超絶能力を夢見てたのに得たのは「身体強化」でした

suke

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1,Rising

想像以上のトレーニング

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あれからお婆さんに出されたトレーニングのメニューを始めた

メニューを始めてまず感じたのは僕が今までやってきたトレーニングはほんの気休め程度でしかなかったってことだ
今までは数分のランニングに多少の筋トレぐらいしかやらなかった
けれどメニューにはランニングは何分走る、この筋トレは何回やるだとか睡眠起床にご飯のメニューまで厳密に決められていた

『かなりヘビーだよ?ぶっちゃけとても辛い。』

とはお婆さんに言われてたけどここまでとは…
これに学校もあるし…
ええい!やるぞ、ルキ!


それからは学業と両立しながら砂浜や坂でのダッシュ、廃品回収の手伝い、ジムでのベンチプレス・スクワット・クリーンなど体力テストに向けてひたすらに頑張った


「今…日は坂ダッシュ…!往復10本!」

「ベンチプレス60キロオール…アウ…ト…!」


「廃品回収…洗濯機重っ」


「海岸ゴミ拾い走…端から端まで5本…でタイヤ引き5本…!」




当然、学校の休み時間なんかはぐったりしてるわけで

「おいルキぃ!ジュース買ってこいやぁ!」
「ご、ごめんログ…自分で買っ…zzzz」
「寝てんじゃねぇ!買って来いってんだ!俺よりレベルが低いんだからよぉ!」

「わ、わかったよ…」

いつにもましてヒートアップした日常パシリに余計体力を使っている気がするなぁ
疲れた体を動かしながらそう思った

残り3週間…

「丸太押し走5本…クロール、平泳ぎ、背負泳ぎ各8本!」

残り2週間…

「クリーン30回…終わったら200メートルダッシュ10本!」

残り1週間…

「バックプレス、アームカール…からの砂浜までダッシュ!」



トレーニングの月日は流れていき、体力テストがやってきた

この世界の体力テストでは中学から゛能力゛の使用が認められる
その為今まで比較的小規模だったいじめも能力でデータ、順位がつくことでより大規模なものになる
それは生徒に限らず先生もだ

僕みたいな平凡な能力の子は少なくない
平凡な子が非凡・有望な子に虐められる
大人達も見て見ぬふりというのが現状だ

体力テストはそんな平凡な子達が嫌う行事イベントの1つ
僕だって正直嫌いだ
まわりから馬鹿にされるし、先生からも塩対応だし

けど今回は違う
今回は1ヶ月のヘトヘトになるほどの鍛錬があったんだ
それがどう意図されたものかはわからないけどお婆さんを信じて、少しでも上位に食らいついてやる!


一方橋の下…

「…トレーニングの指示は出しといたよ。あとはアンタのお眼鏡にかなうかどうか…」
虎屋 流希とらや るき…可能性を感じさせてくれるかな…」

小柄な老男性はお婆さんに向け、そう言った



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