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しおりを挟む~水無瀬side~
車の中が一気に静かになる。
かすかに聞こえるのは、悠有の寝息だけ。
「……短時間でも熟睡できりゃいいけど」
夢見が悪くなりそうな、さっきまでの出来事を思い出す。
と同時に、こんなにも誰かの人生に関係しようとするなんてな…と、自分のことなのに他人事のように改めて驚く。
ここまで俺を変えたのは、他でもない隣で眠っている彼なんだけど。
(あそこまでの話が出てくるのは、想定外じゃないけど予想を上回ったな)
義理の父親が来るのは賭けのようなものだったにせよ、きっと悠有が知りたかっただろうことのほとんどは聞けたはず。
消化出来たものの割合は、悠有が望むよりも少なかっただろうけどね。
話し合いというものでもなかったその場で、悠有はずっと所在なさげに立っていた。
そうして先日起きたことと同じことが、目の前で起きた。
(“あれ”はどういう時に限定して起きるんだろうな)
そう考えながら何の気なしにFMラジオに合わせて、音量を控えめにして聴こえる誰かの歌や雑談を聞き流していた。
――人の声が聞こえるのは好きだ。どこかホッとする。
ぶっちゃけるなら、悠有が寝なかったら、なにをどう話していればいいのかが決まっていなかった。決められなかった…が、正解か。
慰めにもならない言葉をいくら吐いたって、かすり傷に貼った絆創膏みたいなもん。気休め程度。
とりあえずは俺の家まで一緒に帰って、家の鍵を先に開けて電気だなんだと準備してから、悠有を背負って連れて行こう。
明日の検診についていけたらいいが、俺までも休みになんて出来ない。
何もかも悠有に合わせて予定を組めば安心させられるだろうけど、悠有が引け目を感じることにもなりそうで。
「…はあ。複雑だな、マジで」
信号待ち。ラジオからは、誰かの笑い声。目の前の横断歩道を渡っていく、楽しげなカップル。
チラッと横目で規則正しく寝息をたてている悠有を見て、唇を引き結ぶ。
何の柵もなく、誰かと付き合う方がきっと楽だ。
これまでだって体だけの関係になることの方が圧倒的に多く、体を繋いだんだから恋愛って名前を付けてもいいだろうと思って生きてきた。
今思えばそれはまるで、自販機やコンビニで簡単に手に入れられるような恋愛に近かった気がする。
見た目や普段の人付き合いの積み重ねで、俺へと好意を寄せてくれる人は少なくない。めんどくさいなと思うほどにいたと思う。
その中に、悠有のように執着されたりトラウマになるようなことをしてきた相手がいなかった。
(本当にたまたま、だったけど)
悠有曰く、『こんなに面倒で手がかかる相手はいないでしょ? やめたくなったらいつでも言ってね』って話らしいけど、そんな風に俺にもしもの逃げ場を用意することを言いながらも泣きそうな顔をしなきゃいいのに。
というか、泣きそうになるくらい言いたくないことを言わなきゃいい。
(こっちはちっともそんなこと思いつかないってのにさ)
手がかかろうが、面倒だろうが、それに悠有が関係してりゃそんなこと思いもしない。むしろ、どんとこいって感じだ。もっと頼って甘えてほしいって思って、やっと……ここまで頼ってもらえた。
前もって悠有を傷つけるかもしれないと伝えてあったとはいえ、結果的に大怪我レベルだ。
(ただ、覚悟はしていた。傷つけると伝えると決めた時点で、たとえ時間がかかってもその傷に寄り添う…と)
それと関係あるのかわからないけど、悠有が自分のことを“ボク”と呼ぶ時はどういう時なんだ?
この間の時とはすこし違う気がする。違和感があった。小さな違和感だとしても、頭の端に引っ掛けておかなきゃいけない気がする。
さっきの悠有はひどく傷つき、ショックを受けていた。その先に起きたのが、あの状態になった悠有の行動と言動。
(注意深く観察していなきゃいけないな。観察という表現が合ってるのかは、何とも言えないところではあるが)
長く息を吐き、ウインカーを左へと出して車の流れに乗っていく。
入った道は少し坂道になっているせいで、向こうから流れてくる車の群れが光の線に見える。
その坂を下ってしばらくいけば、俺の家への近道だ。
悠有の実家と俺の家が、思いのほか近いことを知って驚く。
不意にバイブ音が聴こえて、その音の先を辿れば悠有のスマホが震えていた。
『小林先生』
と表示されているのを見て、複雑な気持ちになった。
さっき聞いていた会話の感じだと、再婚してから義弟との距離は縮まり過ぎた感があったが、義父との関係というか距離はどっちからも遠さを感じた。
親子になれそうでなれなさそうで、親子になりたいのかなりたくないのか…探りあってばかりで、結局他人のままの親子。
悠有は元々一人っ子だったからか、病気のことがあったからか、どこか甘えたそうにしつつも遠慮がちなところがあって。
俺が甘やかしてやると、戸惑うくせにすごく嬉しそうに笑う。それはまるで、子どものように幼い笑顔で。
近くのコンビニの駐車場に車を停めて、急いでスマホを手に外に出る。
「…はい。小林の電話ですが」
声のトーンをあえて低めで、悠有の代わりに電話を受ける。
「……さっきの君か」
すぐさま俺だと理解したようで、君かと問われる。
「彼は今、眠っています。まもなく私の家に着くので、そのまま寝かせる予定です」
状況を報告すれば「…そうか」と短い返事があった。
「要件があれば、代わりに私の方から彼に伝えますが」
まるで業務連絡のように淡々と話せば、しばらく無言が続いた後に「伝言を」と頼まれる。
明日の定期検診の担当医師の変更が、すでに終わったこと。もしも引っ越しをすることになったなら、こちらにその費用を請求してほしいということ。職場まで変わるようなら、悠有の母親にだけは伝えてあげてほしいということ。
そして最後に、もう一言。
「医師として、父親として、不出来で申し訳なかった……と」
悠有が叩きつけてきたものへの返事かと感じて、俺は「伝えるかどうかは、彼の様子を見てからで?」と返す。
すると息を飲んだ気配の後に、やけにゆっくりとした口調でその言葉が告げられた。
「明日のことだけ最低限伝えてもらえれば、他は…君に託そう。君はあの子の……悠有くんの理解者、なのだろう?」
どういう意味で理解者という言葉を使っているのかはわからない。けれど、嫌味には聞こえず「ええ」とだけ返した。
「すまないが…頼んだ。アレのことは、私の方に任せてほしい」
アレとは、義弟くんのことだろうな。
任せてほしいといったところで、悠有が自分の住居や職場を知られたかもしれないとよぎらないはずがない。
(きっと辞めることになるんだろう)
悠有の心的負担を考えれば、退職一択だ。その相談だって、彼氏であって上司でもある俺にあるはず。
「もっとちゃんと向き合ってください、ご自分の息子さんなんでしょうから」
相手が年上な上に自分の彼氏の義父なんだとわかっていても、釘を刺さずにはいられない。
「…ああ」
俺の言葉にそう返してきたのが聞こえた瞬間、通話を切った。
車に戻ると、悠有が目を開けてコッチを見ている。
「ごめん、起こしちゃった?」
車に乗り込み、シートベルトを締めようとした俺の手に、悠有の冷えた手が重なる。
「…悠有?」
どうしたのかと声をかければ「喉が渇いた」とぎこちなく微笑む彼の姿。
悠有の家に向かう前にも鼻の先がツンとして、泣きそうになった俺。奥歯を噛みしめてから、つとめて笑顔で返す。
「何が飲みたい?」
と。
「あったかいほうじ茶、売ってるかなぁ」
「ほうじ茶ね。あるんじゃないか? 弁当にあったかい飲み物って欲しい人いるだろ? とりあえずちょっと行ってくるから、このまま待ってて」
「ん。ありがと、瑞」
少し眠れたのか、思っていたよりも会話は普通に出来ていた。
(思っていたより、俺も緊張していたのかもな。いつもの悠有みたいで、ホッとしたら肩の力が抜けた)
悠有にはレジ近くの保温棚からあたたかいほうじ茶のペットボトルを手に取って、自分には昔懐かしいラムネの瓶みたいなケースに入ったラムネ菓子を買う。
疲れている時にこれをガリガリ食うと、なんとなく体が楽な気がする。
それを手にしていた時点で、悠有だけじゃなく俺自身も疲弊しているんだと知らされた。
「……おまたせ、ほうじ茶あったよ」
そう言ってから、ドリンクホルダーにオレンジの蓋のペットボトルを一旦収める。
俺の方には、飲み物なんかじゃないのにラムネ菓子を同じように立てて収めた。
「なーに、それ。なんか懐かしい物を買ってきたんだね」
「はは。なんとなくね。…あ、ペットボトル自分で開けられる? 俺が開けようか?」
なんて念のため聞いたのは、さっき俺がシートベルトを着けようとした時に重ねてきた悠有の手が、かすかに震えていたからだ。
「優しい瑞なら、きっと開けてくれるって思ってるんだけど」
いつもよりも甘えた言葉が多い悠有に、無理している空気を察する。
「はいはい。開けますよ? お嬢様」
「…ぷは。だーれがお嬢様なのさ」
カキッと低く鈍い音をたてて、ペットボトルを開けた。手渡すと、一口飲んでから息を吐く悠有。
「ね。それさ、一個ちょうだい」
指さすのは、さっきのラムネ菓子。
カロン…と音を立てて、ラムネ菓子が容器の中で動く。
「もう一つ、サービスで」
とか言って、ラムネ菓子を二個出して、悠有の手のひらに乗せた。
「サービス、ちっちゃっ」
「うるさいよ」
二人並んで、コンビニの駐車場でガリガリ言わせながら食べているのが、懐かしいラムネ菓子。
「結構、音が響くね。これって」
「ん。思った」
ラムネ菓子らしく、数回噛めばほとんど口の中には欠片ばかりになる。
「なくなるの早いね」
「…だな」
もう一つ食うか? と聞こうとした俺に、悠有がポツリと呟いた。
「誰から?」
とだけ。
ためらってから、俺は悠有の手を取って手のひらを上にしてからその中にラムネ菓子を三つほど転がす。
「父親から。明日の病院、担当医の変更が出来たって伝えてほしいって」
悠有は手のひらのラムネ菓子に視線を落としながら、「ふぅん」と吐息みたいに呟いてからラムネ菓子を三つまとめて口に放り込む。
「ありふぁと」
ガリガリ言わせながら返事をしてきて、こっちを見ない。
「おいしい、これ」
どこかを見ているようで、どこも見ていない。そんな感じだ。
「じゃ、動くよ? ほうじ茶でも飲んでたら、あっという間につくから」
「…ん」
一文字だけで返事をして、悠有は左へと顔を向けた。
窓の景色はほとんど真っ暗で、時々合間に街灯がチラっと視界に入る程度。特に変わった景色なんかなくて、夜景というほど夜景じゃない。
特に何も言わず聞かず、さっきかけていたFMラジオもそのままに車を走らせていく。
10分ちょっとで、俺の家へとたどり着く。
エンジンを切り、車を降りて玄関の鍵を開けて……といつもの流れでやってて、おかしいなと振り向いた。
悠有が車から降りることなく、さっきの態勢のままだ。
「降りるよ? 悠有」
ドアを開けて、手を差し出す。素直に俺の手を握って、うつむきがちに車から降りる。
引っ張り過ぎないように手を引きつつ、一緒に部屋の中へ。
いつものように一緒にうがいをし、手を洗い、定位置に腰を下ろす。
そんなつもりもなく置いていただけの、三人掛けのソファー。そこに並んでだらしなく腰かけるのが、最近の二人だ。
だらしなく腰かけたり、そこでそのまま体を重ねたり。…ほんと、そんなつもりで置いたソファーじゃなかったんだけどね。
「着替える? 悠有のパジャマ、洗濯してあるけど」
うつむいたままの悠有を真横から顔を見ないように、ただくっつく。
「……楽なかっこで寝たい」
悠有がそう言った時は、シャツとパンツだけ。
「そ? じゃ…脱ぐの手伝う?」
念のためで聞けば、すこしの間の後に頭が小さく上下した。
彼が望む格好にし、俺も悠有と同じ一番楽な格好にする。
「ちょっとタバコ吸ってくるね」
さすがに一息つきたくなって、声をかけてからキッチンの換気扇の下へと向かう。
小さく鳴るファンの音に、ライターの着火音。タバコを咥えて、すぅ…っと息を吸えば耳に入るのはかすかに紙とタバコの葉が燃えているんだろうチリチリッという音だ。
換気扇に吸い込まれていくタバコの煙を目線だけで追い、今日を振り返った。
いつも通りに仕事をしていただけだったのに、結果だけでいえば濃厚といってもいいほどの終え方になった。
急展開とでもいうんだろうか。
来なきゃいいと願っていたのに、義弟くんは来てしまった。もしも職場を知ってしまったとしても、そっとしておいてくれたらよかっただろうに。
(その方がまだ、大事に思われている気になったかもしれないのにな。…まあ、やったことがやったことだけに、それっぽっちで許されるとは到底思えないが)
「…っと、危ない」
気づけば結構根元までタバコを吸っていたことに気づき、あわてて火を消す。
「悠有? 何か飲む? 明日は検査じゃないんだろ? 何も制限って、なかったよな」
キッチンにいるついでで、いつも通りにしていようと思いながら、この時間の小腹を埋めるのに声をかけてみる。
すると、意外なリクエストを口にしてきた。
「ゆで玉子」
聞き間違いかなと思って、「ん? 玉子? 茹ででいいの? 目玉焼きとか玉子焼きでもなく?」と聞き返す。
「…ん。そうだな…今から言う手順で茹でてほしいっていったら、可能? 不可能?」
悠有が俺へのお願いをしてくるのはいいけど、変わらず悠有はうつむいたまま。
「好みの茹で方があるなら、ついでに教えてよ。悠有のこと、もっと知りたいからね」
明るい声色でそう言い返せば、わずかな間の後に「……ふふっ」と笑いを堪えたような息がもれた。
「ゆで玉子は、いくつ? ひとつ? ふたつ?」
「ひとつ。…で、小さい鍋でいいからさ、玉子の半分くらいが隠れる程度の水を入れて、鍋には蓋。…で、沸くまで強火。お湯が沸いたら、蓋をしたままでかろうじてグツグツいうくらいの火加減で……7分」
「…ん。まずはそこまでね? 今すぐ準備するよ」
冷蔵庫を開けて、悠有の分と自分の分の玉子を出して小さな鍋に入れて水を入れる。
「…っと、これくらいかな。…で、火にかけて……っと」
お湯が沸くのは、きっとあっという間だ。こんな小さな鍋で蓋をして、こんなにも少なめな水の量なんだから。
鍋に張り付き、横目で悠有の様子を見て。静かな部屋のその隙間に、いつものようにあの時計の音が聴こえる。
「ん、沸いた。…で、グツグツ言う程度の火加減…で、7分」
キッチンタイマーをセットして、悠有の方へと声をかけた。
「7分経ったら?」
それだけ聞く俺に、悠有は「蓋をしたまま火を切って…たしか、10分放置。その後に水で冷やして、殻をむく…はず。出来上がったら、さすがに殻は自分で剥くよ」っていうもんだから、つい「お嬢様の玉子の殻は、わたくしがお剥きしますわ」とオネエのように言ってみると「ぶふっ」と笑うのを堪えたのが聞こえた。
(笑いたきゃ笑っていいのに)
悠有が言うように、手順を守りつつゆで玉子を作ってソファー前のテーブルに置く。
「塩とかマヨとかいる? いらない?」
キッチンに戻りかけた俺に「いらない」とだけ声がした同時に、コンコンッと聞きなれた音が聞こえて振り返った。
ひたいに玉子を二度当てて、ヒビを入れている悠有。
「別にテーブルの角とか使っていいのに」
ひたいを見れば、思ったよりも強く当てたのか殻が硬かったのか、ほんのり赤くなっている。
「あー…もう」
コッチは心配しているのに、そんなの気にしてないよと言わんばかりに、悠有の手は皿の上で玉子の殻を剥いていく。
剥かれた玉子は、いたって普通に茹でられているよくあるゆで玉子。
「あんな放置状態で出来るんだな、ゆで玉子って」
「…らしいよ? 我が家のゆで玉子のレシピだよ」
「あぁ…グラタンの時に入ってたのは、そうやって茹でられたのか」
「そういうこと」
なんて呟き、目の高さにゆで玉子を掲げて。その姿はまるで見つめあっているようにすら見える。
(相手がゆで玉子ではあるけど)
しばし見つめあってから、悠有が思いきりかじりつく。真似て殻を剥き、思いきりかじりついた。
「ゆで玉子だけで食ったの、久々かも」
俺がそう言えば、悠有が「俺も」という。
噛みしめるようにゆっくりと咀嚼して、さっき買ったすっかり冷めているほうじ茶を口にした悠有が呟いた。
「これっぽっちしか食べられなくっても…それでよかったのにな」
と。
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