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アレだよ、アレ。…って、なんだっけ。
個人的には、ちゃんこは塩味で
しおりを挟む帰宅して、順にシャワーや片付けをしていく。
俺はというと、自室に一旦戻ってから、コソッとあの日記を取り出す。
自分的には、この世界に来た当初よりは幸せだし、十分に癒されている。いわゆるミッションクリアじゃないの?と思ったから。
表紙に書かれているように、心と体は癒されているんじゃないの?
久々に開こうとして、思いのほか重たさを感じた。こんなに重かった? というか分厚かったっけ。
日記っぽいなとは思っていたけど、実際に開いてみると中身が完全に日記か長編小説のノリな内容になっていた。
前半が、この世界に来てから俺がしただろうことや、その時々に出会った人との関係性について書かれている。
最初の方のページには、やっぱりという感じで名前が載っているのは”猫の齋藤さん”で。
魔法課の連中のやらかしの時も見かけていなかった。ま、俺の案内をしていなきゃ窓口の担当っぽかったもんな。
プライベートで偶然会って、映画について熱く語ってくれた。オススメの映画を見たっけな。うん。
「元気にしてるのかな? 実のところ、猫の齋藤さんともちゃんと友達って括りになりたかったんだよな。……これだけ間が空いてる上に、俺の立場がこんなんじゃ…遊んでもらえないかもな」
そういえば俺って大賢者でしたとか思い出して、冗談だったらよかったのになとか一瞬思った。国王陛下じゃないけど、友人を安易に作れない気がしちゃう。悲しいかな、それが事実で現実だもんな。
「……はあ」
ため息をつきつつページをめくっていくと、カムイさんについて書かれているところが出てきた。
その日その日の最後には、創造した魔法についてや自分の立場が変化していく様が注釈付きで書かれている。
「なんだか俺の秘書かなんかかってくらい、鮮明に書かれてるんだな。俺自身が書くよりも、ちゃんとした内容だ」
カムイさんとのことが書かれている文面を読み流しながら、この日記のお題に合った癒しのボーダーは誰が決めているんだろうということを考える。
というか、俺の癒しに絶対カムイさんのもふもふさはランクインしているはず。なんて思いながら、ふと思う。
「癒しなんて、それぞれで違うもんだろ? なのに…こんなことが書かれてるなんて、やっぱり誰かが俺のことを見てるってことになるのか? こんなもんを置いてくくらいなら、下手すりゃ俺よりも何かしらの能力や立場が上とか?」
俺が幸せになったり癒されたりを、単純に見守ってくれているだけの話ならいい。
「けど、俺が何かを得るをの監視しているってーことじゃ…ない、よな? 魔法かアイテムを創るのを待ってる? そのお礼の先渡しで、元の世界よりも楽しく過ごせるようにしてくれてる?」
ページをめくりながら、また短く息を吐いた。
カムイさんが登場してからのページは、よく見れば穴というか空白の部分が結構ある。
書けない内容。この世界で明かされてない情報。それとも、なにかの条件つきで表示される?
こうして見れば、カムイさんのことで知らないことが多すぎるんだな。それでもただ一緒にいて旅をして、なんだかんだで支えてもらっちゃってる。何の見返りもなしに。
「なんて言えば、どうせ…あの時に先に俺を救ったのはお前だろ? とか言いそう」
あまりにも多い空白に、読みにくさを感じて。
「カムイさんから話が聞けた後に、また開いてみよう。ジャンさんとサリーくんのページにはまだたどり着いてないしな」
日記らしきそれを閉じて、インベントリに戻す。
そこまでの回数、これを手にしてなかったとはいえ、なんとなく中身が変わった気がした。
まるで生きてるみたい。
「成長する日記?」
頭に浮かんだことを呟いてみて、そんなバカなと頭を振った。けど、すぐ思ったのが、ここにいること自体が非現実的な場所にいることを証明しているのに? ということ。
「ない話じゃ……ない?」
まだ確定してないけど、その予感めいたものは簡単に消せそうになかった。
もしもの話。
日記のそれが俺の成長とリンクしていけば、最終的にどうなればオシマイ? 小学校の図書室にあったみたいな、伝記っぽく遺ったりするのかな。
「うーん。想像の域を超えないな」
日記の存在は、カムイさんにも明かしていない。従魔契約をして、俺の手の内がどこまで把握されているのかわからない。リンクしてるのかも? なんてふわっとした思いつきで、安易に口にしていいのかもわからないんだから。
「アペルー? そろそろ食事にしませんかー」
遠くからジャンさんが俺を呼ぶ声が近づいてくる。
「今行くよー」
届くようにと大きめの声で返事をして、部屋のドアへと向かった。
掘りごたつの部屋に行くと、サリーくんが盛大に船を漕いでいる。
「眠たかったら、寝てきてもいいよ? サリーの食事だけ後にしてもいいし」
精霊魔法を使ってくれた彼。口にはしなかったけど、思ったよりも疲れていたんじゃないのかな。
そんなことを考えて、遠慮しないで寝ておいでよという気持ちでそう伝えたはずなのに、眠たそうに欠伸をしてから「腹減って死にそうなんで、断固拒否っす」と言った。
「サリーがいいならいいけど」
「だーかーらー、いいって言って…ふわぁ…」
「眠かったら寝ていいんだからね? きっとお腹が満たされちゃったら、眠さ倍増になるでしょ」
そう言いながら、俺は食事の準備に取りかかる。
「さーてと、いつもの調子でいけば、満遍なく…だよね? 肉も魚も野菜もってさ」
「おう。それと、酒もな」
んー…とうなりながら、右上へと視線をさまよわせる。いつもの行動だ。
「香りがする野菜って苦手な人、いる?」
にらが入るものを考えているんだけど、苦手そうなら他の野菜にしたい。
「食ってみなきゃだが、特には」
「俺はものによってっすね。ちなみになんて野菜っすか」
「にら」
「にら? どういう?」
にらって名前でこの世界にないのかもしれない。
「…じゃあ、材料のそれだけ出してみるね」
ジャンさんも、興味ありげににらが現れたのを俺の横からのぞきこんできた。
「…草」
「あー…まあ、草っぽくはあるけど、草ではないよ。一応野菜」
ポツリとジャンさんが呟いたので、訂正しておく。
「俺が今から出そうかなって思ってるのが、鍋なんだよね。ちゃんこ鍋っていうやつ。それに入れる青ものの野菜は、にらが入っていることが多いんだよね。まあ、にらが苦手なら他の野菜でも代用は可能だよ」
そう言って出したのが、水菜。
三人ともちょっとずつ手に取っては、クンクンと匂いを嗅いで首をかしげて。
「俺は食ってみなきゃわからんな」
と、カムイさんが言えば「俺はイケそうな気がしてきた。っていうか食ってみたい」とサリーくんが言い。
「匂いはちょっと微妙です。ただ…味が気になるのも本音で、一口食べてみてから量を増やすとかはどうですか」
と言ったのは、ジャンさん。
「じゃあ、とりあえず入れるだけ入れてみる? ただし、本当にとりあえずって感じでちょっとだけ」
「いーんじゃねえの」
「前に食べた鍋も美味かったんで、楽しみっす」
「今回は、味は一つなんですか?」
その声に、コクンとうなずく。
「あっさりとしてコクがあって、俺は好きな鍋。いろんな味のがあるんだけど、体調的にこっちの方がいいかなって思って塩味のちゃんこにさせてもらうね? …じゃあ、出すよ? ひとまずにらナシの状態で出して、そこに追加で入れて煮てみるから。っていっても、すぐに煮えちゃう野菜だから、差ほど待たせないで食べさせられるよ」
話をしきった後に、掘りごたつの天板の上にコンロと鍋がトン…と現れた。そこに取り出した調理ばさみでさっきのにらを3センチか4センチほどの長さで切りながら鍋に入れていく。
クツクツと似ていく鍋に、肉の匂いがいっぱいだったはずが、すぐににらの匂いで上書きされていく。
本当にいい匂い。俺は好きなんだけど、みんなはどうかな。
「…さっきよりも匂いがしてきたな。まだか? アペル」
「あと二分くらい待ってよ。…っと、やっぱり日本酒かなコレには。カムイも同じお酒でいい?」
「あー…そうだな。同じでいい。二人はどうすんだ? 酒は」
「俺は飲んだら寝ちゃいそうなんで、今日はやめときます。前に出してた茶色いお茶がいいっす」
「ウーロン? 麦茶? どっち出したっけな」
「食事に合いそうなのは?」
「口をさっぱりさせたいならウーロンだけど、食事の系統的には麦茶かな。でも、これなら冷たいほうじ茶の方がいいかも。同じ茶色いお茶なんだけどさ」
「よくわかんないから、アペルにおまかせで!」
「ん。了解。じゃあ、ジョッキで冷たいほうじ茶出して、ピッチャーにも用意しようか。ずっと冷たいままになるようにして…っと」
「ジャンは? 飲まねえのか」
「そうですねー。前にアペルが飲んでいた、ちょっと匂いのする焼酎とかいうのが飲んでみたいですね。お湯で割って飲んでいたの」
ああ、芋焼酎かな。
「よく憶えてたね。どんなのでもいいの? あれのお湯割りなら」
「ええ。お湯とボトルも出してもらえていたら、なくなったら自分で入れますよ」
懐かしさに、頬がゆるむ。
「じゃあ、セットで置くから好みの濃さで作ったらいいよ。お湯割りならお湯が先の方がいいはず」
「……たしかに、アペルがその順番で作ってましたね」
「水割りだと逆にお酒の方から入れた方がいいらしいんけどね」
「…へえ。面白いですね、そういう話…好きです」
「あ、ホント? じゃあ、ちょこちょこ話題にあがったら、憶えといて?」
「そうします」
あの芋焼酎を飲んだ翌日に、この場所から逃げなきゃいけなくなったんだけど、それでもあの時に飲み食いしたものは思い出深いものばかりだ。
「サリーは、またパッフェルでも?」
「あー…いいっすねぇ。食後にでもお願いしちゃうかも。…ふっふっふ」
サリーくんに甘味の話をすると、気のせいかもだけど顔が幼くなったように見えるんだよね。本当に甘いもの好きだし、政治的な理由だったかで気軽にパフェ系は食べられないみたいだからね。
「なら、食べたいタイミングになったら声かけてね」
「もちろん!」
なんて感じで始まった食事。つみれもいっぱい入れて、肉は鶏肉がメイン。ささがきしたごぼうもいっぱい入ってて、三人は木の根っこが入ってるとぼやきながら食べて、気づけばごぼうを探しているという。
「にらは、食べられる人だけ食べてね。コッチには水菜を入れてあるから、にらがダメな人はコッチをどうぞ」
結局のところ、サリーくんがにらが口に入れてみたら匂いが鼻に充満しちゃって、美味いのに無理ってことになった。
「…悔しいー。美味いのわかったのに、鼻にくる匂いが凹ませてくる」
「サリーくんは鼻が利くんでしょ? だったら、仕方ないよ。にらの匂いを消しながら食べる方法があればいいのにね」
「そういう料理見つけたら、いっぺん味見してみたい! 匂いのせいで食えないってだけなら、いつか!」
「なにかそれらしいの思い出せたらいいけど。ダメだったら、ごめんね」
「ん-ん。これだけでも十分美味いんで! ちゃんこ鍋、俺も好き! 前に食ったのもだけど、他にもオススメの鍋あったら、順番に食ってみたい」
「いーよ、そのうち順番に食べていってさ。鍋の中で好きなものランキングでも作れば?」
「あ! そういうの好きかも。いろいろ食えて、どれが好きとか考えるのって楽しみ」
「俺もそういうの好きだよ。お菓子とかケーキとか、肉料理でとか、何が一番好きとか考えるの」
食べ進めながらサリーくんと他愛ない話をして、わいわい盛り上がって。
その俺とサリーくんの様子を、カムイさんとジャンさんがあたたかーい目で見守りつつお酒を飲んでいる姿が、ずーっと視界にあるんだよね。
「そこ。視線が親っぽい」
なーんて思わず指摘すると、ジャンさんがクックックッと堪えるように笑う。肩を軽く揺らしながら。
「もしかして、思ったよりも酔ってる?」
サリーくんと顔を見合わせて、ジャンさんにツッコミを入れる。
「かもですねー。なんだか今日は楽しいんで、気分よーく飲んでまーす」
酔ってませんとか否定する酔っぱらいじゃなくて、全肯定? 面白いな。
「にらは、美味い。俺は好き。それと、これもあの時の鍋みたいに麺って入れるのは可能? 不可能? 合わない?」
入れられないわけじゃないけど、ラーメンでいいのかな? これって。
「前と同じでいい? ジャン」
「…ん。あの麺、好きだった。また食べたかった」
素直だ、めちゃくちゃ。
「じゃあ、同じ麺でやろう。…嬉しい?」
ジャンさんはニコニコしながら、無言で俺を見ていた。多分、これも肯定だな。
「ジャンが面白い」
サリーくんにそっと囁けば、年に一回くらいこういうのがあるらしい。よほどの時じゃなきゃ見られないとか。
「正直なところ、こういう姿が見られるってだけでも、ジャンさんにとってもいい環境なんだなって。本人に聞いてみなきゃ正解はわかんないけど、んな気がする。まあ、前の職場がストレスばっかりだったから、比べるまでもないんすけどね」
ましてやジャンさんはナンバーズのトップだったわけだからね。仕事のというよりも立場的なストレスも、きっと相当なものだったはず。
「そうだったらいいな」
そう呟きながらも、俺はサリーくんが無意識でかもらしてくれた言葉に地味に喜んでいた。
(ジャンさんにとってもってさ、自分もそう思ってるって言ってるに等しくない? サリーくんにとっても、俺との生活はいい環境ってことでいいのかな)
「んふふ」
思わずもれた笑い声に、カムイさんが日本酒を注ぎながらツッコんでくる。
「ひっさびさに聞いたな、その変な笑い声」
って。
「失礼なこというよねー、カムイ」
それに言い返せば、カムイさんがニヤニヤしながら向かいの席から身を乗りだして指で頬をグイグイ突いてきた。
「さっきから顔、ゆるみっぱなしじゃねえか。…よかったな、アペル」
人をからかいながらも、最後にはまるで家族みたいに俺と一緒にこの状況を喜んでくれる。
「んっふっふふふ」
「あー…これも久々だな。そのメスうさぎみたいに顔を赤らめて、くねくねしながら笑うのやーめろって」
やめろって言ってるくせに、この俺を認めてほっといてくれる。
「いいじゃない。…嬉しいんだからさ」
「あー、はいはい」
まったりとして、ゆっくりと…穏やかな空気と時間が流れていく。
「ねえ、カムイ?」
だから、だ。
「俺ね? カムイからどんな話が出てきても、カムイがどんな人? うさぎ? って話になってもさ」
時間だけが関係を築くわけじゃないって、実感したんだ。相手が、他の誰でもなくカムイさんだから。
「そばにい続けるし、信じるし、力になれることがあったら…誰よりも先に頼ってほしいって…思ってるよ」
元の世界の職場では、どんだけ時間があっても築けなかったもの。召喚されたのだって、もしかしたらたまたまだったのかもしれなくっても。
「だから、この鍋のシメの麺が茹で上がって、みんなで食べ終わって。ジャンやサリーが話を聞けそうな体調だったなら、今日…話を聞かせて? ちなみに俺は全然酔ってないから、いつでも聞ける状態」
とか言いながら、胸をトンと手のひらで叩いて示す。どんと来いって感じで。
すると、ジャンさんも挙手してきて「俺もいつでもどうぞです」と言い、サリーくんも「俺も、俺も」と続けてきた。
「明日以降は、お前らの話もしろよ? 能力とか立場とか、話せる範囲内でいいからよ」
「不公平なことはしませんよ? そろそろ互いの手の内を明かすべきってのは、さっきのことを踏まえても全員が思ったでしょう」
ジャンさんが酔っているように見えるのに、淡々と話してくる。
酔ってない? 酔ってる? どっち?
「あ、アペル。あの緑のお茶、ジョッキにください。そろそろ飲むの終わらせます」
「…ん。わかったよ。……はい、どうぞー」
飲み方を心得てる人って感じだな、つくづく。
「俺は、今食べてる麺がなくなったら、赤い実の乗ったパッフェルでオシマイにします。ってことで、よろしく!」
サリーくんからリクエストが出たので、食べ進み具合を見つつどんな風にしようか考えていた。
「赤い実…赤い実ね。イチゴか、ベリー系かなー。……じゃあ、こんな感じで…召し上がれ!」
「うっわ、すげ。…めちゃくちゃ美味そう! いい匂いしてきた」
「…ふふ。喜んでもらえて何よりだよ」
俺もアルコールをやめて、アップルティーを淹れて飲むことにした。
「…うん。いい匂い」
まったりとアップルティーを飲む俺を見て、カムイさんとジャンさんが声を殺して笑ってる。
「え? なになになに」
なんで笑われているのかと思ったら、なんてことない単純な話で。
「アペルがアペルくさい飲み物飲んでるのがおかしいに決まってんだろ?」
ってことで。
「いいじゃん、別に。っていうか、カムイ本人が気づいていないみたいだから言うけど、俺が知ってるカムイの匂いってこの匂いだよ? 甘いアペルの匂い」
笑われたんで、意趣返しというかやり返すつもりで教えてあげる。俺が内緒にしていたことを。
「はぁ? ……お、おかしな、こと…クンクン……え? するか? 匂い。クン…お前の鼻がおかしいんじゃねえの?」
無駄な抵抗のようなことをボヤきつつも、気にはなったのか自分の匂いを確かめるカムイさん。
でも、匂いはしないんだってさ。
「そう思うならそう思っててもいいよ。俺だけは、カムイさんはアペルの匂いがするって思いたいから思うだけだもん」
俺がそう言うと、カムイさんが口をパカッと開けて呆れた顔になった。
「甘くていい匂いだって思うよ? カムイの匂いは」
何言ってんだ? コイツ←みたいな顔のまま、俺を見ているカムイさん。
ジャンさんとサリーくんは、俺とカムイさんのやりとりを見てどこか楽しげだ。
「く、くっだらねえこといってねえで、さっさと食え。お前ら」
カムイさんはいつも話を戻す時のように、話を振って。
「…ったく」
人型の時の耳と、頭についているうさぎの耳の両方をかすかに赤らめながら、そっぽを向いた。
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