超絶能力を夢見てたのに得たのは「身体強化」でした

suke

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1,Rising

淡い光、されど

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「次、山田。」
「はい。」

体力テスト
まず1種目目はソフトボール投げだ
能力の使用は勿論有りなわけで

「スゥゥゥ…レェェザァァァ!!」

ピピッ

「118m」
「っしゃぁ!」
「昨年より+5mか。能力も…」

彼の能力は゛野球肩゛
プロの野球選手ばりに遠くにものを飛ばしたりすることが出来る
ちなみに僕の昨年の記録は45m
能力で大きく差が出来る体力テストだけど
このソフトボール投げでは差は特に大きくなる
この1ヶ月言われたトレーニングをしっかりこなしたけど結果に繋がるのか…不安になってきたぞ…

「次、虎屋。」
「っ!は「どけルキ!」

後ろから強く蹴り押された

「った…ってログ!?」
「俺が先にやったって構わないですよね?先生?」
「あー…うん、いいよ。」
「落ちこぼれのルキちゃんはそこで見てなぁ。」

能力で差が開く体力テスト
それはさっき言ったけどログはまた別物だ
レベルが違いすぎるんだ

「ふぅ…」

ゆっくりとかがみ、構えをとる

「…っ!爆炎ストレートォ!」

放たれたボールはログの手から出る炎の後押しを受けグイグイ前へ進んでいく

「っらぁ!」

炎が途切れ、ボールが地に落ちる

ピピッ

「1、170m…」

オオーッ!!

「スゲーなログ!」
「流石だぜ!」

周りから歓声が上がる

「これが学校最強のこの俺、ログ様の実力だァ!ハッハッハッハ!」 

流石能力゛炎゛を持つのログだ
嫌な奴だけどやっぱり凄いや

「まあ?そこらの変なババアと話してトレーニング頑張っちゃうような落ちこぼれとは違うってことだよなぁ?ロキ?」
「なっ…」

どうしてそれを…

「変なババアが出したトレーニングだ…トレーニングもヘンテコなやつだったんじゃねぇの?ハハハハハハ!!」

…変なトレーニングだって?

「取り消せよ…」
「あ?」
「変なトレーニングって言葉…取り消せよ、ログ。」

お婆さんのことは…まだよくわからないけど

「俺に指図してんじゃ…」
「トレーニングは今の僕が耐えられるギリギリを考えて練られてたんだ!僕の体のことをしっかりと考えて…そのトレーニングとお婆さんをバカにするな!」

「…っ!なら結果で証明して見せろや!そのトレーニングが糞じゃなかったってなぁ!」

「ああ!やってやるよ…先生、お願いします。」
「わかった。」

ソフトボール投げのサークルの中に入り、ボールを手に持つ

ここでトレーニングの成果が出るのか…それはわからない
けどお婆さんやこの1ヶ月トレーニングをやってきた自分の為にも全力をぶつける!

「思い出せ…あのイメージを…」


『きっと君には絶対に勝ちたい、追いつきたいってヤツがいるだろう。けどきっとそいつは君のことを見下してる。からこそ見返してやる!って気持ちを強く持ちながらありったけをぶつけてやんな!』

「゛身体強化゛ッ!」

全身がビリビリ電流が走る
こんなの今までになかった
修行の成果だ!自信を持てルキ!


「ぐぅ!?…うぉぉぉぉぉぉぉ!!」

右腕に力を込める
右腕に何倍もの痛みが走る
それでも…ありったけを…!


「そうだ…」

ー彼が持つ力は強大なものではないー

ー俊敏なものでもないー

ー他の者に比べたら淡い光だろうー

ーけれど、その淡い光は一瞬大きく瞬いたー

「…見せてやれ虎屋。」
「おぉぉぉぉぉらあぁぁ!!」


放たれたボールは高く高く、前へ前へと風をきって進んで行った

ピピッ

ボールが落ち、計測が行われる

「1、167m…」

オオーッ!!

ログの時と同じく周りから大きな歓声が上がる

周りから色々な声がかけられる中、僕は闇の中へと落ちていった
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