1 / 5
適正無し
しおりを挟む
「遂にこの日がやってきた!」
晴れ渡る空、穏やかな風
雄大な自然が広がるこの村で
俺ユキトは12歳となり、『儀式』である今日を迎えたのだ
「ユキト!準備は大丈夫なの?」
「何か必要なものとかは無いよな?」
「教会まですぐそこだし大丈夫だよ父さん、母さん。」
このやや過保護気味な2人が俺の親だ
儀式が行われる教会まで歩いて4、5分なのにこの慌てふためきようだ
昔は2人とも凄かったらしいんだけど
ほんとうだろうか…
「ほんとうに大丈夫なの?」
「大丈夫だって!いってきます!」
そう言って家を出て、少し歩くと教会に着いた
小さな村の教会ではあるが、本で見た都市の教会と比べてもしっかりしたものになっている
周りにはこの村で俺と同じく12歳となった子供たちとその家族が集まっている
儀式自体の参加は子供だが、家族もそれを見ることができるのだ
俺の場合、あの親だから置いてきたのだけれど…
そんなふうに考えていると教会の中からが出てきた
「お待たせしました、皆さん。私はこの教会を管理する司祭です。それでは中へどうぞ。」
そう言われ俺たちは教会の中へと入った
「では皆さんにご説明させていただきます。この儀式を受けることで魔法適正がわかります。簡単に言えばあなた方の将来に出来ることがわかるのです。」
司祭の話によると魔法はこの世に5系統あると考えられており、この儀式ではそのどれを使うことが出来るのかというものらしい
「それでは順番にこちらへ。」
司祭は説明が終わると壇上に立ち、一人一人儀式を行なっていく
「君は火と水だね。」
「二つかぁ…」
「君は…すごい!風と水と雷と土だ!」
「よっしゃ!」
他の子達の様々な声が聞こえてくる
魔法適正は基本2系統以上で4と5は稀なんだとか
まぁ贅沢は言わないし、1、2つあれば十分だ
それでもやっぱりどの系統になるのかな
早く俺の番にならないかなぁ…
なんて思えてた間は幸せだった
「君は…適正が、無いみたいだね。
魔法は使えない。」
当たり前にあると思っていたものがなかったのだから
晴れ渡る空、穏やかな風
雄大な自然が広がるこの村で
俺ユキトは12歳となり、『儀式』である今日を迎えたのだ
「ユキト!準備は大丈夫なの?」
「何か必要なものとかは無いよな?」
「教会まですぐそこだし大丈夫だよ父さん、母さん。」
このやや過保護気味な2人が俺の親だ
儀式が行われる教会まで歩いて4、5分なのにこの慌てふためきようだ
昔は2人とも凄かったらしいんだけど
ほんとうだろうか…
「ほんとうに大丈夫なの?」
「大丈夫だって!いってきます!」
そう言って家を出て、少し歩くと教会に着いた
小さな村の教会ではあるが、本で見た都市の教会と比べてもしっかりしたものになっている
周りにはこの村で俺と同じく12歳となった子供たちとその家族が集まっている
儀式自体の参加は子供だが、家族もそれを見ることができるのだ
俺の場合、あの親だから置いてきたのだけれど…
そんなふうに考えていると教会の中からが出てきた
「お待たせしました、皆さん。私はこの教会を管理する司祭です。それでは中へどうぞ。」
そう言われ俺たちは教会の中へと入った
「では皆さんにご説明させていただきます。この儀式を受けることで魔法適正がわかります。簡単に言えばあなた方の将来に出来ることがわかるのです。」
司祭の話によると魔法はこの世に5系統あると考えられており、この儀式ではそのどれを使うことが出来るのかというものらしい
「それでは順番にこちらへ。」
司祭は説明が終わると壇上に立ち、一人一人儀式を行なっていく
「君は火と水だね。」
「二つかぁ…」
「君は…すごい!風と水と雷と土だ!」
「よっしゃ!」
他の子達の様々な声が聞こえてくる
魔法適正は基本2系統以上で4と5は稀なんだとか
まぁ贅沢は言わないし、1、2つあれば十分だ
それでもやっぱりどの系統になるのかな
早く俺の番にならないかなぁ…
なんて思えてた間は幸せだった
「君は…適正が、無いみたいだね。
魔法は使えない。」
当たり前にあると思っていたものがなかったのだから
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く

このやってられない世界で
みなせ
ファンタジー
筋肉馬鹿にビンタをくらって、前世を思い出した。
悪役令嬢・キーラになったらしいけど、
そのフラグは初っ端に折れてしまった。
主人公のヒロインをそっちのけの、
よく分からなくなった乙女ゲームの世界で、
王子様に捕まってしまったキーラは
楽しく生き残ることができるのか。

超絶能力を夢見てたのに得たのは「身体強化」でした
suke
ファンタジー
今の地球よりも鎖国気味で、緑に溢れた様々な生き物が気ままに暮らす世界
そんな世界ではいわば超能力のようなものがごく普通に存在し、人々はその能力を使い生活していた
能力には勇者みたいなのから生活が便利になるものなど色々あり、伝説などが色々と残っている
勿論、そんな伝説を夢見る少年少女がいるわけで…
ある少年はそんな能力を夢見ていたが、得られたのはごく普通のものだった

もう死んでしまった私へ
ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。
幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか?
今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!!
ゆるゆる設定です。

断罪イベント返しなんぞされてたまるか。私は普通に生きたいんだ邪魔するな!!
柊
ファンタジー
「ミレイユ・ギルマン!」
ミレヴン国立宮廷学校卒業記念の夜会にて、突如叫んだのは第一王子であるセルジオ・ライナルディ。
「お前のような性悪な女を王妃には出来ない! よって今日ここで私は公爵令嬢ミレイユ・ギルマンとの婚約を破棄し、男爵令嬢アンナ・ラブレと婚姻する!!」
そう宣言されたミレイユ・ギルマンは冷静に「さようでございますか。ですが、『性悪な』というのはどういうことでしょうか?」と返す。それに反論するセルジオ。彼に肩を抱かれている渦中の男爵令嬢アンナ・ラブレは思った。
(やっべえ。これ前世の投稿サイトで何万回も見た展開だ!)と。
※pixiv、カクヨム、小説家になろうにも同じものを投稿しています。

魔力∞を魔力0と勘違いされて追放されました
紗南
ファンタジー
異世界に神の加護をもらって転生した。5歳で前世の記憶を取り戻して洗礼をしたら魔力が∞と記載されてた。異世界にはない記号のためか魔力0と判断され公爵家を追放される。
国2つ跨いだところで冒険者登録して成り上がっていくお話です
更新は1週間に1度くらいのペースになります。
何度か確認はしてますが誤字脱字があるかと思います。
自己満足作品ですので技量は全くありません。その辺り覚悟してお読みくださいm(*_ _)m
ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活
天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――
3点スキルと食事転生。食いしん坊の幸福無双。〜メシ作るために、貰ったスキル、完全に戦闘狂向き〜
西園寺わかば🌱
ファンタジー
伯爵家の当主と側室の子であるリアムは転生者である。
転生した時に、目立たないから大丈夫と貰ったスキルが、転生して直後、ひょんなことから1番知られてはいけない人にバレてしまう。
- 週間最高ランキング:総合297位
- ゲス要素があります。
- この話はフィクションです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる