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久遠 10 ♯ルート:Sf
しおりを挟む~シファル視点~
それは、今となってはすこし昔の話。
こっちの時間にして3年ほど昔の話だ。
ここに来るよりも昔の話も含んでいるんだけど、その話をするために二人と一緒に見ているひなの昔の姿がめちゃくちゃ…。
「…か、可愛いっ」
「陽向は昔からこんなに愛らしかったのか…。さぞかし、モテただろう」
二人の感想はわかりやすくて、聞いているこっちがひな本人じゃないのに照れてしまうほどだ。
とはいえ、俺も激しく同意をしないはずもなく。
「この時から一緒にいたら、きっと楽しかっただろうな」
思わず素直に言葉にしてしまうほど、過去のひなも可愛かった。
「……そうだね。昔っからひなは可愛くて、素直で。俺とひなの兄貴は、特に可愛がってた。会えば、柊也兄ちゃん! って駆け寄ってきては、いろんな話をしてきて。他愛ないことばっかりなんだけど、それを本当に楽しげに伝えようとする子だったんだ」
なんとなくその光景が浮かびそうだ。今のひなにかなり近い感じかもしれない。
「――でもね、ひなは途中で居場所がなくなっちゃったんだ」
俺はひなからもそれらしい話は聞いていたし、シューヤからも大まかな話は二人よりも先に聞かされている。
(その理由が、ひなが認めた男だからって理由だったのは、思ったよりも嬉しかったなぁ)
ぼんやりとそんなことを思い出していたら、シューヤがこっちを一瞬見てニヤリと口角を上げた。
『脳内の、一時的に切れないの? なんだか恥ずかしいことまで聞かれてて、精神的に持ちませんが』
とか文句をあえて言葉を丁寧めに脳内でボヤけば、含み笑いのような声がしてから。
『それっぽっちで心が折れていたら、話にならないよ? ひなの男でいたかったら、それくらい我慢してなよ』
なんてことを言い返してきた。
ってことは、この状態を我慢できなきゃ認められないってことか?
『そういうこと』
考えたことすらも伝わってしまい、俺は小さくため息をつく。
『俺に認められないと、ひなはシファルに渡さないよ? なんなら触れるたびに電気が走るようにしてあげてもいいけど?』
吐いたため息を拾い、なぜか釘を刺される俺。
『わかったって…もう』
諦めるしかない。シューヤに認められないと、未来の俺とひながちっとも恋人らしくなれなさそうだから。
『よろしい』
シューヤのその声に視線を元に戻し、話の続きを待つ。
そうして続けられたひなの話は、こういう話だった。
ひなが14歳になって間もなく、イジメにあった。イジメられると思わずに向かった先で、いつまでも来ない相手を待ち続けて、相手の本心を偶然耳にして、悲しみに暮れて。
それから中学校という勉強の場には行けなくなってしまい、家で過ごすことが多かったひな。
人と関わるのも怖くなって、家族以外に関わる相手はかなり限られた相手ばかり。
ひなのその生活の中にいたのが、ひなの兄とシューヤ。そして、ひなの兄の友人数名。誰もがひなが幼い時から知っている人ばかりで、その中ではひなは楽しそうに過ごしていたらしい。
とはいえ、年齢も違うので同じ場所で学ぶことはなく、直接的にひなを守ることは難しく、ひながその中学校という場所での学びを終えるのを待ってからその先を相談することになっていたという。
そうして過ごしていくうちに「、ひなはそのままの自分でいていいわけがないと思いはじめて、それまで遠ざけていた人付き合いも再開できるようにと練習を重ねていたとか。
練習相手はその見知った相手ばかりから始めて、すこしずつ外にも出るようにし、中学校の上にあたる高校という場所へ通うための試験を受けて合格。
今度こそ心機一転。見た目から変えて、新しい自分になって新しい人間関係を築いていこうとした矢先に召喚される。
が、その時にひなが金髪でピンクのカラコンだったのは、シューヤがそうなるように仕向けた。
そう仕向けたことを話す前に、そもそもでこっちの世界の人間がどうしてひなの世界にいたのかの話をし、アッチの世界に行ってからシューヤが手に入れた能力のおかげで、ひなの未来を見ることが出来たことを二人に話す。
ひなが望むように高校という場所に通ったとしても、ひなはまた傷が増えるだけの状態だったらしいと伝えると、ジークの眉間にシワが深く刻まれた。
そしてこの世界に来てからの未来についての話もし、その時に見えた先見の内容に触れた。
『浄化のタイミングで、シファルへの攻撃あり※教会より。その後の浄化に使用出来うる樹木へと、変貌を遂げる。聖女=ひなは、死ぬまで独身のまま国に留まった』
そこのとこを回避しつつ、俺をひなが元いた世界に喚ぶことでシューヤが避けられなかった教会からの攻撃の傷を癒してくれ。
アッチの世界での三日間で話をする時間と、自分の中にある能力や魔力で出来ることを増やすためにシューヤからいろんな学びを得て。
そうしてコッチに戻ってきたという、一連の話をした後にちょっとした恥をかく覚悟をしてからシューヤの話の続きを待つ。
その後の話はというと、俺が抱くひなへの気持ちも絡めた話になったので予想以上に気恥ずかしくて、俺は視線を彷徨わせてばかり。
ジークとアレクの視線が気になっていたけれど、合わせるのが怖かった。
(二人はまるでひなの保護者みたいでもあったからな)
そう思うと、ひなとずっと一緒にいるために超えなきゃいけない壁がずいぶんと多いなと改めて感じる。
ここでため息をつけば、どうせシューヤに面白がられるだけだ。
『よくわかってんじゃん、シファル』
こっちの脳内を聞いていちいちツッコんでこないでほしいが、どうしようもない仕様なのだから諦めるより他ない。
ひながこっちの世界に召喚されて、こっちの人たちとひなのペースでひなが自信を持てるような毎日が過ごせるようになったその時。
ひなが元の場所に戻っても、万が一同じようなことが起きてもシューヤが見ただろう未来が変わる可能性があるという話で話を括る。
「ということは、たとえ現段階でひなが元の場所に戻りたいと言っても、もう少し経ってから…にした方がいいということなのか?」
アレクがシューヤに問いかけると、アゴにこぶしをあててからこう言った。
「過去よりもいい状態ではあるから、帰っても同じようにはならないかもしれないけど、こっちに来てからのひなの状況にも最初に見えていたはずの未来とは変化が見られている…。……だから、違う意味でひなが悔いそうでね」
シューヤがそう言うと、ジークが眉間にシワを寄せながら「悔いる? なにを」と低い声で漏らす。
視線をジークの方に向けたシューヤの姿は、まるで鏡と向き合っているみたいで不思議な感じになる。
ジークとまばたき数回分見つめあってから、ふ…と笑みをもらしたシューヤが呟いた。
「さて、ここで本題だ」
と。
ジークとアレクが隣り合ったまま見つめあって、その後またシューヤへと体ごと向く。
その表情はどこか緊張しているのがわかるほどに目が真剣で、口をまっすぐに引き結んでいる。
「俺はね。ひなにはこういう選択肢も出来たんだよって意味合いで、シファルに今回、帰還の話を伝えてもらったつもり。ただ、すぐにそれを選んだ方がいいとは思っていない。なぜかというと、原因は君たち全員にある」
「俺たちに原因が?」
ジークがさっきよりもシワを深く眉間に刻んだまま、シューヤを見つめる。
「すごく……すごく……大事にしてくれた。聖女としてだけじゃなく、一個人として、一人の女の子として、それぞれにいろんな関わりあい方で、ひなをいい方向に刺激する場所となった」
ここまでゆっくりと噛みしめるように呟いてから、すこしためらいながら苦笑いを浮かべつつシューヤは告げた。
「――――ひなの未来を、本当は俺が決めていいものじゃないんだってわかってんだけどね」
ひなを俺たちとは違う時間軸で、違う世界で、シューヤなりに大事にしてきたことを知っている。
大事だから、守りたい。傷つけたくない。笑っててほしい。そして、未来もそうあってほしい。
シューヤの祈りにも似た願いが、静かな部屋に沁みこむように響いていく。
「あの子が……ひなが…、ここでの人生を全うし、そうしてこの世界で命が尽きた時。俺はあの子を元いた世界でのやり直しに連れて帰りたい。その時こそ、一緒に帰ろうって言いたいんだ。俺に見えている範囲での、ここでのひなの未来はとても穏やかで、その中でひなの心と体を成長させて自信を持てるようにまでなれると見ている。その記憶が残った状態で、この場所での経験や思い出がひなを元いた場所で支えてくれるだろう…と」
シューヤのその言葉に後に、俺が補足説明でひながいなくなった後の元いた世界の時間の流れについて話をする。
「……じゃあ、ずっと…ひなが帰るまでは時間が流れないってこと?」
ジークが驚きのままに目を見開き、俺に聞き返す。
「それについてなんだけど」
そこを割るように、シューヤが説明をする。
「ひながこっちで亡くなる前に、向こうに戻ると決めれば、それまではずっとそうなる。そして、こっちだけで人生を終えるとひなが決めれば、ひながいない世界線が出来上がり、俺次第でひなが存在していた記憶はひなの関係者の中から消える。俺次第では、ずっと同じ状態かもしれないし、ひながどこかに留学したことにしてしまうかもしれない。それもこれも、最後の最後は…ひなにも選択権を与えたいんだけどね。どんな答えを選ぶにしても、完全に傷つかない選択肢はないと思う。大なり小なり傷はつく。……けど、それでも…ひながこっちだけで人生を終えたいと願うなら、その願いを叶えてやりたいし、叶えられるのも俺だけだって思っている」
その所業はまるで神のよう。
簡単に話しているけれど、それが実際に行える時点で現存している誰よりも高い能力を持っているのだと告げているに等しい。全員が束になっても叶わないほどの、相当の差がある力。
「それだけの力があるのに……俺は逃げたからね。当時の国王に使い潰されたくなくって、親子で危機感と罪悪感の両方を抱きながら……」
数えきれないほどの回数を悔やんだことが伝わる言葉に、王族の二人が息を飲んだのがわかった。
「今だって、俺一人だけで現状もどうにか出来るし、未来へ向けてのいろんな仕掛けだって準備していける。……でも、それじゃダメだってこともわかってるからさ」
口角を上げて笑っているように見えるのに、目はどこか悲しげに見えるシューヤ。
「ひながね? こっちの世界に来てから呟く、たった一言が実はこの世界を変えるトリガーになってもいたんだよね。トリガーっていうか、浄化その他諸々に向けてのいろんな条件が整えられるキッカケになるというか」
その話は、俺も聞いていない。俺も二人同様にすこし体を前のめりにして、シューヤの話に耳を傾ける。
「この話、知ってるのは…多分、カルナークだけだね」
このタイミングで出てきた、意外な人物の名前。
「君らの中では周知の事実だったろうけど、カルナークはひなと繋がっていただろ? その影響で、その会話を聞くことが出来たんだ」
そう言われて、あのスキルのことかとすぐにたどりつく。
「その会話というか、その手のやり取りがあったこと自体は二人にも二人にも話が行き、そうして注意をしたはずだよ?」
直接的な話にならず、俺はすこしだけ会話の相手にたどり着くまでの時間がかかる。
……が、二人にはすぐにわかったようだった。
「教会の連中が陽向を呼び出した件か」
アレクがアレクにしては珍しくわかりやすいほどに嫌悪を表情に出して、小さく息を吐く。
「本当に邪魔なことばかりしかしなかった連中だが、アイツらとの会話にそのトリガーという物があったということか」
たしかあの時は、カルとひなが話をしていてひなの様子がおかしくなって、俺が薬を飲ませたはず。
俺と同時に部屋に飛び込んだ二人はその後、アレクのスキルを使ってひなと教会とのやりとりを知った気がする。
その当時のことを思い出したのか、すこしの静寂が部屋に広がる。
小さな舌打ちが聞こえたと思えば、アレクがソファーに腰かけたままで身を前に乗り出し、膝に肘をつき、そのまま手を繋ぐように手を組んだかと思えば、その上にあごを乗せたまま難しい顔をする。
「……はあ。浄化が必要無くなれば、アイツらの存在自体をなくしてやってもいいほどだな」
そう言うと、ジークがまるで真似たかのように同じ格好をとりつつため息まじりにボヤく。
「ほんと、それだよねぇ。…でも、人の中には心の中に頼りにしている存在ってのが悲しいかな…必要で。その中に神とか聖女って相手が多いのも事実でさ。……神だの聖女だのに頼るんだとしても、最後の最後には自力でいろんなこと決めて、いろんなこと超えていかなきゃいけないのに。ただの支えってだけでも、存在は残さなきゃいけないの…かな。やっぱり、そういった、目には見えないけど心の支えの姿は要るのかな。それによって強くなれる人もいるだろうけど、それに頼って甘えすぎたせいで…こんなにも俺たちは弱くなってしまったのに。そのせいで、ひなたちのような聖女を召喚しなきゃいけなかった過去があるのに」
ゆっくりと噛みしめるように呟かれたそれは、ここにはいない彼女の姿がすぐさま思い出せるほど。
――――そう。あの、召喚されたばかりの、金髪で淡いピンクの瞳をしたひなを。
「…矛盾ってやつだね」
シューヤが苦笑いを浮かべる。
「そう…だね。矛盾ばっかだね、ほんと」
ジークも同じように苦笑いを浮かべる。
似た顔で同じように笑われると、何とも言えない気持ちになる。
「そのやりとりがあった後に、陽向と俺のスキルでその時に交わされた会話はほぼ聞いているが…そのどれがキッカケになった部分だ?」
その間から、アレクがシューヤに問いかけると「あぁ」ともらしてから教えてくれる。
「聖女に丸投げ、いい加減やめません?」
俺の中では、当時のひながそう言う言葉を教会相手に言えたとは思えずに首をかしげる。
「それ…?」
ジークはそれだと思っていなかったようで、少し驚いている。
「あの当時に教会と交わした会話を全部知れたわけじゃなかったからね。…それ、あったっけ? アレク」
アレクも当時のことを思い出しているのか、難しい顔つきになってから首をかしげた。
すると、シューヤが「補足するけどね」と付け加える。
「その時に交わされた会話の一部には過去の聖女たちの想いが絡んでいて、ひなが言ったようでいてひなだけの言葉じゃなかった。だから多分だけど、自覚なしの会話だっただろうから、二人とのやりとりの中に出てこなかったはず」
そもそもで二人が把握できずにいた会話ということだ。
「ある意味、本音だよね。自国のことは自国でどうにかしてよって話でしょ? 俺にとって耳が痛い話だよ……本当に」
シューヤが、王族の二人だけに話しかける。
「……俺たちにとっても、耳が痛いな」
アレクがそう言えば「そうだね」とジークが続く。
「丸投げだったんだな、聖女たちに」
「……ああ」
今更のような話だけれど、俺だってそれが当たり前だと思って浄化に参加をしていた。
「が、これからはそれに頼らずに……二度と丸投げになど…しない」
アレクが手をこぶしに変えて、祈りでも願いでもない言葉を呟いた。
「ああ。二度と……他力に頼るようなことにはしない」
ジークが同じく、決意を告げる。
「そういうのは大事だ。言葉にして吐き出すことで、その言葉は力を持つ。必ず叶えるためにと、心が動くんだ」
三人が視線を交わし、ほぼ同時にうなずく。
この場所に王族でもない俺がいていいのかと思っていたけれど、ひなが望む未来を一緒に見たいと思う俺としては、
このやりとりを見たことで力をもらった気がしたんだ。
ひながどの未来を選ぶとしても、ひなにはもう負担をかけず、ひながなりたい姿に成長するために背中を支えていくための心の強さを。
ひなのことを好きだと思っていても、その気持ちだけでやっていけないこともあるだろう。
本当に俺がひなの側にいてもいいのかと、俺自身が自信を無くしそうになることだってあるかもしれない。
(だけど、そうじゃない)
余計なことはどうでもいい。
(その道を進むと決めたら、進むことだけ…考えていけばいい。それだけだ)
心がその場所に落ち着いたと思った瞬間、あれ? とも思った。
(もしかして、俺のわずかな迷いにも気づいてて……あえてこの場所に俺を同席させた?)
シューヤの考えることは、凡人の俺には理解不能なことが多い。
チラッとシューヤの方を見れば、右の口角だけを上げてなんだか自慢げな顔をされる。
(…くそっ。やられた!)
どうせ聞こえてるんだろうと思った俺は、あえてこの言葉を呟く。
『ありがとう、シューヤ』
と。
『…ふふっ』
笑い声が脳内に響き、俺は小さくため息をついた。
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