡る事件が次々と起こる。それは菫子自身の秘密にも関係していて、ある真実を知ることに……。
四葩の華獄 形代の蝶はあいに惑う
響 蒼華
キャラ文芸
――そのシアワセの刻限、一年也。
由緒正しき名家・紫園家。
紫園家は、栄えると同時に、呪われた血筋だと囁かれていた。
そんな紫園家に、ある日、かさねという名の少女が足を踏み入れる。
『蝶憑き』と不気味がる村人からは忌み嫌われ、父親は酒代と引き換えにかさねを当主の妾として売った。
覚悟を決めたかさねを待っていたのは、夢のような幸せな暮らし。
妾でありながら、屋敷の中で何よりも大事にされ優先される『胡蝶様』と呼ばれ暮らす事になるかさね。
溺れる程の幸せ。
しかし、かさねはそれが与えられた一年間の「猶予」であることを知っていた。
かさねにだけは不思議な慈しみを見せる冷徹な当主・鷹臣と、かさねを『形代』と呼び愛しむ正妻・燁子。
そして、『花嫁』を待っているという不思議な人ならざる青年・斎。
愛し愛され、望み望まれ。四葩に囲まれた屋敷にて、繰り広げられる或る愛憎劇――。
※時代設定的に、現代では女性蔑視や差別など不適切とされる表現等がありますが、差別や偏見を肯定する意図はありません。
同期の御曹司様は浮気がお嫌い
秋葉なな
恋愛
付き合っている恋人が他の女と結婚して、相手がまさかの妊娠!?
不倫扱いされて会社に居場所がなくなり、ボロボロになった私を助けてくれたのは同期入社の御曹司様。
「君が辛そうなのは見ていられない。俺が守るから、そばで笑ってほしい」
強引に同居が始まって甘やかされています。
人生ボロボロOL × 財閥御曹司
甘い生活に突然元カレ不倫男が現れて心が乱される生活に逆戻り。
「俺と浮気して。二番目の男でもいいから君が欲しい」
表紙イラスト
ノーコピーライトガール様 @nocopyrightgirl
宵闇町・文字屋奇譚
桜衣いちか
キャラ文芸
【文字、売ります】──古びた半紙が引き寄せるのは、やおよろずの相談事。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
──その出会い、合縁奇縁(あいえんきえん)──
小動物(モフモフ)大好きな女性・秋野千代。
亡くなった祖母の書道教室を営むかたわら、売れっ子漫画家を目指すが、現実は鳴かず飛ばず。
稲荷神社に出かけた矢先。
供え物を盗み食いする狐耳少年+一匹を発見し、追いかけた千代が足を踏み入れたのは──あやかしと獣人の町・宵闇町(よいやみちょう)だった。
元の世界に帰るため。
日々の食い扶持を得るため。
千代と文字屋の凸凹コンビが、黒と紫色の世界を奔走する。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
キャラ原案/△○□×(みわしいば)
Picrewの「少年少女好き?2」で作成
https://picrew.me/share?cd=5lbBpGgS6x
あやかし居酒屋「酔」
碧
キャラ文芸
|其処《そこ》は人に似て、人とは異なる者たちが住まう世界。ある日、気づくと|其処《そこ》にいた。
“綾”という名前以外、自身の記憶を全て失くして。記憶も、|還《かえ》る場所も失くした綾を鬼の統領・|羅刹《らせつ》は「異界の迷い人」とそう呼んだ。恐ろし気な肩書と裏腹に面倒見のいい羅刹に保護され、なんだかんだですっかり世界に馴染んだ綾は店をはじめた。その名も あやかし居酒屋「|酔《すい》」。個性豊かでギャップ強めのあやかしたち相手に今日も綾は料理を振る舞う。◆料理はおつまみ、ガッツリごはん系メイン。繋がりのある話もありますが、単体でもサクっと読めるのでお好きなメニュー部分だけでもお読み頂けます!ひとまず完結です。……当初の予定まで書ききったのですが、肉祭りや女子会も書きたいのでストックができればいつか復活する、かも?(未定)です。
我が家の家庭内順位は姫、犬、おっさんの順の様だがおかしい俺は家主だぞそんなの絶対に認めないからそんな目で俺を見るな
ミドリ
キャラ文芸
【奨励賞受賞作品です】
少し昔の下北沢を舞台に繰り広げられるおっさんが妖の闘争に巻き込まれる現代ファンタジー。
次々と増える居候におっさんの財布はいつまで耐えられるのか。
姫様に喋る犬、白蛇にイケメンまで来てしまって部屋はもうぎゅうぎゅう。
笑いあり涙ありのほのぼの時折ドキドキ溺愛ストーリー。ただのおっさん、三種の神器を手にバトルだって体に鞭打って頑張ります。
なろう・ノベプラ・カクヨムにて掲載中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる