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本人には一切何も見えてないんですが?

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簡易ベッドを第一騎士団の団長さん=ピュールさんの部屋に運び込んで、そこから同室生活に突入。

…の後、一週間経過。多分、それくらい。ここでの時間の流れが把握できてないから、ザックリとね。

侍女長さんがちっともハレンチらしさの欠片も感じられない服を用意してくれ、起き上がって多少動けるようになった頃。

リハビリのように庭園を侍女長さんの手を借りて、というか手を繋いで、散歩をする。

どこぞのお城じゃなく、男連中の宿泊施設でしかない場所の庭なので、そこまで花が咲いているとか見どころがあるという期待はしていなかった。

「…ラベンダーくらいは分かる。他のは…なんだろう」

雑草に近い、薬草がやたらと咲きほこってて、その控えめな花々を侍女長さんとしゃがんで眺めていた。

「元の世界にも似たようなものがあるのですか? シーナさん」

最初はシーナ様とか呼ばれていたんだけど、落ち着かないし距離感があって寂しいからと無理矢理お願いしてその呼び方にしてもらった。

「ありましたね。あたしが住んでいた街から近い場所には、この花の群生地があって。まるで、花のじゅうたんみたいになってて。色とりどりでキレイでしたよー。観光地にもなってて、開花の時期には、よその国からもいっぱいのお客さんが見に来てましたね」

「この薬草を見るためだけに、ですか」

「…ですね。紫のじゅうたんは、キレイでしたよ。花と花の間の通路を、友達とお揃いの黄色のワンピースっていう、短めのドレスを着て駆けて行きました。まるで子どもみたいに」

「……想像出来そうです」

「あ、やっぱり出来ちゃいますか」

「失礼ながら、想像しました。今」

「ふっふふふ」

「クスクスクス…」

なんて、すこしくだけた感じで話が出来るくらいになったのも、ここで過ごしやすくなったひとつ。

「陽射しが強くなってきましたね。そろそろ戻りましょうか、シーナさん。料理長にお願いして、特製のジュースでも作ってもらいましょう」

「わ! 今日はなんの果物だろう。楽しみ」

ここにはミキサーもジューサーもないけど、裏ごしたり布に果物を入れて絞ったりなどして、素朴な美味しさのジュースを出してくれる。すごく手間暇がかかった飲み物だ。

「搾りかすは、再利用。…上手くいくといいな。っていっても、どこかで聞いたなってだけなんですけど」

特にリンゴについてのニュースしか見たことなかったんだけど、搾りかすを豚の餌に混ぜて与えると、肉が柔らかくなったとかなんとか聞いたんだよね。

その話をちょっとしたら、試してみる価値があると料理長さんが話に乗ってきたんだ。

結果が出るまでどれくらいかかるのかわからないし、あたしたちがいた世界みたいに肉の硬さが数値化されるわけじゃないから、誰かが食べて柔らかいというか硬いというかって話になる可能性が高いけど。

「他の搾りかすでは効果があるのかないのかも試すと言ってましたよ? たしか」

「…へえ」

ゆっくりと歩きながら、厨房へと向かう。

途中で訓練している団員の姿が視界に入った。

そういう姿を見ると、やっぱりここは自分がいた場所じゃないんだと思い知らされてしまう。見るたび、毎度のように。

キッチンを経由してから、部屋に戻る。人の部屋なので、念のためノックをしてからね。

ノックをすると、すっかりなじんだ声の返事が聞こえた。侍女長さんに開けてもらい、部屋の中へ。

「…ん? 戻ったか。今日はずいぶんとゆっくり散歩してきたんだな」

やっぱりピュールさんだ。

着替えでもしていたのか、袖のあたりを弄ってる。

「最初の頃よりは、ずいぶんと長い距離を歩けるまでになりました。…ね?」

侍女長さんにそう確認を取ると、微笑みで返してくれる。

「そうか。…それは何よりだ。ならば、そろそろ以前の話にあったことへの協力を頼めそうだな」

ピュールさんが言ってるのは、アレだよね。水着着て、実際どうなのアンタ…ってやつ。

小さく吐いたはずのため息に気づかれて、「すまないな」とやるより前に謝られてしまう。

「上着の準備もまもなくできる。そうだな、あと三日ほどか」

「この調子でしたら、三日後ならば問題ないかと思われます。シーナさんの体調管理に、微力ながら助力させていただきます」

侍女長さんが頼もしいことを言ってくれる。

「まあ、熱とか出さないように気をつけます」

でも、彼女だけにおんぶに抱っこもよくない。

「だから、ちょっと汗かいたので、お風呂いただいてもいいですか?」

「もちろんだ。汗をかいたままでは、体が冷えてしまうからな。…侍女長、準備を頼む」

「かしこまりました。では、準備ができ次第、お呼びいたします」

そう言って、部屋を出て行ってしまう侍女長さん。

あたしは彼女が出ていくまで、小さく手を振っていた。

「ずいぶんと打ち解けたんだな、侍女長と」

「打ち解けたというか、甘えさせてもらっているだけです」

「彼女は気難しいことで有名なんだがな、あれでも」

ピュールさんが苦笑いを浮かべる。

「失礼なことをいいますね、あんなに可愛らしい方に」

年上の人に対しての言葉じゃないとわかってても、彼女への評価を戻す気はない。可愛いものは、可愛いっていいたい。

「可愛い…?」

苦笑いが今度は驚きの表情へと変わった。

「可愛いと表現したら失礼ですかねー。なんというか、癒しです。厳しい口調の時もありますけど、基本的に優しくて、笑顔が可愛らしくて、手を繋ぐとあったかくて。ずっとそのままでいたくなるような方ですよ?」

「…あの侍女長の彼女が、か?」

まさかと思ってるのか、確認までしてくる。

だからあたしは、即答する。

「ええ。あたしがいた場所の言葉でいえば、キュートな方の可愛さですね。プリティーは、イメージ的にもうちょっと年齢低めなんですけど、たとえ年齢がすこし上の方でも可愛らしさのある方にはキュート…と使いたいです」

「年齢の問題か、それは」

「使う言葉の使い分けの話ですよ。おばあちゃんと呼べそうな方でも、何とも言えない可愛らしい方っていると思いますよ? そういう方、身近にはいらっしゃらないんですか?」

「キュートな…。うーん……、俺のまわりにいるのは厳しい顔つきのばかりだな」

ピュールさん相手に、ほんわかした表情なんか浮かべる機会はないか。

「お花でもプレゼントしたら、喜びそうな方っていないです?」

「……ただ受け取って終わりになることが多いな。母親やばあやもそんな感じだ」

「ばあやさんがいるんですか」

「ばあや…。んんっ、いや、乳母と言った方がいいか」

ばあやという言い方は、どうやら彼にとって失言だったよう。

耳を赤くして、言い直していた。

「…ふはっ。今のピュールさんも、キュートな方に該当してますよ? ふふふっ」

「は? な、なにがだ? 俺は別になにも」

「失礼を承知で言わせてもらえれば、照れ隠しをした時の顔が大変可愛らしかったです」

小さく笑いながら正直に伝えると、頬までもが赤らんできた。

「こんないかつい男にキュートだとか…。君の審美眼を疑うな」

「審美眼は関係ないですよ、これに関して」

「んんっ。この話はここまでにしよう。……そろそろ彼女が戻ってくる頃だ。風呂に入ってくるがいい」

咳払いをしてから彼がそう呟くと、程なくして侍女長さんが本当に戻ってきた。

(足音で判別してるのかな。それとも違うもの? この世界特有のものかな)

ボンヤリそんなことを思いながら、迎えに来た侍女長さんの後に続いて部屋を出た。

――――ピュールさんが話していた通りで、話をしてから三日後に呼び出しがかかった。

別室に連れて行かれて、水着に着替える。

「脚のムダ毛、剃りたいなぁ。短いのが生えてきちゃってるじゃん」

脚を出すなら、やっぱりその辺も気にしたかったのにな。でも、この世界じゃどうやってるのか…内容が内容だけに侍女長さんにも聞きにくかった。

水着に着替え、隣の部屋へと続くドアを開ける。

「…お待たせしました」

入った部屋には、数名のローブを着た人たち。それとピュールさんに、この国の国王陛下の右腕たる宰相さん。

ミルクティーみたいな髪色をした、ショートボブの人だ。

「やあ、久しぶりだね。…元気そうで安心したよ」

そう言いながらあたしを見ているけど、視線が絶対に合わない。

脚を出しているからか、微妙な位置に視線をズラして話しているっぽいな。

この国の文化ですと言われたら、仕方がないよね。脚は出さないものって言われて育ってきたなら、それが正解なんでしょ?

(そんな中に極限まで脚を晒した女が現れたら、はしたないと思うよね。…間違ってないけど)

間違ってはいなかっただろうとしても、この国の都合で召喚した相手にアレはないでしょ。

あたしはいまだにあの時の糾弾にも近い会話を忘れていない。というか、忘れるのは無理だった。なかったことに出来ず、しこりは残ったまま…今日にいたってる。

「では、まず…水着の方だけでいろいろ試させてもらおう」

そう切り出したかと思えば、ある魔方陣の上に立ってほしいと促される。

おずおずとその上に立てば、その魔方陣が淡く光る。そして、水着の裾を下からあおるように風が吹いた。

「…わっ。くすぐったい、この風」

フレアスカート状のそれが、ふわふわと波打ったように揺れる。

(やっぱりこの水着にして正解だったって、このタイミングで思っちゃった)

とはいえ、わずかな風で裾がふわっとなっている=中の下着っぽいのがかなりチラチラと見え隠れするというエッチな感じであることは否めない。

(また間違いなくハレンチだのはしたないだの、内心思われているんだろうな)

今日、この場に来る人たちは、ピュールさんがあたしの希望を組んで選んだ人たちだ。たとえ内心そんなことを思っても、口にはしないでいてくれている…はず。

横目でまわりの人たちを見ると、羽根ペンっていうのかな? それがずっと動きっぱなしで、なにかメモしている。

「では次に、このパラソルだったか。それを閉じたまま立っていてくれ」

ピュールさんに手渡されて、閉じた傘を支えに立っている感じで魔方陣の中で佇む。

魔方陣の光は見えるのに、前にも聞かされていたような水着やパラソルが光っているのが見えないままだ。

(あたしにもその光が見えるようになる条件とかあるのかな? それか、魔力のあるなしとかが関係している?)

この世界での知識も何もないあたしが一人で考えたって、明確な答えが出るわけもない。

それを理解しているから、そんなことを考えても誰かに聞くことまではせずにいた。

「…よし。それでは、今度はそれを開いてもらってもいいか」

「はい。…ん、しょっ…っと。これでいいですか?」

開いたパラソルをさして、中棒の部分を肩にのせてっと。

手持無沙汰で、中棒を回転させる。カラフルなパラソルが、ゆっくりと回っていく。

…と、視線を感じて横を向いた。

宰相さんがあたしというよりも、回っている布の部分をジーッと見ている。しかも、目をキラキラさせながら。

あたしにはいたって普通のパラソルにしか見えないけど、こんな落ち着いた感じの大人な男性を惹きつけるような何かが起きているのかもしれない。

(喜んでくれているようだから、このままゆっくり回し続けていようっと)

くるくると傘を回しながら、夢のことを思い出していたあたし。

なんで跨っていたのがサンマだったのを思い出した。

(せめてトビウオとかだったなら、まだカッコよかったかもなのに)

どんなことを考えながら眠れば、サンマに跨って空を飛ぶなんて夢を見るんだか。

それと、もう一つ。

なにかの呪文のようなものを口にしながら街の上空を飛んでいたって思っていたけど、呪文じゃないや。アレ。

どこで聴いたかは忘れたけど、何かの歌だ。

(なんだったけな…歌詞は)

「んー…っと、ひかーりつどいしー♪そーらのかーなたー♪あーのーらくえんへーのみーちーをー♪かがーやーくあおばたーちーがみちびーいてー♪くーれーるのーだろーぉーーーうー♪いーまー♪そのひかーりをふりーまーいてー♪みらーいのこどもらーに♪」

と思いつくまま、思い出すままに口ずさんだあたし。

唄の途中で、横から宰相さんが手を強くつかむ。

「いたっ!」

思わず声をあげてしまうほどに、強く。

唄うのをやめ、体を縮こませて腕を引っ張る。「離してください!」と言いながら。

「…あ? あ、……あぁ、すま、ない。思わず…」

その様子だと宰相さんも無意識で掴んでいたみたいな感じだ。

宰相さんの隣にいたピュールさんが近づき、あたしの顔を覗きこんでくる。

「…近いです」

そう言ってしまうくらいに、結構な至近距離で。

「ん…む。すまない。ところで今のはなんだ? なにかを唄ったのか?」

唄ったと言われれば、そう言うしかないよね。

「はあ、まあ」

「どういう曲だ?」

「どうと言われてもアレなんですが。…実は今のは、夢の中で唄っていたのを思い出しながら口ずさんでいただけでして。誰の…とか、どんな…とかの説明がしがたいものなんですよね」

あはは…とごまかすように説明をするあたし。

「その夢の内容は聞いてもいいものか?」

夢、か。なんだか子どもっぽいから、あまり話したくないけど。

「子どもっぽいとかいいません?」

だから先に釘を刺す。

「……? よくわからんが、言わないと誓おう」

「いちいち誓わなくてもいいですよ、ピュールさん」

あたしとピュールさんの会話を、不思議そうな顔で聞いている宰相さんは一旦ほっといて。

「えーっとですね。そこそこ時間経っちゃったんでボンヤリなんですが、あたしがこの格好に上着を羽織って空を飛んでいました。なぜか、魚に跨って。その魚っていうのが元の世界でサンマっていう、銀色の刀みたいにギラギラと鈍く光る魚なんですが。それで…その……魚に跨ったままでこのパラソルをさして、街の上空を飛んで回っていたんです。その時に呪文っぽいものを呟いてたなって思っていたんですけど、さっき急に思い出して。呪文じゃなくて、歌だったなぁって。それで思い出しながら、暇つぶしに唄ってました! 報告は以上です」

あたしがそう説明をしたのを聞き、隣にいた宰相さんが膝をつく。

…何故に?

祝詞のりとと言われしものじゃないのか? それは」

なんか聞いたことがある言葉が出てきた。どこで聞いたんだっけ。

首をかしげているあたしに、ピュールさんが説明をしてくれる。

「わかりやすく言えば、儀式などで使う…神に祈る時に唱える言葉のことだ。この国でいうところの、聖女が神と繋がる時というか神託などをいただく時のものとも言われている」

「え? そんなつもりとか一切なかったんですけど」

「他に浮かぶものはないのか?」

「他にというか、今の歌には続きがあるんですが」

とかあたしが言えば、膝をついていた宰相さんが勢いつけて立ち上がり。

「すまないが、最初から思い出すだけすべてのものを…書き残してもいいだろうか」

あたしの手をしっかり握って、懇願というのがしっくりくるよう感じに、握ったあたしの手ごと自分の額にくっつけて。

「頼む…。大事なことなんだ」

強く、願ってきた。

「この…やってることがすんでからでも? それともコッチの方が先ですか?」

優先順位を確かめる。

すると、あたしは立っているだけだから、検証をしながら口頭で伝える方がいいということになった。

「はあ、まあ…わかりました」

なんて返して、記録担当の人を一人あたしの向かいに立たせて、それが始まった。

最初から最後まで完全に憶えているわけじゃないから、ここは空白だと思うところは場所を空けてもらいながら書き残してもらい。

「…という歌詞だったと思います。また思い出したら、報告しますね」

念のためにそう告げると、ホッとした顔つきで宰相さんが呟いた。

「ありがとう。シーナ殿」

と。

そこで初めて、宰相さんに名前を呼んでもらえたことに気づいたんだ。



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